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三毛田
2025-02-01 14:06:42
1061文字
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1000字2
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90 090. 抱き締めて離さない
90日目
本当はずっとそうしたい
ふんふん鼻歌を歌いながら、乾かし終えた柔らかな黒髪に櫛を入れる。
「穹。ざっとでいいと言っただろう」
「駄目。丹恒はもう少し、自分の容姿に頓着して」
「雲吟でいつものように整えられるんだ。それでいいだろう」
釈然としない。と、不満を口にして。
「お風呂の後の世話も、俺が好きでやってるんだ。大人しく受け入れればいいんだよ」
「俺とお前は対等だ。例えお前が好きでやっているとはいえ、何もしないのはこう
……
落ち着かない」
「手入れを終えてから、俺のこと抱きしめてくれればいいから」
「それじゃ割に合わないだろう」
振り返ろうとするので、前を向かせる。
丹恒にとってはお返しとしては物足りないものかもしれないけれど、俺にとっては、なによりも大切なことだ。
だって、大好きな人に抱きしめてもらえるんだよ? 最高じゃん。
「丹恒、お願い」
髪の毛の手入れを終え、腕を広げると恐る恐る抱きしめてきて。
「穹、ちょっと痛い」
「丹恒が逃げないように、強く抱きしめてる」
「
……
俺は逃げない」
ぼそりと、耳元で囁かれた。
「じゃあ、丹恒も同じくらい強く抱きしめてよ」
「同じくらい強く
……
いいのか」
「そう願ってるんだから、やって」
ちょっとだけ傲慢に聞こえる言い方。
それでも、丹恒は抱きしめてくれて。
布越しに伝わる、俺よりちょっとだけ低い体温が、心地よい。
この体勢から押し倒していっぱいキスして、思考をとろとろに梳かしてしまいたい。でも、この後夕飯だから我慢。
我慢できる俺はいい子だろう。
「俺たち以外の時間が、止まってしまえばいいのに」
そうすれば、この体勢のまま丹恒とずっと一緒にいられる。
「そうしたら、腹が減ったとしても自分で食事を作るほかないぞ」
「それは困る!」
パムの美味しいご飯や、丹恒が一生懸命作ってくれた見た目がちょっと歪なご飯が食べられないということだ。
そう叫んだ瞬間、ぐうとお腹が鳴って。
抱擁を解きながら、お腹を撫でる。丹恒もおなかを撫でているので、お腹が空いたのだろう。
「さて。食べに行くか」
「うん。今日は何かな?」
ベッドを降りて、手を差し出す。そっと手を重ねてくれたので、愛しく思いながら二人でラウンジへ。
「パム~、ご飯何~?」
「ボリューム重視の、具沢山ナポリタンと、コンソメスープのセット。デミグラスソースのオムライスとコーンポタージュのセット。肉汁たっぷりパティのチーズバーガーとスープのセットじゃ」
「えー。どれにしよう」
「好きに選べ」
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