白崎ぼたん
2025-02-11 21:55:38
729文字
Public ツイノベ
 

ケーキの向こうで泣いてた君に

甘え切っていた攻め×一生傷になりたい受け
攻め視点が来ました! ↓前の話です。
俺がひとりになっただけだった https://privatter.me/page/67aa00c9ae8ec

いったい何がいけなかったんだろう。
トークルームを眺めて、攻めは思う。別れを了承するメッセージに、既読だけついた。返事はない。
頬に涙が張り付いてひきつってる。幼馴染が、「返事は」と覗き込んできた。それを隠す気力もない。

「まだ、返事困ってるのかもよ」

と励ましてくるけど、全然響かなかった。頭がうまく動かない。
受けが、あんまり泣いてたから、幼馴染が「せめて言うこと聞いてあげたら」って言うから、一度ものわかりいいこと言ったけど、全然わからない。
けど、いつもみたいに、許してくれないか、まだ信じてる。

「まあ、いいじゃん。きっと友達には戻れるよ」
「友達なんてやだ」

考えるよりはやく、言葉が出てた。友達なんて、いやだ。
俺は受けの恋人なんだから。幼馴染が「でも」と何か言いつのってるけど、聞こえない。
ていうかいつまでいるんだろう。そう思うけど、ひとりになるのも怖かった。受けがいないってわかるから。

部屋に置かれたケーキと、二人きりになるのが怖い。受けが用意してくれたケーキは、自分の好きなチョコで、暖房にかすかに溶けだしていた。
ケーキの向こうで、笑ってた受けを思い出す。辛そうに泣いた受けも。
何がいけなかったんだろう。
考えないと。でも、考えたくない。胸が痛くて、死にそうになるから。大好きな人に、大嫌いって言われた。いきなり。
最悪なことに、理由もちっともわからなくて、世界中でひとりぼっちになったみたいな気持ちだった。
自分自身が、なにか間違いなのかとさえ思う。怖い。
でも、受けが帰ってきてくれるなら、考える。でも、できないのは、なにか。
「だから受けは帰ってこない」って、考えた末に、決定打を見つけるのが、怖かったから。