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頻子
2025-01-27 18:33:55
2522文字
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KODR二次
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魔界ホットライン(KODR)
ベケニュ(?)←ちょいウル
魔界倫理
魔界にインターネット
魔界語と人間界の言葉の壁、無視
「あ、2世。今日は、奪還、中止ですってー
……
」
2世は装備品、いらないだろうけど
……
と、ウルハムが二枚の盾を引きずって武器庫へと戻っていく。ベーケス2世が横に指を振ると、ウルハムは思いきり壁に頭を殴打した。
「っー!? 教えて、あげたのに
……
」
ひどいや、とウルハムが頭をさする。見た目通りがんじょうなので、大したダメージはない。良い気味だ。
ただ、気は晴れなかった。
「はあ
……
」
自分だって、ニュートから支給された装備品で戦ってみたいもんだ
……
。
「あ、ゆっくり休んでね、だって
……
、ニュート様が」
「ニュートが?」
ウルハムが倒置法を使ったせいで、ベーケス2世はニュートが何を言ってるか聞き逃した。
「ほんとに、ニュート様のことしか頭にないですね
……
」
「ニュートがなんだって?」
「っていうか、2世。いいかげん、スマホ買ってもらったら
……
?」
「?」
「1世さんがキビシーのは知ってますけど。お仕事のためだったら、いいよって言うんじゃないですか
……
?」
「すまほ、ってなんだ?」
***
スマホ、というのはベーケス2世にはよくわからなかったが、対ニュートのために必要なのだというと、ベーケス1世は、あっさりと息子にスマホを持つことを許した。一日に一回、1世に渡さなくてはならないが、あとは比較的自由だった。
最初は、あまり気乗りしなかった。遠くにいるニュートと話すなら虚像で行けばいいし、何が楽しくてわざわざニュートの顔も見ずにやり取りをしなくてはならないのか? しかし、やってみると存外楽しい。これを使えば、朝でも、ずいぶん遅い時間でも、ニュートと交流をあたためることができるのだ。
『今日はもうお風呂に入ったのか? 遅くならないうちに、ちゃんと寝るんだぞ!』とメッセージを送ると、すぐさま『検討中です!!』と書かれた絵が返ってきた。なんだ、『検討中です!!』って?
『そんなことじゃダメだぞー☺ ニュートは次期魔界王だし、吸血鬼になったら、これ以上成長しなくなるんだから、今のうちにたくさん寝
……
』
ニュートと比較的いつでも話せるのは楽しいが、狭い棺桶の中で文字を打つのは時間がかかる。それに、人間界の言葉は難しい
……
。打ち込んでいると、ほかの連中がおやすみ、とスタンプを送ってきてニュートの吹き出しが上のほうに流れて行ってしまった。
すこぶる邪魔だった。
どうでもよい連中はいいとして、ほかの家臣たちは、ニュートとの交流に邪魔だから画面から消したかった。ところがそうもいかないらしい。チャットルームからウルハムを蹴りだしたら怒られたし、通知を消したら、ニュートからまで、すべての通知がストップされてしまった。適当に操作が分からなくてな、とごまかした。
***
「グループで必要な連絡以外するな、辿らせるな、殺すぞ」
「俺は陰湿な魔女一族じゃないんだぞ。ニュートののぞき見もできやしない」
ベーケス2世は並べた椅子にごろっと転がって寝ながら、スマホをぽちぽち(?)していたのだった。
「どーせウィンチくんも騎士様とニヤニヤやり取りしてるんだろ。こいつは、俺にとっては必要な連絡だから
……
。おい!」
ウィンチは奪うようにスマホをひったくると、またよこした。ニュートと友達にされている。
「俺はニュートの、トモダチじゃない」
ベーケス2世の文句も聞かず、ウィンチは舌打ちしてずかずかと去っていった。
「ウィンチくんのスマホはさぞかし散らかってんだろうな
……
」
今のやりとりとは全然関係なく、ベーケス2世は思った。
***
どうやら、こうすればニュートと一対一で話せるようだ。こんな機能があるなら知りたかった。もうすでにいくつか覚えのない履歴があって、自分のことをどう思うか、だとか、本当は別の吸血鬼がいいのではないか、と書いてあって、ベーケス2世はさっと青ざめた。いつの間にか、こんなことを聞かれていただなんて。
しかしニュートは、『大丈夫!』と元気よく返しており、『気にしてないよ』とか、頑張りすぎて疲れてないか、とか、むしろベーケス2世を心配するような返事ばっかりしていた。
……
。
たしかにニュートが急に優しかったり、心配するようなそぶりを見せたり、そういうことはあったが、こうもやりとりしていて、相手が自分ではないと気が付かないニュートもニュートではないのか。自分のことを棚に上げて、だんだん怒りがわいてきた。
『ニュート』
と打つと、既読がついた。見わけもつかないくせに
……
思い出さないくせに
……
。
『おれのことどうおもう?』
送信してから多少後悔したが、書き込み中が幾たびも消え、書き込み中が幾たびも消え、それから、大好き! という大きなハートのスタンプが返ってきた。
「!!!」
思わず飛び起きて棺桶の蓋に頭をぶつけた。
「やった、やったぞ
……
」
それで、ベーケス2世は、さっきまで怒っていたことなど忘れ、すっかり気をよくしてしまったのだった。
「ニュート、お、れ、も、あっ!」
得られた成果に満足し、ニヤニヤしていたら、だいぶ時間が経ってしまった。
メッセージがシュっと勝手に消えてしまった。代わりに、おやすみなさい、というぺこっとしたスタンプになった。
チャンスをつかみそこなったことを知り、肩がわなわなと震えてくる。そばにいたらこんなことにはならなかったのに!
「えっ
……
? 壊れたから、直してほしい?」
「直してほしいとは言ってない。直せ」
ウルハムはまたサポートセンターにされてうんざりしていた。しかしながら、頼られるのはそう悪くもない。
「
……
どういうエラーですか?」
「何もしてないのに勝手に壊れた」
「具体的に
……
」
「送ってきたメッセージが、とられた!」
「あー、向こうから、送信取り消し、したんですかね」
「俺は消してない」
「
……
ニュート様が」
「一度もらったメッセージは、俺のものだ」
「あー、はいはい
……
」
やれやれ、と思ったウルハムは、そっとDMを開いてニュート様にぴえんしておいた。ウルハムも大変だね、と返ってくる。
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