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ssblast_is
2016-03-26 23:10:55
1218文字
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「手作りプリン」
※大環 環受けワンライ
本日の晩酌をしようと大和がビールをとりにくると、冷蔵庫の前で環が立ち尽くしていた。
ため息と一緒に猫耳が揺れている。
「お前冷蔵庫の前で何やってんの」
ビール出せないんだけど、と大和が言うと恨めしそうな顔で環がこちらを向いた。
「プリン食べたい」
「お前今日一個食べてたよな」
「でも食べたい」
「プリンは一日一個ってソウに決められてただろ」
大和がそういうとお腹を摩りながら環が言う。
「腹減った。から、プリンが食べたい。でも食ったらそーちゃんに怒られる」
冷蔵庫を開けてプリンを見つめては閉め、開けては閉めを繰り返している。
電気代がもったいないのでやめてほしい。
しゅんとしながらプリンを見つめる姿に心なしか被っているフードの耳まで垂れているように思えてくる。
これをどうにかしないと冷蔵庫の前からはどいてくれそうにない。
「この時間から食ったら太るぞ」
「おっさんと違って太んねーし」
「そういうこと言うとプリン食わせてやらねーぞ」
「プリン!食ってもいいの?」
「ようはソウにバレなきゃいいんだろ」
「でも冷蔵庫のはそーちゃん数かぞえてっからバレる」
「作って食えば冷蔵庫のは減らないだろ。王様プリンじゃないのは我慢しろよな」
「ヤマさんプリン作れんの」
「手抜きだけどな。簡単だからこの際作り方覚えとけ」
「うす」
卵と牛乳に砂糖、和泉兄弟が揃えた製菓材料からバニラエッセンスを少々拝借。
ボールでかき混ぜて、茶こしで濾しながらマグカップへ注げばあとは電子レンジで温めるだけだ。
電子レンジに張り付いて中を覗く環に思わず笑みが零れる。
「ほら、スプーンとってこい」
出来上がりを告げる電子音に扉を開けると甘い匂いが出迎える。
後で換気すれば少々の匂いは消えるだろう。
「熱いからやけどすんなよ」
スプーン片手にソファでうずうずしている環に差し出してやると早速スプーンを突っ込んでいる。
やっとありつけたビールを一口飲みながら美味いかと聞くと
「ふつう」
となんとも環らしい答えが返ってきた。
「そこはお前お世辞でも美味いっていうとこだろ」
「じゃあ美味い」
「今さらおせーよ」
それでもせっせと口に運んでいるところを見るとプリンが食べたいという欲求を満たすには充分だったらしい。
「おにーさんにも一口」
「ん」
王様プリンではないからか素直にふーふーと冷ましたものを差し出してくれる。
「
…
ん、まあそれなりには美味いかな」
ビールを一口流しむと甘みと苦みが口の中で喧嘩を始めた。
失敗したと大和が顔をしかめているとあっという間に完食した環はごちそうさまでしたとカップを置いた。
「ヤマさんまた作って」
「やだよ。作り方覚えたろ」
「俺、ヤマさんが作ったのがいい」
「
…
お前さあ、そーいうとこズルいよな」
「なにが」
「いーよ。気が向いたらな」
「うす」
嬉しそうに笑った環の頭を撫でてやるとうぜえと振り払われた。
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