はなおぼろ
2025-02-25 18:09:09
1816文字
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縁巌覆面作家企画5:Nグループ感想

作品の雰囲気に引っ張られてテンションが上下左右しております。予めご了承ください。

N-1:月が秘す

 どうも、冒頭いきなり私の作品です。
「これくらいダイレクトにお題を盛り込んで良いんだ!」と皆様に思っていただけるような、後の覆面企画6参加におけるハードルがグッと下がるような作品になっていると良いなぁ、が私個人の裏テーマです。みんな覆面作家企画参加しようぜ。
 縁巌では現パロ族なので、今回初めて戦国軸書きました。書いた結果、やはり私って戦国軸は読み専だなぁと再認識しました。もう二度と戦国軸書かないと思います。多分。


N-2:シークレット・ミッション〜お高くとまったあいつをゲットしろ〜

 タイトル一覧を見た時は「高飛車系兄上を落とす恋のミッションかな?」って思っていたんです。キャベツかーーい! いや、確かにお値段がお高く留まっているけど!
 農家さんが如何に手間をかけて野菜を育てて下さっているか。畑の維持は勿論、農機具等のメンテナンスを考えると百円代では首が回らないですよね。適正価格で気兼ねなく野菜が買える収入が欲しいよニッポン……
 『だく』コマンド連呼の後にまさか『キャベツ畑で産声をあげる赤ん坊』の文が再登場するとは思いませんでした。こうして縁巌は日本の少子化を救うのであった。良いオチです。



N-3:海の箱

 夢想の兄へと語り掛ける姿は、回想も相まって夢現で、縁壱に残された時間の短さを感じさせます。秘密の海も大岩で蓋をされ、幼き頃には帰れないのだと突き放されているようにも思えました。
 縁壱の中で確かに振動したその感情は、知らぬうちに鉄の箱の中へと置き去りにしていた思慕だったのでしょうか。再び地上へ引き上げられたことで、縁壱の中にも戻ってきたのでしょうか。
 彼は泳いでいくのでしょう。大岩で蓋をされてしまった懐かしの海の箱から、兄の元へ。赤い月のあの夜へ。そして魂は泳いでいくのでしょう。幸せそうに笑い合う二人が映る硝子の海の箱があった夢か何処かへ。



N-4:夜半の月の下で

 黒死牟が城跡を辿って本丸の跡地へと向かう道順が明確で、モデルにしている城が存在するのだろうなと思いました。また盃の中に月を映して手すさびとして酒は大地へと注ぐ黒死牟の様子に、血肉以外口に出来ない鬼の生態がしっかりと反映されているところから、作家様は細部まで設定を練られている方なのだろうなと。
 何故鬼上は継国の城跡へと行こうと思い立ったのか気になっていたのですが、なるほど荒城の月でしたか。赤い月夜の縁壱の言葉、朝貌と女郎花の花言葉。失われてもなお、互いが互いの光。いつかその時が来たら、兄は弟の隣に行って、その手を取って一緒に地獄を歩いていくのでしょうか。



N-5:鬼と神と

 肉体からあの笛へ。腹の中で見守り続け、業から解き放たれた兄と同様に、笛を斬られた縁壱の魂も解放され――からの突然のウィキペディア登場に吹き出す。冒頭のしっとりしんみりとした雰囲気何処に行った。読者を置いて急に駆けだすな笛の付喪神。
 『俺を兄上は大好き!』を全力でその身に宿す弟、飛び出すメタ発言、叫んでいたら「独り寝は早かったかしら」と一時回避(あくまで一時である)ルートも開けたかもしれないのに。まぁ兄上も恋情を自覚していらっしゃるのでもう手遅れですね。これからは二人仲良く人生を謳歌してください。
 緩急が凄く巧みで、笑わずにはいられないお話でした。



N-6:またたく星月夜に君は

 泣いた。鼻ずびずびさせながら読了した。これが、これこそが覆面5のフィナーレを飾る最後の作品か……
 日記を介して届けられる、悲しい出来事。愛しい甥へ会いたいという切実な願い。木製の人形に宿った二日間の奇跡が再び失われたことで、悲しみの色をより感じさせます。四葉のクローバーはきらきら輝く星となって、夫と甥の幸せを願う亡き妻へと届き、巌勝と縁壱の家族となりたいという祈りを叶えてくれたのでしょうか。これからは離れることなく、どうかずっと一緒に。
 皆様も仰ってましたが、ピノキオ(某夢の国版)モチーフなのでしょう。今夜は『星に願いを』を聴いて眠ろうと思います。





 追憶と回想、切なさと笑いと涙、正に最終グループ。素敵な作品ばかりでした。
 このグループでご一緒出来たこと、とても光栄に思います。
 作家の皆様、素敵な縁巌作品を生み出して下さり、本当にありがとうございました!