せいたろ(sitr)
2025-03-01 08:12:02
7449文字
Public
 

ゆず

成人向け
伊仙 仙伊 リバ ほぼ濡れ場
宿題のために二人で実技に臨む話です。
※他の男の存在が仄めかされます。
※交際せず行為に及びます。

転載・改変禁止






湯をはったたらいに、半分に切った柚子が2つ浮いている。

火鉢にまだ赤々とした炭があるものの、部屋は季節柄ひんやりとしていた。たらいからふわふわと漂う湯気が優しい。
「座ってよ。」
布団を示されて腰を降ろす。昼間干したのだろう、ぽんと張った感触でさらさらと肌触りが良い。
入浴後、寝巻きに半纏で、私は六年は組部屋に集合した。同じ出で立ちで伊作はちょんと布団のそばに座っていた。
「まさかな宿題だな。レポートを出せ、とは」
「心配なんだろうね。留三郎や文次郎は戦闘力に長けているし、小平太も長次も基礎体力が厚い、けど……
「みなまで言うな。私たちはその分知力を高めたじゃないか。」
うん、と寂しそうに頷く横顔がいじらしい。微笑んでいても、きっと悔しいだろう。私だって同じだ。
閨は忍務に使えるか、落とせるだけの技術と再現性についてレポートを書けと、一人でいるときに宿題を申しつけられた。実技は学内で良しとの指定だ。
変な宿題だと思って話したら、伊作が挙げた4人は「そんな宿題は出ていない」と言うのだ。
「レポートをとびっきりの官能小説にしてやろう。総ての男が読み切れず気をやるような。」
ふはっと笑って、優しく目を細めて、
「そうだね。訳ないぞって。」
目を細めて、やっといつものように微笑まれて、私たちは笑い合った。



「それで、これはどういう趣向なんだ?」
「やっぱりあったかいと気持ちがほぐれるから、足湯を用意したんだ。」
柚子湯を忍務で広げられるかというのは状況によりそうだが、按摩師に変装……というストーリーが思い浮かぶ。色で近寄ると警戒されそうな相手でも、この人懐こい顔で按摩は如何と訪ねられれば、悪い気がする人間は少なそうだ。
促されるままに足先をたらいに入れる。温かくて、香りもいい。柑橘類特有の酸っぱさや瑞々しさの裏に、苦味を予感させるにおい。鼻裏につっと漂う、記憶か、現実か、そこにあるにおい。伊作は私の足先を、大切なもののように両手で握る。
指の股を一つずつなぞって、爪に汚れがあれば楊枝で取って、くすぐったくない圧で足の甲も裏も摩ってくれた。
「痛くない?」
「ああ、気持ち良いよ。鍛錬が厳しかった日なら、これだけで寝てしまいそうだ。」
ふふっと微笑んで、優しい指圧を加えながら足を丁寧にほぐしてもらう。
ひとしきり両足を満遍なく揉まれたあたりで伊作は満足げに私の足をたらいの底につかせて、濡れた手を手拭いで軽く拭く。
「じゃあ、足湯はこんなところかな。」
たらいから左足を引き上げて、手拭いで拭ってくれるのを見て、少し残念な気持ちになった。
「あと半刻はこのままでも良いぞ?」
「冷めちゃうよ。」
冗談と取った伊作はおかしそうに笑う。私も楽しくて笑った。右足も引き上げて、手拭いで拭ってくれた。そこにそっと、唇が触れる。
足なんて汚い、と、咄嗟に言葉が出ない。今しがた足湯をして、優しく丁寧に拭ってもらったばかりだ。
「あったまってる。良い匂い……
やわらかな唇が爪先をつつく。
はむ、と浅く咥えて、指の股を舐る。
布団の足元で丸まった伊作が、視線を私に向ける。
ぞわぞわと内臓がくすぐられるようで、けれどそれは嫌な感覚ではなかった。次は何をしてくるのかと、期待と好奇心が優った。
「ここ、もうちょっと舐めるね。」
伊作の唇から覗く鬼灯色の舌が、私の足の指を舐めている。
愛おしそうに微笑んで、頬に垂れる髪を掬っては耳にかけるその仕草も、なんだか艶っぽい。
足の裏を、唇で喰むようになぞる。
「う……
くぐもった声が漏れてしまった。くすぐったいのとは少し違う、足なんかを舐められていることの非日常と、その表情の色香に、ときときと心臓が騒ぎ出す。伊作の視線が、足から私の表情へ移ろうのが見える。くるんと癖のついた前髪の隙間に狼がいると思った。
あんなに優しくて可愛い伊作が、私の足元で男の顔をしている。
くるぶしをくすぐりながら、伊作はそこにも唇をつける。そうしながら、獲物を狙う二つの瞳が私の様子を伺っている。
向こう脛に、ひたっと伊作の舌が這う。
足先から広がるように登るように、伊作の愛撫が繰り返される。

