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awase
2025-02-15 15:03:02
1758文字
Public
ナルサス
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真夏に手繋ぐ
pixivにあげてる英雄work(
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23924398#1
)の小話
エッチしたあと夜の散歩に行ったナルサスがこちゃこちゃしてる
薄っぺらいつっかけサンダルで出てきたせいか、小石が隙間から入り込んで歩くたびに痛い。
いて、とナルトが足を振って歩き出しては、サスケも立ち止まりぶらぶらと足を振る。足の間に石が入った、と言ってはしゃがみこみ、あまり距離を稼げない。
徒歩10分くらいの距離をちんたら歩き、もはやこの時間をすこしでも引き伸ばしたいだけなのでは。お互いそう思っても、そうとは言わない空気が心地よかった。
売店は夜中になると無人になる。
朝採れた野菜をカゴに突っ込んで1つ5両で販売してるような無人販売同様に、大きなドリンクストックの中に保冷してある飲み物を好きに取って小銭入れに指定の金額を入れるだけでよい仕様。
完全に買い手側の良心に委ねられているシステムだが、こういう、まるで世の中に悪い奴などひとりもいないのだと信じきっているオーナーが展開する店構えがナルトは好きだった。長く忍者をやっていると余計に、穏やかな優しさというものに心温かくなる。
「サスケも水でいい?」
ドリンクストックの横スライドのケースを開け、ナルトは自分用の水とラムネを手に取る。
頷いたサスケの分も取り出し、小銭入れに30両を入れた。水が1本8両、ラムネが10両、ちょっと多く払ってしまったが、このシステムへの寄付ということにする。どうせ小銭がなかったし、せっかく夜のちょっとしたデートにこちゃこちゃと財布をあさってぴったり出すような姿を晒したくなかった。サスケの前でカッコつけたい、という気持ちは、形を変えても昔から変わらない。
店先のベンチに腰掛けラムネを開けると、薄い青の瓶の中でビー玉がからからと揺れる。
甘い炭酸に口をつけ喉を潤すと、全身が生き返る心地がした。
日中走り回ってコキ使われた肉体を癒すほのかな甘さと炭酸。隣に腰掛け、手持ち無沙汰に水のペットボトルを触るサスケが大人しく待っていることもなんだかくすぐったくて、足を組み替えたり瓶の中のビー玉を眺めたりしながら、無言で時間を過ごした。
いつ手を繋ぎたいと切り出そう。
街灯の少ない暗い店先のベンチでまったりと過ごしながらナルトはそんなことを考える。
こういう関係になった当初は、わざわざ恋人のような触れ合いをする必要はないと思っていたのに、近頃はそういう甘やかなスキンシップにも興味がある。
そんなことを考えていると、隣に腰掛けたサスケがざりざりと小石を踏む音がして、視線を横に移す。
蚊が寄ってきているのか、ウザったそうに足を動かし手で払うサスケを見ていると、そろそろ歩き出したほうがよさそうだという気になった。
往復20分程度の距離では物足りない。
また小石に攻撃されながら帰り道を歩く途中、「うざってぇ」と何度目かしゃがみこんだサスケが立ち上がったタイミングで手を掴んでみた。
こういうときに漂う緊張感は、自分だけのものなのだろうか。それとも、同様にサスケも感じているのだろうか。
汗ばんだ手でぎこちなく指の間に指を絡めると、少し後ろを歩くサスケも繋ぎやすいように手を開き、頃合いで握り返す。
恥ず!という気持ちで居た堪れないのに嬉しくて、うまくいってるんだかいってないんだかよくわからない恋人繋ぎというやつを、人生で初めてすることに成功した。
少し後ろでサスケが立ち止まり舌打ちをする。
振り返るとぶんぶんと片足を振っていて、それに合わせてそこそこ大きめな小石が地面に散っていく。
明日はちゃんとした靴で出てきた方がいいかもしれない。
長い肉体労働任務へのご褒美として、この往復20分を自分へのご褒美にしたい。
「おんぶしたげよっか?」
「バカ言え」
そう言いながらも、不意打ちで全体重をかけて背中に飛び乗ってきたサスケに本気で来んなと戯れ合う。ナルトも同様にサスケの背中に飛び乗って、交互におぶり合いながら進んだり後退したりする最中、やっぱりお互いまだ帰りたくないんだな、と思うと幸せな気持ちで満ち足りた。
真っ暗な夏の夜道にこそこそ笑い合う声が静かに響くのが内緒の遊びをしてるみたいで、子どもの頃のように楽しかった。子どもじゃなくてよかったと思うのは、その遊びの最中に唇を重ねて、嬉しそうに目を細めるサスケを見た時だった。
end.
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