Privatter+
Font
Serif
Sans Serif
Color
Light
Dark
auto
Font size
Large
Medium
Small
Language
Japanese
English
Sign in with Google
Sign in with ID and password
Account ID
Password
Sign in
Forgot password?
Create account
ちゃび
2025-02-01 02:40:12
1018文字
Public
Clear cache
リテイナーとのリンクパール通信
自機ヒカセンのリテイナー視点
彼を呼び出すリンクパールの独特な音が響く。
例によって今どこで何をしているかさっぱり分からない人だ。
ある時は風の音、人の声、岩を打つ波音に果ては竜の咆哮まで、今まで通信に入り込んだ音は数知れない。
今回は取り込み中だろうか。
その可能性を考えると、あまり鳴らしたてるわけにもいかないが
……
と、考えた矢先に音が止み、代わりに沈黙が流れた。
「オミロー様、聞こえますか? ベルトランです」
本来であれば耳馴染みの声で応答があるはずだが、何もない。
にわかに焦る心が沸き立ってくる。
もしや呼びかけに応えられないのではないか。
そういう事があり得る人なのだから。
沈黙とは緊急事態なのでは
……
。それならば、そう、別のリンクパールを使ってまずは暁のタタル様に知らせを入れて──。
「
……
フワフワです」
聞き慣れた声色より些か低くくぐもった声。
ああ、これは、と安堵の息をつく。
「申し訳ありません。お休み中でしたか?」
「誰
……
? あ
……
いや
……
ベルトランくんだ
……
」
どうやら本当に、まさに今、目覚めた様子。
とはいえ、普段であれば寝起きは大変よろしい人で、急な応答の際もすぐに調子が戻るものだが、これでは相当疲労していたところを叩き起こしたのに違いなく、バツの悪い思いがした。
「申し訳ありません、お疲れでしたらまた取り急ぎ対処してまた後日でも構いません」
沈黙。
「や
……
きくよ
……
、せっかくでたんだし
……
」
本当に大丈夫だろうかと思いつつ、本題を述べる。
後日とは言ったものの、実はベンチャーに出ているエルストセイグをその場に待たせての案件のため、この場で相談出来るのなら越したことはないのだ。
「そうです、以前貴方が欲しがってた、あの服
……
それが丁度手に入りそうとの事ですが、もう保管するところがないと
……
」
「ああ
……
、すごいね
……
」
「売りに出しても良い物を教えて頂ければ何か売って空きを作りますが、よろしいですか?」
話しているうちに目が覚めてくれるのではと思い込んでいたが、今日に限って彼の体には目を覚ます選択肢は無いらしい。
正直なところ、今の彼からは相談の答えは得られないだろうと思い始めていた。
「そのようにしましょうか?」
再度重ねて念を押すと絞り出すように、
「うん
……
まかせる
……
よろしく
……
」
と返ってきた後、気の抜けるうめき声じみた謎の言葉が聞こえて通信は途切れた。
Reaction
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.
Custom color
Reset color
広告非表示プランのご案内