いつの間にか伊作は布団に上がっていて、私は膝を立てた格好で脚を開かされていた。伊作は右手で私の左内腿をマッサージするように撫で摩りながら、右脚を唇でなぞり、舐め、啄んでいる。
気恥ずかしさはゼロにはならないものの、今目の前で進む手技を止める気にはならなかった。されるままになることにも違和感はなかった。
寝巻きの裾ははだけ、舐られる感触に褌はゆるく持ち上がっている。
鼠蹊部に三つ指が、会陰近くに親指が置かれて、伊作の丸い指で優しく揉まれる。皮膚が引っ張られて、尻の肉が動く。
局所はまだ触られていない。
それなのに。
呼吸が増えて、頬が熱い。
「帯、取るね。」
腰紐を解いて、前が開く。
「お前も、帯を取れ。私ばっかりに身体を晒させるな。」
えっ、という顔をした伊作が急にぽっと赤くなる。頬も耳も赤らんで、
……何だ?」
「いや、ええっと……
歯切れ悪いのが気になって、さっと腰紐を解いてやる。寝巻きの前が開くと、伊作は下着を何もつけていなかった。
四つ這いだった伊作の足の間ではもう魔羅が頭を擡げていて、ふらっと糸で吊られたようだった。
……よだれが溢れそうだ。私はそんなに旨そうか?」
頷いて、小さく、掠れたような声で伊作が言葉を紡ぐ。
「綺麗で、かっこいい、仙蔵……が、僕のすることで……
つっと親指で竿裏をなぞられて、脚が耐えられず少し跳ねてしまった。
「ちゃんとおっきくなって、嬉しくて……
恥ずかしそうにはにかむ伊作は、平時に何かを褒めたときのように稚くて、甘くて、愛らしくて。
そっと屈んだ伊作の鼻先が、そのまま私の褌につけられる。甘えた仔犬のようにうりうり唇で遊んで、布越しに雁首を啄む。
息が乱れるのを抑えられなかった。
この男はどこでこれを覚えてきたのか。嫉妬という心がその疑問すらも含むのなら、これに焦がれる者は命が持たないのではないか。何の手解きも無しにこういうことをしているのならば、伊作は自分自身をわかりすぎていて、活かせすぎている。
両手を伸ばして、伊作の頬を包むように触れる。溢れるように笑う伊作の紅潮をなぞる。頬も耳もぽっぽと染まって、たいした運動もしていないのに私たちは身体が熱くて、柚子の季節だなんてことは忘れてしまいそうだった。
ほんの少し指を伸ばして、頬を包んだまま、伊作の耳に触れる。
「あう……
耳裏、首筋をくすぐる。
ぞくぞくと身を捩る伊作が、うっとり呟く。
「食べちゃいたいな……
濡れた鬼灯色が見える。

