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のたり
2025-02-18 08:39:22
2178文字
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hrsz
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💧さんに他にもいろいろコスプレしてもらって喜ぶ🐧さんの話
リクありがとうございました!
お応えできているのかかなり微妙ですが…
モアモアハウスに着いた時、部屋には誰もいなかった。
愛莉ちゃんとみのりちゃんは今日は別の用事で来れないことは知っていたけれど、遥ちゃんはもうとっくに来ていると思ったのに。
もしかしたら練習部屋の方かしら。バッグをソファーの上に置いてアウターを脱いだ後、階段を降りて練習部屋に行くと床一面に衣装が広がっていた。
「あ、雫」
遥ちゃんが私に気付いて顔をあげる。色とりどりの衣装の中にいる遥ちゃんはまるでお花畑にいる親指姫みたい。つい、ふふっと笑みが漏れる。
「こんなにお店広げてどうしたの? 遥ちゃん」
「お店?」
「そういう言い方しない? 荷物たくさん広げているとおばあちゃんによくそう言われたの」
「へぇ、おもしろいね」
衣装を踏まないよう気をつけながら、遥ちゃんに近付いていくと、遥ちゃんはすぐそばの衣装を避けて私の場所を作ってくれた。
「これ、どうしたの?」
「ほら、クリスマスにみんなでサンタの衣装を着たでしょ?」
「ええ、とっても楽しかったわね。遥ちゃん、お髭も付けてーー」
「雫、サンタの髭、随分気に入ったみたいだね」
「だってお髭を付けた遥ちゃん、とっても素敵だったから」
そう言うと遥ちゃんは肩をすくめて笑った。
「学校でその話になってね、配信企画でコスプレしてみるのもいいかもって言ったらクラスメイトの子達が貸してくれたんだ」
「随分たくさんあるのね」
「うん。そういうの詳しい子もいて、その子の妹さんが雫のファンみたいで、さらに衣装の種類が増えたって言ってた」
「あら、嬉しいわ」
「全部は着られないから整理してるんだけど
……
。雫、よかったら手伝ってくれない?」
「ええ、もちろん」
身近にあった衣装に手を伸ばす。
「
……
これは、メイド服かしら」
落ち着いたビリジアンのクラシカルなデザインで、襟やエプロンのレースが可愛い。
「着てみない?」
「え?」
「そのデザインなら雫が一番似合うんじゃないかな」
「そう?」
「後は
……
、男装系の衣装も多いんだよね」
「男装?」
「うん。執事とか
……
、妹さんの趣味かな。前の撮影の時の雫の男装、好評だったし」
「遥ちゃんは着てみないの?」
「え?」
「遥ちゃんの男装もとっても素敵だと思うんだけれど」
「そうかな?」
「ええ」
そんな話をしながら遥ちゃんと一緒に衣装の整理をした。白衣だったりスーツだったり魔法少女の衣装だったり。中には少し際どいものもあったりして。ある程度絞り込んだところでいくつか試着をしてみたけれど、遥ちゃんの反応は全部おなじだった。
「うん、いいね」
そう言って、にこりと笑う。
あとは「この衣装は着替えに少し時間がかかるから、配信の時は順番に着替えたほうがいいかな
……
」なんて、時折考えこんだりして。真面目に企画を考えるのは遥ちゃんらしいと言えばらしいけれど、もっと違う反応が欲しい気持ちが湧いてくる。
「遥ちゃん」
「なに?」
「私、あまりこういうの、似合わない?」
「え」
遥ちゃんが心底驚いた顔をしたのは正直意外だった。
「どうして? 全部似合ってて、すごくいいと思うよ?」
「本当?」
「もちろん。メイド服も気品があって素敵だったし、白衣もスラリとしてて格好良かったし、スーツにメガネも知的で綺麗だったし、魔法少女も可愛いし
……
」
「
……
そう言ってくれるのは嬉しいけれど、あまりそんなふうに見えなかったわ?」
「えっ、
……
と、それは
……
」
遥ちゃんが少し困ったように眉を下げて、視線を斜め上に向けた。
「
……
あ〜
……
」
自分の頬を指先で掻いた後、遥ちゃんは諦めたように小さなため息をついた。
「
……
ごめん。正直、コスプレしてる雫より、着替えてるときの雫の方にドキドキしちゃって」
「え?」
「普段の着替えの時はそんなに意識してるわけじゃないけど、今はふたりきりだし、普段着ない服を脱ぐ雫ってなんだか
……
」
珍しくもごもごと話しながら頬を赤くする遥ちゃんはなんだか可愛くて。
「
……
じゃあ、次、これはどうかしら」
そう言って遥ちゃんに見せたのは、ベビードール。丈はお尻が隠れるくらいの長さだけれど、殆どがシースルーの薄い生地とレース。
「
……
っ」
遥ちゃんの顔がわかりやすく赤く染まって、その反応は私を満足させてくれた。
「似合わないかしら」
「に、似合うとか似合わないとかじゃなくて、そんなの配信で使えないよ
…
っ
……
」
「そう?」
一瞬息も動きも止めた遥ちゃんが、目を閉じて、はぁ、と息を吐く。次に目を開けたとき、両手で両肩を掴まれた。
「
……
雫」
「
……
はい」
まっすぐ私を見る視線は真剣そのもので、悪ふざけが過ぎたかしら、と反省しかけた時、遥ちゃんがもう一度「雫」とどこか諭すような声で私の名を口にした。
「
……
他の人には絶対見せたくないから着ないで」
「
……
」
でも、それが理由なら。
「遥ちゃんの前だけなら着てもいいの?」
「
……
っ」
遥ちゃんは言葉を詰まらせたけれど、表情でわかる。
「わかったわ、遥ちゃんの前でしか着ないわね」
「
……
うん、そうして」
遥ちゃんが私の肩から手を離す。そしてそのままじっと私を見ていた。
「
……
遥ちゃん、そんなに見られていたら着替えづらいわ?」
「ーー見てたいんだけど、ダメ?」
今度は私が言葉を詰まらせる番だった。
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