nuka_boshi
2025-02-23 20:19:22
5281文字
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お魚が勧める本の注文方法のやつ

身内というか仲のいいフォロワー向けの文章のちょっと追補版みたいなやつ。せっかくなので載せときます。

今日は書店での注文の方法について話そうと思う。

基本的に書店的には「注文したのに買ってもらえない」を恐れるのと、日販(取次先)に在庫がなければ出版社取り寄せなのでタイトルだけしか言わない人気作目当ての客の場合、トラブル防止の為に断る方向に持って行こうとする場合がある

特に出版社が超大手有名出版社ではない場合、電話対応専用のスタッフがいない分質が若干落ちる(最大手が高すぎるだけとも言えるが)上に注文の電話が殺到している可能性が高く、中々電話がつながないので、「まだか!」と怒る客に何度も当たり辟易としている店員がトラブルを避けたい為に余計に断りやすい事情もあったりする場合もある。

ので、まず検索しやすいようISBNとタイトル、できれば出版社名を分かる状態で持っていくのがベスト

特にISBNが一番重要だ
これをすると数字間違えたりしてない限りは検索の手間がかなり省けるので、調べてもらう時にめちゃくちゃ好印象持たれやすい

ちなみにISBNのいうのは9784から始まる13桁の数字のこと
国際標準図書番号的なかんじのやつのことで、これがあるとタイトルの特定にとんでもなく役にたつ
なぜならこいつはバーコードと同じというか、いわゆる本にとっての指紋のようなものだからだ
よく似たタイトルの別作品や改訂版のようなものが出ている場合、取り違えミスを防げる為トラブル防止になるし、出版社注文の際に必要になることが多いのであるとめちゃくちゃ助かるのだ
タイトルや表紙の写真が顔写真だとしたら、そっくりさんと間違う可能性もあるだろう?
その点ISBNという指紋があるなら安心だ
メインは指紋、そして指紋の書き損じを防ぐために念のため顔写真を提示しろ

ISBNはAmazonなどの注文サイト、新聞の発売告知欄などにもよくみると大体書かれているのであらかじめこれを調べておくと確実に好感度アップだ
知り合いのフォロワーが同じ本をすでに持ってるなら、裏表紙を見れば書いてあるのでフォロワーにISBNを教えてもらうという手もある
だいたいバーコードのそばにちっちゃく書いてある
余談だが雑誌の場合は雑誌コードというのもあり、そちらでも検索・特定が可能だがそれは客側が使うことがほぼ無いので別に覚えなくていい
雑誌コードが必要なのは雑誌の定期購読時くらいだ、多分
そして雑誌コードは調べやすいのであまり必要にならない

どうやってISBNを伝えるか?
書店で伝える場合、抵抗がなければ検索したスマホ画面を直接店員に見せてもいいし、紙に書き直して持ってったり新聞など掲載広告の切り抜きを渡してもいい
欲しい本が複数ある場合、メモにまとめて箇条書きするかISBNの載った広告切り抜きをまとめて渡してくれると書店員はまじで助かる
そういう「すでに用意されたメモ」を見ながら検索に専念できるからだ
スマホ画面を見せる場合、表紙なども確認できる為店員が「コレで間違いないな」と安心しながら検索に入れるメリットがある
が、店によっては検索用端末がレジやレジの奥にしかなく、お客様のスマホを勝手に使うわけにいかんので改めてメモを取る手間がかかる為、どちらの方が助かるかはその店の規模や店員によるとしかいえない
金と手間を惜しまないなら、ネットで見つけたISBNと書籍の表紙の画像のページをわかりやすいようにまとめて印刷かけるのが一番だが、まあそこまでする客は滅多にないから普通にメモに記入すれば充分だ
雑誌や新聞のISBN入った掲載広告を切り抜いて持ってけるなら大人しくそれ持ってけ、確実に神認定されるから
間違ってもISBN部分の読めない切り方はするなよ、絶対だ

また、自分でメモに記入する場合や電話で口頭注文する場合、なるべく読みやすく丁寧に書くだけでなく、四桁で一区切りにして伝えるとその客は一気に神の座へと近づく

人間は一度にいくつの数字を覚えれるかどうかはその人の能力にかかってくる
もちろん、10桁くらいまで普通に暗記できる頭の良い店員もあるだろう
が、お魚はめちゃくちゃポンコツなので一気に五つ以上の数字言われると実際普通にパンクするし毎回聞き直していた