「お食べ。」
優しく囁くように言えた。
私を見上げる二つの目玉が、月が照らす障子のわずかな白を映して煌めく。物欲しそうに唇が開く。伊作の右手が、もう遠慮せずに私の魔羅を撫で摩る。布越しの感触も悪くはないが、眉を寄せて見せる。
……まだ焦らすのか?」
かーっと真っ赤になって、伊作は私の腰に腕を回す。もたもたと急に覚束ないが、何とか褌を解く。芯を持ってゆらっと勃った私の魔羅に、伊作はちゅっと唇をつける。はぷっと亀頭を咥え込む伊作の唇が熱くて、堪えようと僅か食いしばる。
「せんぞ……、せんぞぉ…………
蕩けた眼差しで、右手できゅっと魔羅を握り込んで雁首を舐め回す姿が、日常とかけ離れ過ぎている。
そして上手い。
自然にやっているのか、何処ぞで仕込まれたか、ぐるぐる考えてしまう。仕込まれるあては一つ思い当たる。こんな調子ならば色に関しては、宿題もレポートもこの男にはどうという事はない。
考えられなくなってきた……
浅く咥えた口腔内で濡れ音を立てている。伊作の頭が私の魔羅を深く咥えるために上下する。すぐそこで、私の脚の間で、いやらしく濡れ音を立てながら口淫を繰り返している。可愛い伊作が、飢えた狼の瞳で私を観察している。蕩けた顔をしていた癖に、私に、痴態を自覚させながら、虎視眈々、籠絡を見守っている。
「せんぞ……用意した……?」
「勿論……
息がうまく吸えない。息がうまく吐けない。伊作は口淫を続けたまま、さわさわと局部をなぞる。私の睾丸が、魔羅が、もうすっかり腫れていたのに、まだみちみちと膨れてゆく……
「お前に抱かれる支度をして、……ふ、長湯になった……、っ、次は、私だぞ、お前も支度をしたんだろう……?」
びく、と伊作の肩が揺れる。咥えたまま、んん、と小さく頷く。
欲しい。
もう、まだ前を弄られるのが続くなら果ててしまう。
こんなに熱くなった身体が、胎を使わずに果ててしまう。
期待できゅうきゅうと括約筋が動く。つられて魔羅が跳ねて、伊作の口から離れた。
「来い。」
衿を掴んで、じわっと引き寄せる。私は脚を開いて、伊作に自ら組み敷かれる。
手繰り寄せられるまま四つ這いで伊作が私の上に来た。帳のように、寝巻きの衿下が降りる。伊作の肌がすぐそこに来ただけで、空気の温度がふっと温まる。
両頬を包むように触れて、引き寄せて、そのまま唇をつけ合わせた。私から伊作の唇を舐める。すぐに獣が噛み合うような貪り合いになった。
半纏の厚い袖とまとわりつく寝巻きが煩わしくて、そこから腕を抜く。もう一糸も纏っていない身体が熱い。
右手を伸ばして、伊作の下腹部を撫でる。そのまま魔羅を撫でると、てろてろと滑る程に汁を垂らしていた。
「あっ、あっご、ごめ……
嬌声か謝罪か判断しかねる声を上げて口付けが中断される。意地悪したくなって、そのまま握り込んで扱いてやる。
「んあ、だめ、せんぞ、だめっ」
伊作の腰がびくびく跳ねる。
その様が嬉しくて、可愛くて、顔が緩んでしまう。狼に成り切らず、私の身体に尻尾を振る可愛い伊作。今私を見ている伊作。はしたない姿の私たち。疼いて熱くて堪らないのは、自分だけではない。
「手で果てては許さないぞ。お前の子種は今日ここに注ぐつもりで来たのだろう。」
そっと手を離して、指に絡んだ汁を私の股ぐらに塗り付ける。
大きい仔犬が耳を伏すのを見た気分だ。
唇を真一文字に結んで、もごもごときまり悪そうな顔をしてから、観念を感じさせる瞬きをする。
「挿れたい、仙蔵。」
「来いと言ってるだろう。」
「でも、僕、仙蔵の中は何にも……
「支度したと言っているだろう。何度も言わせるな。」
伊作の腰に右脚を絡めて引き寄せる。やっと腹を括ったか、私の右脚を掬って、伊作が腰を落とす。私の胎を目指して押し付けられた亀頭は滴るほどに濡れていて、さして苦労もなく潜り込んできた。
期待が満ちてゆく。
私の胎がこの形に押し開かれる。
肉襞を押し広げて、3つ数えるほどの速度で穿たれる。
そのまま、私は私の胸に吐精してしまった。
「あ、……
驚いた顔で言葉に詰まる伊作が、胸骨とみぞおちの窪みに溜まった精液をぬとっと撫でる。先走った汁ではない、白い粘液を指につけて、口に含んだ。
……ん、……ふふ……
味を確かめて、嬉しそうにもぐもぐと口内で弄ぶ。
時折腰が跳ねて、身体が熱くて、快感が強くて、身動きも取れず、声も出ない。
「こんな……そのまま、迎えてもらえるの……?」
伊作が腰をゆっくり引いて、また深く挿入する。予め肉襞に塗り込んでおいた丁子油が、指の届かないところに拡がってゆく。
「いさく、いまだめ」
「だめ……?どうして?」
尋ねながら、ぬーっとゆっくり中程まで抜かれて、ゆっくり穿たれて、そうっと抜かれて、じわじわと穿たれて
「やっ、……いさ、……でたからぁっ」
抜かれて、穿たれて、抜かれて、穿たれて
「子種、注がせてくれるんでしょ……?」
