huxo_ku
2025-02-12 22:51:50
2643文字
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ほのぼのKK お昼寝

宇田様御本家のけいとけい、三次創作となります。

〜タカ視点〜
自分が休みの日に珍しくけいさんが、「どーしても対面やないとアカンいわれてな、ちょっと行ってくる。夜までには帰って来るから休んで待っとって」、と俺のおでこにキスしてバタバタと出かけて行った。けいさんの自宅で自分一人になることはかなり稀だった。けいさんはいつも俺が休みの日にはまるで俺がお姫様かのように甲斐甲斐しく世話をしてくれて、好きなものを与えてくれて、愛してますと行動で示してきて、けいさんがいるのが当たり前だった、というか俺の休みに合わせてわざわざ仕事の調整をしている様子だったから、突発的な俺の休み(シフトミスってて人数多かったからサイドキックからついでに有給使い、と言われて休みになった)に合わせられなくて物凄く残念がっていた。
とりあえずいつも通りに本を読んだりゲームしたりして過ごすが、なんとなくいつもより時間が過ぎるのが遅い。けいさんがいればいつも絶妙なタイミングで、 茶ー入れたから飲もうや、だの、こっちにも構ってくれん?、だの、少し昼寝でもしよーや、だのと一呼吸入れてくれて、けいさんとおしゃべりして、満足したらまたそれぞれやりたいことをやる、というのを繰り返し、休日があっという間に終わる体験を何度もしていたから。今日はそういうけいさんも居ないためなんとなく物足りない感覚だ。やっていたゲームが一段落して少し眠くなったので一旦片付けをして欠伸をしながら慣れ親しんだ寝室へと向かう。広いそのベッドに枕は4つおいてある、1つは自分の、もうひとつはけいさんの、あと2つは……まぁ色々と高さを調整したり……という用途に使っていて端に追いやられている。ベッドの布団はくしゃりと寄れて端に寄っている、けいさんが出ていった抜け殻といった具合だ。俺は四つん這いでベッドを軋ませながら登って普段から自分の使用している枕に頭を置く。ぼふ、と頭が枕に埋まると少しいい位置を探し横向きで収まった。愛用してるだけあってやわらかく心地が良い。ふと目の前にあったけいさんの枕。その枕を気が向いて横になったまま引き寄せる、自分の使用しているものと同じもので一緒に買い替えをした品だ。自分のものと同じだ、が、自分のものとは違ってけいさんの匂いがする。なんとはなしに枕を抱きしめて顔を埋めてみる。俺の好きなけいさんの首筋のあの辺の落ち着く匂い。けいさんの匂い。それを自覚するとだんだんと眠気が強くなってきた。けいさんの匂いだけで、パブロフの犬のように反射的に安心してしまう。安心感で満たされて、心地良さが全身を弛緩させていく。そのまま目を閉じて、眠気に身を任せることにした。早くけいさんかえってこんかな……

数時間後〜けいさん視点〜

仕事なめとんちゃうぞ!!!!!
と吐き捨てて帰ってきてしまった。タカとたまたま合った休みの日に、どうしても、と偉いさんに電話で呼び出されて仕方なく向かう。待っていたのは、良く言えば接待かお見合い、悪く言えば枕営業的なやつ、ボンキュッボンなおねーちゃんが隣に座り、やけに甘ったるい言葉を投げかけてくる。近いし香水臭いねんなんやこの苦行。昼の会食と聞いていたので適当に済ませてしまおうという気持ちと、早く帰ってタカと過ごしたいという気持ちで向かった先に待っていたのがこれだったもんだから俺の怒りは最高潮に達した。結果、怒りを吐き散らかして帰ってきてしまった。あそことの取引は今後絶対になしだ。スポンサー?知らん。絶対にNGや。即刻会社に報告してやり、ついでにメンタルに影響があったということで無理矢理明日の休みも獲得した。イライラしてたが自宅まで車を走らせていると少しずつ気持ちが落ち着いてきた、帰ったらタカが待ってる。美味いもんでも作ってやりたいな。明日休みになったし、タカの為に手の込んだものでも作るか、部屋で映画でもええな、とタカのことを考えれば自然と気分も良くなる。自宅に到着して扉を開ける。

ただいま、タカ〜帰ったで

玄関で声を出しても返事は無い。靴はあるし、おや、と思っては寝室の扉が少しだけ開いていることに気がついた。連日詰めとったやろし、寝てんかな。と考えつつ上着を脱いでそっと廊下に置く。様子だけ確認するのに無言で起こさないようにそっと扉を開けてみた。

んん

大好きな恋人がむにゃむにゃしながら、俺の枕に顔を埋めて眠っている。え、俺のやんな?あの枕。しっかりと両腕で抱きしめては枕に顔の下半分を擦り付けて気持ちよさそうに寝ている。タカは普段少しの物音でも昼寝から起きてしまうことが多い、職業柄電話の音は聞き逃さないし気を張ってるからだと思う。しかし今日の昼寝はしっかりぐっすりと目を瞑っており、すーぴー、と寝息まで聞こえてくる。羽は雨覆だけで小さくなっており、ぴるる、と小さく震わせて警戒を解いているようだ。珍しい、それだけ連日大変だったのだろう。そんな珍しい恋人の顔をもう少ししっかりと見たくて近くへ音を立てないように近づいてベッドの近くでしゃがむ。心地よさそうにしているタカを起こしたくないが、見たいを優先してしまった。タカのまつ毛ながいなー、ふさふさ眉毛がふよふよしてかわいい、おでこ広め、 愛おしい、そんな感情で思わずこちらも目を細めて眺めていた。少し長めに見つめて居たがそろそろ飯の支度を、と思ったところでタカの瞼がゆっくりと開いた。綺麗な瞳に俺の顔が映る。

おはようさん

ぽや、と寝起きで覚醒しきっていない瞳だがこちらをちゃんも捉えている。
少しだけ間を置いて

けぇさん、おかえんなさい

いつもより気の抜けた声が帰ってきて、思わずタカの額に唇を押し付けた。くすくすと笑う声が聞こえて幸せな気持ちになる。

ただいま、寂しかったんか?

に、と笑いながら冗談交じりで枕を指さして問いかけてみる。んなわけないでしょ、という返事を予想した俺に対してタカは

ん、けいさんおらんと寂しいっすねェ
ハグして欲しかー

と俺の枕を手放しては、こちらに両腕を広げて、ハグ待ちの体勢になった。いつもは出てこないタカの方言すら可愛い。俺としてはもう辛抱たまらんくて何かを考える前にベッドのタカに抱きついてそのまま一緒に横になる。タカはお気に入りの俺の首筋のあたりに鼻を寄せて、こっちのが安心しますね、なんて言うもんだから腕に力が入って、ぐぇ、と可愛くない声が腕の中で聞こえてきた。

このまま二度寝でも悪ないな