ジーン「いやぁ〜、もう寒い時期ですね!レイが入れたミルクティー、マイルドな味だけど,紅茶の風味が後から来るのがいいですね♪」とお茶を飲んで、くつろいでいた。
ふと、カレンダーを見ると2月18日だった。…あぁ、明日は、兄が亡くなった日だ。
確か、私の誕生日を迎える前の日あたりで起こった。当時、誕生日は祝うものだと知らず、ただ、叔父さん達に殴られないように耐え忍ぶ日々だった。
保護された後、父と母が祝ってくれたことが不思議で仕方がなかった。中学生あたりで、誕生日は祝うものだと知った。だが、身体がならないもので、何で祝う必要があるのか?と疑問が浮かび上がってしまう。
その後も、仕事に明け暮れて、誕生日おめでとうとか祝ってくれた彼らがいたが、それでも、体はびっくりしてしまう。
自分にとって、慣れてきたと思っても、顔に出ているようで、そんな、驚くことか?と聞かれることがしばしばある。
そして、今の自分にとって、平和な世界でのありきたりのない生活が一番幸せであるから、誕生日のことを忘れていた。
誕生日、言わなくていいかと思いながら、カレンダーと睨みあっこしていたら、ジーン様が…
ジーン「そんなにカレンダーを見て、どうしたんですか?…まさか、身近で誕生日の人がいるのですか?」と言うので…
ジーンは変な所で勘が鋭い。ここは素直に言うか…
私は「嫌、私の誕生日、もうすぐだなぁって思って…」と言ったら、ジーン様は、ミルクティーを口から溢し、噴き出した。クーはクーで、目?が開いていた。
ごほごほと咳き込みながら、ジーン様は…
「お前!?何で!そんな大事なことを言わないのですか!?君の誕生日、もうすぐなんですか!!」驚いた顔をして言った。
「他の人の誕生日は覚えて、プレゼント買って盛大に祝ってくれるのに、自分の誕生日は何も言わないって…もう少し、自分のことを大切にしなさい!」
ジーン様に説教された。私にとって、変わりのない日常が幸せだったから、そんなことはどうでも良くなってた。
ジーンは「で?、貴方の誕生日はいつなんですか?」と聞かれた。
私は「2月22日です。」と答えた。
ジーン様は「ハァ!????」と答えた。
「君!?私が聞かれなかったら、誕生日、誰にも教えなかったのですか?貴方の特別な日が何もせずに、終わってしまう所でしたよ!!」とジーン様は、声を荒げた。
ハァとため息をつき、ふぅと息を整えて、「貴方の誕生日、覚えました。その日を楽しみにして下さい!素敵な一日にしてあげますよ!」
といつもの調子で言った。
そんなことしなくても、私は今、幸せなんだよなと思いながら、ふふと笑ってしまった。
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レイがお休みで副業の仕事をしていた日
ジーン「ふふ、レイの誕生日に何をプレゼントしましょうか?」と考えていた。ジーンはあのバカ、聞かなかったら、言わないつもりだったんてすね。もう少し、自分を大切にして欲しいですね。と愚痴のように言った。
クー「レイ様って、凄い所あるのに、自己評価や謙虚すぎる所があるんですよね。ジーン様のような、自信がつくといいですね」と会話していたら、
メアト「あら、アンタ達、何話してるの?」と後ろからメアトが話しかけてきた。
ジーン「おや?メアトですか?いや、レイの話をしていて…」
メアト「レイ?レイがどうしたの?」
ジーン「レイ、自分の誕生日がもうすぐらしいのを、隠していたのですよ!いや、私たちの中なんだら言えばいいのに…」とハァとため息をつき、
メアトは「えっ!?そうなの、レイの誕生日もうすぐなの!?」
と大声で言った。
ジーン「そうなんですよ。…矢張り,この様子から誰にも言ってなさそうですね。これ、」と言い、
メアト「…そうなの?…でも、いつもお世話になってるし、何か、プレゼントやできることはないかしら?」と言い、
ジーンは「メアト、君もそういうこと、考えるのですね。…そうですね。レイ自身、何あげても喜ぶんですよね。」
メアトはむっと「失礼だわ!」となっていた。
イグニスが見張りが終わったのか、廊下を歩いて、こっちに来る音が聞こえた。
イグニス「貴様ら、何してるんだ。こんなところで…」と言った。
ジーン「あ、イグニス、聞いて下さい!レイ、自分の誕生日がもうすぐらしいのですが…」と先程の事情を話した。
イグニス「…そうか、確かにレイは、俺たちの誕生日を覚えていて、欲しいものやよく使う物をもらっていたな…」と話していた。
顔には出てないが、多分、驚いていたな…
ジーン「はい、なので、私たちで、その日、お祝いしませんか?パーティーしましょう!」
と言い、
メアトはいいじゃないそれ!