「あっ、こだね……
きゅうっと下腹部が疼いて、きっと締め付けた。その瞬間に伊作が顔を歪めていたから。
「僕が、仙蔵の胎で果てて、ここに……びゅうって……
抜かれて、穿たれて、抜かれて、穿たれて
焦れったくて、ずぼずぽかき混ぜて欲しくて、理性を捨てたくて、おかしくなりそうだ。
脚を開いても、腰を捩っても、引き寄せる気で脚を絡めても、伊作は私を手玉に取っている。私の右膝裏に通した腕で、私に魔羅を穿つ速度も深さも完全に自分のペースを保っている。
獣のように噛みついて犯して欲しい。
この男はやっぱり、私の理性が籠絡するのを待っている。
両手で伊作の衿を掴む。焼けつきそうな脳で、言葉を選ぶ。
「奥っ……突いて、注いで……こぼしたら、許さないぞ……
「うん、……あげる、僕の……
ぐっと前のめりになった伊作が腰をゆすり出して、あられもない声が出る。伊作の首筋にしがみつく。唇を結んでも、ん発音で鳴いてしまう。やっとがっつき出した伊作の抽送が嬉しくて、きゅうっと抱き寄せて、伊作の横顔に頬擦りする。肌を合わせたい。くっつけられる面を全部合わせたい。
伊作からも私に顔を寄せてきて、また唇を舐め合って、舌を絡めた。全部熱い。そうしながらもずっと腰を揺さぶってくれる。瞼の中身がチカチカする。
「仙……、出る……
「あっ、奥、奥だぞ、いちばん、奥ぅ」
どっと深く穿って、息をめちゃくちゃにした伊作が私をかき抱いて、奥にどくどくと吐精する。脈打つ度にきゅうきゅう腰が疼いて、宙に浮いた右足が揺れた。糸が切れたように脱力して、私の両腕は布団にぱたりと落ちる。
はふ、はっ、と息をして、伊作は今達したばかりなのにまだ昂った顔をしている。ひくん、ひくんと揺れる私の魔羅を不意に掴んで、子種か先走りかわからない私の汁でぬちゅぬちゅ扱き始めた。
「なっ、やっ」
びくびく身体が痙攣して、悲鳴じみた声を上げてしまった。
「まだ硬い……
前も後ろもびりびりしてうまく話せないでいると、伊作は私の右脚を降ろして閉じさせる。四つ這いで私に跨り、騎乗位になる。
……交代、僕も、……支度してきたから……
こうたい、と言われて、宿題、レポート、と、この行為の理由が呼び起こされる。
「待て、いさ、果てたばっかりだろう」
ろくな返事をしない間に、伊作は私の魔羅を自分の尻の間に導いて、ゆっくり腰を落とす。先端が埋まり、ぬーっと飲み込まれてゆく。伊作の胎もまた、私がしたようによく整えられていた。
「仙ぞ……、色っぽくて、綺麗で……やらしくて、きもちいかお……うらやましくて……
みちっと根元まで咥え込まれる。柔らかな肉が私の魔羅を包んできゅうきゅうまとわりつく。口淫よりもぴったりと密着してうねる。
「ぼくも……びゅーって……ほしいょ……
ゾクゾクと私の雄がくすぐられる。使い果たしたと思った体力をもう一度かき集めて、下から軽く腰を揺らしてやる。
「欲しい……?」
「あっ、子種……せんの、びゅって」
トントン下から突いてやる。短い間隔で、同じ調子で、突きすぎず繰り返す。
「私を……、よがらせておいてっ、自分の胎が寂しかったのか。」
「ぅん、せんの……いっぱい……いさのおなかに、ちょうだい……んあ、あっ」
とろんと恍惚の瞳で、伊作もまた腰を振っている。
「あっ、ぁん、ん、ん、んぅ」
半纏と寝巻きは二の腕にずり落ちて、乳輪は熟れた桃色に膨れて、さっきまでの狼はどこへやら。この姿で求められてはどの男も枯れるまでまぐわうだろう。
「せんのぉ……かたいよぉ、おなか、まえにつっぱっちゃうぅ……おく、いっぱいとどいて、あっ、ああっ」
伊作は喘ぎながら自分の臍下をなぞって見せる。ここまで入っていると示すように、夢中になりながらも、見てと言わんばかりに。
「奥が好きか……?」
「ゆび、とどかないから……
ぽやっといって、ふっと微笑む。
「しゅき……
馬鹿。
自慰に後ろを使ってるなど、同級生に言ってどうする。
言ってやりたいのは山々だが、その痴態に私は愚かにも興奮していた。大変な二面生だ。この男は、どうなっているのか。
「せんの、ながっ、あっ、おく、しゅき」
太腿を鷲掴みにして、細かく早く突き上げる。伊作の魔羅が私たちの身体の間でぴたぴた揺れて、汁を溢している。
「きもちい、きもちいぃ、せん、せんもうだめ、ぼく」
「わた、しも……
「ちょうだい、びゅーして……おくっ……あっあっあっ」
予感してか、伊作が先に達して、その締め付けに抗わず私も達した。私が吐精するその一息一息にも乱れて、恍惚の顔を見せて、伊作はくてんと私の胸の上で脱力した。
背を抱いて、撫でてやる。
私も伊作も汗で髪が額や頬に貼り付いて酷い有様だ。
隣に転がして、髪を後ろに流すように手櫛を入れる。重たい瞼を開閉する伊作が、ふはっと笑う。何も言い合わず笑い合って、私たちは一度口付け合った。

