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こꯓレ)ろ🌟🦄🌈🌟
2025-01-29 23:50:53
2127文字
Public
コノチャ30×16♀
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いつか恋人のキスを。⑤
ラスト
⑪
チャンドラとの結婚から半年。
スーパーアークエンジェル級はひと月前に完成したが、新たな地上部隊用旗艦のCICにチャンドラの席は無い。
結婚後二ヶ月ほどですぐに妊娠がわかって、オーブ国防省に間借りしているコンパスオーブ支部の総務に異動となった。
コノエは相変わらずミレニアムの艦長としての勤務だが、チャンドラの出産に合わせて育休を申請しているので現在は引き継ぎや、休暇中に艦長代理を任せるトラインや副官となる士官の研修カリキュラムを作成中である。
休みをとってオーブに戻り、チャンドラを迎えに行って一緒に帰るため空港から直接国防省本庁舎に向かうと、あらかじめ戻る予定は伝えてあったので、チャンドラが基地内のエントランスまで迎えに来てくれていた。
「アレクセイ!」
コノエが車から降りると、すぐに声をかけられた。チャンドラの声のした方を向けば、妊婦用にデザインされたワンピースタイプのコンパス軍服を着たチャンドラがエントランスの階段の上から走ってくるので慌てて止めた。
「ダリダ、止まるんだ! 走るんじゃない!」
同時に「えっ」と声を上げたチャンドラが躓いてよろけたのを見た時には生きた心地がしなかった。コノエが咄嗟に荷物を放り出して階段を駆け上がり伸ばした手が間に合ったから良いものの、あわや転落するところだ。
「はぁ
…
驚いた。何を考えてるんだ、妊婦が走るんじゃない」
「すみません
…
久しぶりに会えたから嬉しくてつい
…
」
本当に驚いたし階段を降りる時は必ず手摺を持てとか、絶対走るなとか、とにかく懇々と説教してやりたいが言い訳が可愛すぎて怒れない。
結婚してからチャンドラの愛情表現はシンプルかつストレートにコノエへ向けられるようになった。
昔は恋人ではなかったからスキンシップしたいのを我慢していた、と告白されたのは妊娠が発覚してからだ。
言われてみれば、ハイスクール時代にアパートに行ってもベッドの中でだけ触れ合ってセックス以外はあっさりとしたものだった。メールも通話も当たり障りない内容ばかりで誰かに内容を知られても、孤児に善意で援助するだけの関係に見えたはずだ。
チャンドラの中で明確な線引きがあって、コノエの負担や迷惑にならないようにしようと決めていたらしい。
「お帰りなさい。アレクセイのハグ、良い匂いする
…
」
ぎゅ。と抱きついてコノエの胸に頬を擦り付けてくるチャンドラの幸せそうな顔。身だしなみには気を使っているがオジサンを捕まえて良い匂いがするとは、率直に嬉しい。
それにしても、まだ国防省本庁舎のエントランス前だし、衆目もあるのにスキンシップに躊躇がない。
晴れて想いが通じ合い夫婦になったら我慢していた反動か人目を気にせずスキンシップしてくるようになったのは嬉しい誤算だ。
「ただいま。寂しかったみたいだね」
「そんな、子どもみたいな事は言いませんけど。まぁ、毎日会えた方が良いなとは思いますね」
ほとんど寂しいと言っているようなもので、益々可愛い。
「その服は?」
「カガリが
…
アスハ代表がラクスさんとミリィと一緒に考案してくれて」
マタニティ用の軍服まで作ってくれるとは、コンパスもといオーブ軍の福利厚生の手厚さには脱帽である。
全体的に伸縮性と通気性のある生地に、コンパス軍服の意匠を取り入れ、ウエスト部分にゆとりを持たせたくびれの無いワンピース型でベルトはない。足元は黒いタイツに通常のブーツを履いている。
「まだ六ヶ月だし普通の軍服も着れるんですけど、締め付けるのは良くないからって早めに支給されました」
「アスハ代表らには感謝だな」
「妊婦を働かせてくれるの本当にありがたいですよね。ギリギリまで働いてしっかり稼ぎたいですし」
「ダリダ? お金のことは心配いらないとあれほど
…
」
「いや、わかってますよ。念のためですって。それに早く休んでもやることないし?」
コノエがオーブに買った家はアプリリウスの家ほどではないのだがそこそこの広さがあるので家事はハウスキーパー頼みだ。アスハ代表の伝手で子守りも探して貰っている。
「それに、自分だけ早く休んでもアレクセイが居てくれるわけじゃないし
…
家で一人でボーッとしてるなんて余計に寂しいだけじゃないすか」
唇を尖らせて残念そうに呟くチャンドラ。
コノエの育休は出産予定日の三週間前からしか取れない規定になっている。ぎゅ、とコノエに抱きつく腕に力が籠り、甘えてくれるいじらしい妻のそぶりにコノエは感極まって天を仰いだ。
愛されている。金銭を介した身体の関係から、戦争で引き裂かれ、再会後は紆余曲折を経て想いを通わせ夫婦になって、念願の子を授かって、やっとここまできた。
「アレクセイ?」
急に黙りこんでしまったのでチャンドラが顔を上げて名前を呼んでくれた。心配そうな上目遣いがコノエの心を撃ち抜く。
コノエは少し身体を離すとチャンドラの両頬に手を添えて唇に触れるだけのキスを落とした。
家族となってくれた大切な人への、愛のこもったキスだった。
おわり
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