イグニスは、…他にもやることがあるが…仕事が終わる、夕方か夜に祝うのはどうか?と提案していた。
ジーンは「ケーキは買っておいて、飾り付けもしましょうか!」と言った。
メアトはケーキ!?いいわねそれ!!と言って喜んでいた。
イグニスは、…飾り付けはこちらで用意しようと盛り上がっていたら、
ユニ「何で盛り上がっているのですか?君達?」とユニがきた。
ジーン「おや、奇遇ですね。ユニ、レイさんの話題で盛り上がっていた所です!ユニも良ければ、どうですか?というのも、レイの誕生日がもうすぐなんです!」と同じ内容を話した。
ユニはこういうことに参加してくれるのか?と疑問もある。
ユニは「…そうだったんですね。レイさん、私の誕生日の時も、道具の手入れできるものと、ループタイ貰いましたからね、その礼を返さなければなりませんね。」とニコッと笑った。
ジーン「ユニも参加するという形でいいんですね!」と元気な声になっていた。その時に誕生日の日は皆空けておいて、準備に取り掛かることになった。
少し、時間が経ち、メアトは書類の作業をしている魔王様の所に行った。ごろごろとソファなどでくつろぎながら、あのことを思い出した。
メアト「そういや、ヘリオール、知ってる?、レイの誕生日、2月22日らしいのよ。」と平然と言った。
ヘリオールは「今月の22日か、確か、今日は…」とカレンダーを見たら、あと、数日だったことに驚いた。
ヘリオール「け…レイの誕生日はもうすぐなのか!?…そう、だった、のか…」とうーんと悩んでいた。
メアトが、そうそう、それで、誕生日会を開くのだけど、ヘリオールも来る?と聞いてきた。
ヘリオールは…あの時に、そういや、賢者に渡そうと思っていたプレゼント…渡せていなかった。
と、賢者の時の記憶を思い出した。
ヘリオールは「…あぁ、予定を空けておこう、その日は…」と言い、少し悲しそうな顔をした。
メアトは何も言わずに、そう言うことだから、食堂に行ってお菓子もらってくる。と言って、去った。
それもそのはず、賢者もとい彼女に渡さずにいた。
あの懐中時計を渡す時が来たからだ。
お揃いにしようと、楽しみにしていた時に、彼女はこの世を去った。
溜まった書類を片付けながら、あの頃を思い出した。
準備は着目と進み、当日となった。レイは普通に仕事をしている。
己の誕生日などを気にせず、ただ変わらない日常を祝った。
強いて言うなら、あの頃に祝ってくれた人達にラーメンを一緒に食べたり、おめでとうと言ってくれた人がいてくれた。
そんなことがあったなぁとしみじみ思っていた。
そういや誕生日の一昨日、から様子がおかしいなと思い始めた。
…………………………
書類仕事をしているとジーンが勢いよく扉を開けてきた。
ジーン「レイさん!!折り合ってお願いがあるのですか、いいですか?」と元気な声で呼びかけた。
レイ「仕事のお手伝いですか?大丈夫ですよ!」と答えた。
ジーン「是非、来てください!!というもの、とある写真撮影なんですが…」
と言われた。
話を聞くとナーゴで白いウェディングドレスのようなドレス姿を着る人を探しているとのことだった。
レイ「…いいのですか、もっと適任者いませんでした?綺麗な体の魔族とかの方がいいのでは?」と聞いたら、
ジーン「貴方がいいのですよ!貴方が!!」半端強引に連れていかれた。
ナーゴに着くと、すぐさま、服を着せ替えられ、結婚式で着るようなドレスだった。
…まさか着るとはな、私には当分遠い話、嫌、叶うことのない夢物語だ。
…例えるなら、ガラスの靴は壊れて、元に戻ることがない…私はシンデレラにすらなることを許されない人だと思っていた。
これは一時の夢なのだろうと、青いリボンを首元につけながら思った。
あぁ、今、こんな服が着れるなんて、と喜びを噛み締めている。
肩は出ているが、結婚式でもこのような格好があるなと思ってる。
着替え終わって、着替え部屋から出た時、
?「レイさん!」と、クーが声をかけてきた。
クー「これを持ってください!!」
と言われ、渡されたのは、…花束だった。
クー「これを持って写真撮りますので、来てください!!」
と手を引かれて連れていかれた。
………………
写真撮りますよ!とスタッフさんが声をかけて、今から写真撮影が始まろうとしている。
…不器用ながらに、笑えたのだろうか?青いリボンが太陽に照らされ、淡く光っているように感じた。
恥ずかしさもあり、頬が赤くなっているだろう。