しかし四つまでなら大抵の人が覚えられるし、文字入力やメモの時も安心して追いつける
いきなり全部書くと検索の際に「どこまで打ったっけ」「0はいくつだっけ」のようなミスが起こりうるので数字を区切って伝えるのはめちゃくちゃ重要だ
電話番号もハイフンで区切ってあるだろう、あれと同じだ
Amazonなどの一部サイトだとハイフンが書いてないのでその点少し不便なのだが、自分でメモを書いて渡すときや電話注文する時は四桁ずつでハイフンを書くことを推奨する
メモに書くときは自分の書き間違い防止のため、見返しの為にもハイフンはあると便利だ
指紋が間違うと別人になってしまうのと同じでISBNも間違うと違う本になってしまう
別人が出てこないように必ず確認するようにしよう
誤認逮捕は避けなければならぬのだ
ハイフンがあるかないかで離婚した国もあることだし、ハイフンがどれだけ大事かはこれでわかるだろう。

そしてISBNだけでは目的の書籍か合ってるかどうかわからないと困るので、長すぎるタイトルの作品であってもタイトルを添えた方が良い

ちなみにお魚が勤めてた当時の検索システムは結構ポンコツで、タイトル1文字でも間違うと出てこないとかも普通にあったのでタイトルよりもISBNの方が重要
あくまでもタイトルは念押しの確認用だ


出版社名は書いてあると助かるが、余裕があればで構わないだろう
というのも古い文庫などにありがちなのだが、出版社は2社以上が書かれている場合などもあり、素人は混乱しがちだ
どっちも伝えればいいだけだし別に問題はないが、どうせ書店内の在庫を見る為に検索をかけるので出版社名や作者名はその時に自動的に出てくる
素人の情報よりそちらの方が確実なので、そもそもISBNが確定してさえいれば細かいことはわからなくても問題は起きない
ISBNは何より重要なのだ

さて、ここで書店在庫や日販在庫(取次先在庫)があれば話は早い。チェーン店なら別店舗の在庫引っ張ってきたりもできる。が、それらが不可能だった場合は次のステップに移行する。

次のステップでは取次先に在庫がなく「出版社取り寄せになるので時間がかかる」または「取り寄せ不可能の可能性がある」と言われる(お魚は実際今回言われた)
が、どうしても確実に欲しいならここで絶対引き下がらないことだ

「時間がかかってもいいので在庫確認をお願いします」
ここで必ずこれを言うのだ
もちろんすぐ欲しい気持ちはわかる、分かるが人気作をネットで買おうとすると競争率が高くなったり値段が高騰したりしているケースも多い
もちろん電子でも買えるだろうが、確実に紙媒体で書いたいのなら絶対在庫確認をしてもらえ

人気書籍の場合、大抵の場合は重版がかかる
時間がかかるかもしれんが需要があるとわかれば必ず重版がかかる
また、重版が既にかかっているがまだ取次先に送ってないだけの在庫を抱えている場合も多い
なので1、2ヶ月程度待ってでも必ずこの店で買うという意志を示すのが重要だ
たった2ヶ月が待てないなら諦めろ、それは単に愛と縁が足りなかっただけだ

ちなみに出版社在庫が無い、入荷未定と言われる可能性もあるが、その場合も注文の電話を入れることは長い目で見れば決して無駄にはならない
それだけほしいという気持ちを出版社に伝えれば、新たな重版がかかる可能性が高いからだ

出版社への電話は時間がかかるので、とりあえず注文書と連絡先を書いて待つから入荷してほしいと言って渡しておけばいい、なんなら電話に出れない時は折り返しかけますと伝えてケータイ番号書いておけ
電話に出る余裕が無さそうとか過干渉な身内にバレなくないとかがあるならダメもとでいいから「電話は不要ですから〇日後に来ます、その時に注文できたか教えてもらえますか?」と聞いてみろ
地方の小さい本屋とかだと割とそういうめんどくさい状況でも対応してくれるとこもある
またどのみち緊急時の為に番号だけでも必要になるので、注文時は電話番号必須だ

