ssblast_is
2016-01-25 00:52:50
807文字
Public
 

放送事故

大環ワンライ

「君とアイドリッシュナイト!今日は生放送でお送りします!」
センターに座った陸が合図とともにタイトルコール、その後一言ずつ自己紹介し三月が司会としてトークを回しつつ最初のコーナーへ。そう頭に叩き込んだ台本を思い出しながら大和は横に座っている環の様子を伺った
メインで喋る三月を見ながら足をぶらぶらと遊ばせ時折茶々を入れては笑っている
目の端を光らせながら自分もトークに参加するべく大和は口を開いた

この番組で大和が環の隣に座るのは生放送の時だけだ
良くも悪くもマイペースで自由人の環とナギ、それと時折言動が危なかっしい陸は
生放送の際それぞれお目付役がついている
ナギは三月が陸は一織が隣に座ることでそれぞれフォローしており、一番の問題児である環の面倒を見るのは大和と壮五の役目であった
ユニットで揃って座るのが進行上も楽なため収録の時は大和も三月やナギの隣に座る
しかし生放送を壮五一人で乗り切らせると放送事故が先か壮五の胃に穴が空くのが先か、それを危惧したマネージャーからの進言(という名の一織の指示)で大和も環の隣に座り二人でフォローすることになったのだ

ハラハラさせられることも多いが大和自身はこのポジションを案外気に入っていた
VTRを食い入るように見つめ時には真剣な表情でコメントをしたかと思えば、即座にゲームコーナーの賞品に目を輝かせてみたりとくるくると変わる環の表情や一挙手一投足を近くで見ることができるのだ
活動の場が被らない大和と環は二人で組んで仕事をすることが少ない
全員一緒の仕事でも見栄えからか環は壮五の隣に座ることが多いため、ヘソを曲げた時のお守りさせられることを含めても可愛い恋人の表情を近くで見られることは大和にとって悪いことではなかった

(頼むから今日も無事に終わってくれよ)

早速やらかしかけている最愛の問題児を止めるべく大和は身を乗り出しながら小さく呟いた