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tamu
2025-02-07 07:13:28
1322文字
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はぐれたふどさに
人ごみではぐれて迷子になるさにわのセイちゃんと不動、付き合っています
セイちゃんのメンヘラがチラ見しています
一人の少女がポツンと立っている。彼女はセイと名乗っている審神者だ。現在、迷子である。
迷子なセイは人の邪魔にならぬよう、壁側に立ちながらぼんやりと忙しなく行き来する人々を観察している。
美しい女性、妖艶な女性、屈強な男性、小さくて可愛らしい少女、聡明に見える老爺。彼らは皆セイと同じ審神者だ。そして審神者たちの傍には一振りの刀剣男士がいる、自分の近侍とはぐれて迷子になったセイを除いて。
(こんなに沢山の審神者の人が居るなら、不動が私を置いて新しい主を見つけてもしょうがないかな。)
迷子になった事で不安に暮れているのか、セイは可笑しな事を考えている。
(そのまま不動が私を置いて、私が居なくなっても大丈夫なのかな
…
)
一層、と良からぬ想いに浸りそうになる瞬間、セイの腕が突然引っ張られた。
「セイ!!」
セイの腕を掴んだのは、はぐれてしっまっていた近侍であり彼女の恋刀の不動行光だった。いつも彼女を憂いから救い出してくれるのは彼だった。
「見つかって良かった!」
声から伝わる安堵や刀剣男士として身体能力が高い彼が息を切らして汗をかく様子を見ると、どれほど不動行光が必死にセイの事を探したのか簡単に分かる事だ。セイもそれを理解している。私を見つけてくれてありがとう、お疲れ様、はぐれてごめんなさい。言いたい事は簡単だが先程まで可笑しな考えをしていたからか、
「どうして私を探したの」
可笑しな事を口に出してしまう。
「私より見目麗しい審神者の人、私より強い審神者の人、私より体がボンキュッボンな人。私を置いて新たな主を探し出しても良かったと思う。」
口に出してしまった言葉はそのまま続いてしまった。本心は違うのに。これは憂いのせいだ、そしてその要因は不動にあるから仕方ない。セイは今、拗ねている。
一方、不動行光は頭を抱えたい気分だった。またセイが変なことを考えている。度々彼女はこのような斜め上な思想を持っては不動を困らせている。当のセイ本人は至って本気のつもりだが。
一度は「不動行光は『主』を護る事を望んでいる、だから自分自身を危険に晒して不動に守らせると彼は喜ぶ」という宇宙理論をもとに敵を本丸に招き入れた結果、時の政府に歴史修正主義者のスパイ疑惑を持たれた事件がある。または「自分は不動行光にとって織田信長の代わりにすぎないから真に愛されることはない」というトンデモ勘違いを持っていた時期があった。しかしどちらにも自分が中心にいるという事実に喜ぶ不動行光も案外思想が酷いのである。だが今は彼女の変な考えを正すことが重要だ。
「そんなことを言うセイはどうなんだ。俺より見目好い刀剣男士や人間、強い男なんか沢山いるだろう?」
「不動は一番かっこいいし強いよ」
可愛いことを言う恋人を抱きしめたい衝動を抑えて続ける。
「ありがとう、でも俺に対してそのような事を言うのはセイくらいだと思うよ。要するに惚れた欲目だね。どんなに美しい人や強い人を前にしても好きな人が一番なんだよ。俺もセイが一番なんだ、主としても、恋人としても。」
「そっか
…
二人そろって価値観が狂ってるんだね!」
「相思相愛って言え」
今日もセイと不動行光は元気である。
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