もちろんネットの方が早いかもしれない、届くのも早いしオークションなどで即座に買える可能性は高い
だが、確実に公式にお布施が届くようにしたいなら、尚且つ近所から本屋に撤退してもらいたく無いという気持ちがあるならこの方法を進める
お魚が書店員辞める時点では、書店はネット通販に完全に負けていてレンタルDVDなどのサービスやCD関係でなんとか食い繋いでるほぼ赤字同然の状態だった
ネット通販ばかりに頼るとマジで世界から書店が消えかねない、書店は今や絶滅の危機に瀕しているのだ
書店に消えてほしくないという思いがあり、尚且つ重版してもらってより多くの同胞に推し作品を届けたいなら布教の一環としてこれらの行動をお勧めする

ちなみに取り寄せ注文したら絶対その書店で買うように
他で見つけても浮気して買うんじゃない
確かに気持ちはわかる、一刻も早く推し作品に会いたいだろう
しかし取り寄せには送料や手数料が必要になる
それらの金額は全て書店が負担しているのだ
それを無視して買わなければどうなる?
誰かが代わりに買ってくれるなら良い、しかし売れ残った場合それらの負担は全て書店側へと向かう
万引きと同じく書店を破産に追い込む可能性がある行為だ
もちろんうっかり忘れることは人間誰にでもあるし、それをわかっているから善意で「大丈夫ですよ」と言ってくれる書店もごく僅かだがあるだろう
だがそれは書店への大きな負担を強いていることだというのを決して忘れるな
「とりあえず注文だけしといて、他で見つかったらそっちで買えばいいや」などという考えはもってのほかだ
頼んだからには買うのだ
浮気ダメ、絶対

せっかくなのでここで裏事情を教えよう
出版社への連絡は、書店員が他の仕事の合間に電話番号を調べてかけるものだ
しかし出版社にすぐ繋がるとは限らない
話題沸騰の人気作品であれば余計に、1日に五回、十回、何度もかけてもずっと通話中なこともある
接客をしながら、品出しをしながら、明日の準備をしながら、無数の業務の隙を見て何度も何度も電話チャレンジをすることになる
それでもつながない場合、本来なら出版社に負担がかかる、5時をすぎた頃にかけることも珍しくない
出版社は普通5時までで営業終了だ
やっと帰れるとホッと一息ついて、帰り支度をするタイミングで飛び込んでくる注文の電話。つまり残業だ。私がその人の立場だったら絶対嫌だし、私も申し訳ない気持ちで電話していた。けれど、やるしかない。なぜなら我らの仕事は欲しいと思う人に欲しい本を届けることだから。そう思って、やっと取り寄せた本が「別のとこの買ったからいいや」されたらどうする?当然闇討ちだ!

仕事だから苦労するのは当たり前だし、どうせ人気の本だから誰かが買うだろと思うな
その人気の本を確実に手元に届ける為、書店員も出版社も、たくさんの人が一丸となって駆けずり回っているんだ
そうまでして取り寄せた本を要らないと言われれば、それまでの苦労は無駄になる
書店員によってはクレーマー対応と同じくらい心が折れそうになる瞬間なのだ

ちなみにもう一つ言うと、大抵の本は売れなかった場合一応出版社に返本ができるので、赤字は赤字でも僅かな程度に抑えれる、というのは確かにある
だがそれでも赤字は赤字なのだ
昨今の書店事情であれやられるとマジで困るのだ

ついでに言うと、数多くの名著を出している岩波書店の本は学術書なんかでお世話になったことのある方も多いだろう
私もマイナー童話の日本語版を岩波で取り寄せたことがある、あれはとても素晴らしかった
だから「岩波文庫を置く書店は良い書店」なんて言われることもある
書店としての良し悪しの基準にまでされたりするのだ
だが岩波書店は返本を受け付けない出版社だ
せっかく注文、入荷しても売れなかった場合、10年20年単位で書店の棚を圧迫したりする
超マイナーな学術文庫を取り寄せ、「あっやっぱ古本屋で見つけたんでやめときます」とかしてみろ
手数料までかけて取り寄せたのに売れないまま30年残った本を、泣く泣く廃棄することになるんだぞ
こちらは絶対買えとマジで買えと必死に念を押して、必ず買うよう伝えていても平然と無視するやつ割といるんだ
下手すりゃ電話しても書店からの購入催促だと分かった瞬間「無理ですー」とだけ言ってガチャ切り、着拒かましてくる奴もいる
それが怖くて小さな書店には岩波の本を置けない場所も多い

頼むから買え
善良なオタクで居たいなら、善良な客で居たいなら、頼むから注文した本は必ずその書店で買え