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のたり
2024-11-02 19:30:00
1169文字
Public
hrsz
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特別なご褒美
来週、配信企画でバスケ対決をすることになった。
と、いっても4人しかいないし、1 on 1だけど。
「みのりちゃんも愛莉ちゃんもはりきっていたわねぇ〜」
雫はいつもの調子でぽやぽやした笑顔を見せる。
負けたら罰ゲームか勝ったらご褒美か、どちらにしようかと話し合った時、みのりの「遥ちゃんからの特別なご褒美がいいです!」という鶴の一声で決まった。ご褒美の内容は、なんでもひとつ私がお願いを聞くこと。それは私への罰ゲームなのでは? という私の意見は却下された。まぁ配信でできる程度のお願いだからかまわないけど。
「そう言えば、みのりちゃんのお願いは決まったのかしら」
「どうかな。『よくできました』ってよしよししてもらう、とか、一緒にフェニランに行くとか、休み時間にわりと大きな声で独り言言ってたけど」
「あら」
ふふっと雫は笑った。
「まぁ、そんなことならいつでもかまわないんだけど」
「そうね。愛莉ちゃんは遥ちゃんに食べ放題に付き合ってもらう、って言ってたわ」
「食べ放題?」
「そう。去年、ケーキと和菓子のバイキングに絵名ちゃん達と行ったんだけど、1個のサイズがとっても大きくて、みんなでシェアしてもそんなに食べられなかったのよ。今年は全種類食べたいから、一口貰って後は遥ちゃんに食べて貰うって言ってたわ」
「
……
愛莉は私の胃袋をなんだと思ってるのかな
……
」
「その時は私達も一緒に連れて行ってくれるみたいだし、楽しみだわ」
愛莉のお願いもご褒美ってほどじゃない気がするな。とりあえず勝負は勝負だし真剣にやらせて貰うけれど、私が勝ってもみんなで一緒に行くことを提案してみよう。
「雫は何にするか決めたの?」
正直、一番気になっていた。
「
……
実はまだなの。考えたんだけど、いいのが思いつかなくて」
ある意味予想通りの答えだった。ワイヤレスイヤホンのオススメを教えてほしいとか、スニーカー選ぶのを手伝ってほしいとか、ダンスを教えてほしいとか、そういう頼みごとは聞くことはあっても、お願い、ってあまりされたことがない気がするから。
「配信で言えないようなことはだめでしょう?」
「え」
ーーそれは、配信で言えないようなお願いならあるってこと?
「あ」
何か思いついたような顔で、雫がポンと手を叩く。
「遥ちゃんが全員に勝ったら、逆に私から特別なご褒美をあげる、っていうのはどうかしら。遥ちゃんだけがなんにも貰えないのは寂しいし」
どう? とキラキラした目を向けてきた雫に頬が緩んだ。
「
……
それは、負けられなくなっちゃったな」
「ええ。遥ちゃんに勝てる自信はないけれど、私も頑張るわね! 遥ちゃん、お願いが決まったら教えてね」
「うん。なにがいいかな」
でも、その前に、配信じゃ言えないような雫のお願い、ちゃんと聞いておかないと、ね。
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