「夢中になってしまった……
気怠くて動きたくない。他の経験の比ではない。
のろっと身体を起こした伊作が、手拭いで私の腹や胸を拭ってくれる。向こう三日は寝起きも勃たないだろう、もう身体は空っぽで、私は動く気が起きない。足湯を拭いた手拭いは湿っていて冷たいが、身体が火照っていて丁度よかった。伊作自身も、身体の前を拭く。
……わざわざ言う話でもないんだけど……
ん?と鼻裏で反応する。
「これ……、僕の…………
……はっ?!」
「僕、下は経験あるけど……
えへへ、と満足げに笑う伊作に驚きが隠せない。
……下が好きで……ということか?」
……うーん……それもあるかも……、でも機会かなぁ。仙蔵、僕の……おかしくなかった?閨で使えるかな……
こてんと隣に横たわって、まだ紅潮した頬の伊作が難しい顔をする。
「おかしい事があるか。上でも下でも、男でも女でも問題ない。」
「仙蔵のお墨付きなら、心配ないね。」
汗まみれの寝巻きを放り出して真っ裸で二人、一つの布団に潜り込んだ。私は仰向けで枕を使って、伊作は私の左胸に頭を乗せて、ぺったりと抱き付く格好でくっついている。温かくて、重くて、心地良い。
……起きてから書こう。レポートは。」
「僕も、眠いや……
伊作の肩を抱いてぼうっとしていると、程なく寝息が聞こえてきて、私の瞼も開けられなくなってゆく。

ほんのり苦い柚子の芳香が、しんと静かに漂っている。