三毛田
2025-02-19 22:10:47
1086文字
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08 08. 上手な甘え方が解らない

8日目
わからないなりに頑張る

「ねえ、たんこぉ」
「人の胸を揉みながらおねだりするな」
「まだ何も言ってないじゃん」
 頬を胸につけ、空いている胸を優しく揉んでいると脳天に何か落ちてきた。
 痛い。
「えーん」
「穹」
「エッチなことしてる時は、揉んでも怒らないじゃん」
「っ。あれ、はっ。素面じゃ、ないからっ」
 恥ずかしいのか、声が少々震えている。
「素面だと恥ずかしいの? ムチムチでバインバインな胸をみんなの前でさらけ出しているのに?」
「そんなことを思っているのは、お前だけだ」
「柔らか胸枕だって、俺の中で好評なのに。でっ」
「だから、揉むな」
 さっきから脳天に落ちてきているのは、手なのか本なのか。少し怖くて、その状態を確かめられない。
 手ならまだ安心できる。でも、本だったら……
「穹」
 ふるふると脳裏をよぎった考えを振り払うように頭を振り、ぽすんと一度浮かせた頬をまた胸に乗せ。
 なんとなく、こうすると落ち着くのだ。
 誰かにしてもらっていたのか、それともこの体勢を許されていたのか。
 今ではわからないけれど、それならそれでいい。
 丹恒が、なんだかんだで俺を甘やかしてくれる。その事実だけで、とても元気になれるから。
「仕方のない奴だな」
 優しく手が頭を撫でてくれて。
「えへへ」
 この甘え方があっているかどうかは、わからない。
「丹恒、好き」
「そうか。俺も……
 その言葉の続きは、体を起こして彼の頬に手を添えた俺の唇の奥へと消えていく。
 驚いたように目を見開いたけれど、すぐにそれを目蓋の裏に隠して。
「きゅう」
 か細い声。
 照れているのか、戸惑っているのか。
 今度は俺が彼を甘やかすように、胸に抱く。
「俺の胸、どう?」
「どう、だろうな……
「丹恒の胸が柔らかすぎるんだよ」
「俺のは、普通だろう」
「いやいや。俺が普通で平均だって」
 呼吸をするたびに上下する丹恒の胸。頭を撫でていると、彼はちょっと動いて頭の位置を調整し。
「ああ。お前の、鼓動は……心地よいな」
 ボソボソと。でも、嬉しそうに。
「そう?」
「ああ」
「もう少し、この体勢でも?」
「構わない。お前の鼓動を、聞いていたいからな」
 口元には笑み。
 すごく可愛い。
「丹恒、ちゅ~」
 前髪を上げて、額にキスを降らせ。
「穹、くすぐったいんだが」
「丹恒が可愛いのがいけないんです~。いっぱいきすしてやる~」
「こ、こらっ」
 頭を撫でながら、額と頬にキス。それから胸を揉む。
「不埒な真似をするのはこの手か」
「ダメ?」
「駄目だ」
「え~」
 断わられてしまう。