この時は、みんなと同じ"普通"の少女になることはできたのかな。
撮り終わると、
ジーン「…いいですね。これ」とスタッフと話している声が聞こえた。
見せてもらったら、こんな顔していたんだなと、驚いた自分がいた。
ジーン「レイさん、先に戻ってください。私達はこれから、ここに用があるので…魔王城に戻ってください」と言われ、
私も手伝いますよ!と言っても、大丈夫です!!と言われ、渋々、戻ることにした。
その後も、好きな物や食べたいものを、イグニスに聞かれたり、メアトには、何が欲しいのか?とか、ユニには、予定を聞かれたり、…魔王様は、何故かそわそわしながら、こちらを見てくる。
…何か、やらかしたのかと不安を持ちつつ、当日となった。
ドキドキと、何してしまったのかと怯えながら、作業をしていた。
何も、言われず、作業にしていき、終業時間となった。
終わったかと、部屋に戻ろうとした時、ジーンが慌ててちょっと待てください!と呼び止められた。
ジーン「貴方に見せたいものがあるのですよ!!きてくださいと手を握り、連れていかれた。」
…君が最初に仕事を誘った時と同じ感じだなと懐かしく思いながら、部屋に連れていかれ、扉を開けた瞬間、おめでとう!!/ございます!!とクラッカー?と共に、祝ってくれた。
ふふとジーンが笑顔になり、何、突っ立ってるのですか、今日は貴方が主役なんですから、と背中を押された。
美味しそうなチョコレートケーキに好きなマカロンやお茶が置いてあった。
席に座ると、はい!コレ!プレゼントと、メアトが渡してくれた。スノールのぬいぐるみを渡してくれた。戸惑いながらも受け取った。
イグニス、ユニからも用意してくれたのか、こちらに渡してくれた。
中身はイグニスは、ティーカップセット、ユニは、質のいいタオルを渡してくれた。
目を輝かせ、ありがとうございます!!とみんなにお礼を言った!!気にすることはないですよ!!貴方が今までしてくれたことへの恩返しなんですから!!とジーンがいう。
…そんなこと、私、していったけ?とジーンが気遣って言ってくれたのだろうと思った。
そうそうこれを渡そうと思いまして!と写真を渡してきた。
…前の日に撮った写真だ。ナーゴで撮ったのは私の為か…とありがたい気持ちと、こんな顔できたのだなと少し、哀しさと恥ずかしさもあった。
その後は、メアトが美味しそうにケーキを頬張って、イグニスはユニと話したり、ジーンとクーはそうですよね。と言っていた。
ワイワイとしている中、私はこっそり、外に出た。慣れない環境で、急に外の空気を吸いたくなった。
イグニスはこちらの行動がバレているな思い、視線を合わせてと、ジェスチャーで外に出ると伝えた。イグニスは何も言わずに、頷いてくれた。
魔王城の中庭に行き、ふぅと息を吐いた。なれないなと思いながら、
花の魔法をかけた。花が咲いた途端に寝転がった。
風は冷たいが、何処か心地がいい。
目を瞑っていると、ここにいたのかと、私を見下ろす魔王様がいた。急いで、立ち上がろうとしたら…
ヘリオール「立ち上がらなくていい」と言い、隣に座った。恥ずかしいところ見せてしまったなと思った。
ヘリオール「…部屋に向かったが、何処にもいなくてな、イグニスに聞いたら、外に出たと聞いて、探していたんだ。」
申し訳ないことをしてしまったなと思ったレイ、
誕生日の日はよく、夜、中庭で佇んでいることを思い出し、行ってみたら、案の定いたなと、変わらないなと懐かしく思う魔王様がいた。
ヘリオール「そういや、誕生日おめでとう…レイ…これは私からの贈り物だ。」と青いリボンに縛られた。小さい箱を取り出した。
レイ「…開けてみてもいいですか?」
ヘリオール「あぁ、構わない」と開けると、満月の夜には最高なキラキラと星のように輝く、金色の懐中時計だった。
横には青いリボンが付けられている。
ヘリオール「…すまない、大したものではなくて、」と言ったが、高級品ではないかと言ってもいい時計では?とレイは思った。
レイ「…いえ、素敵な贈り物ありがとうございます。魔王様」と月の下で笑う彼女は、とても美しく儚かった。
あの時の貴方と同じように、綺麗に光り輝いている。
魔王様の目には、そう映った。
その後、部屋に戻って、魔王様も含めて祝った。
初めて、一人の少女としてお祝いを迎えた。その笑顔は最高なものだろう。
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