ENIGM(えに)
2025-01-23 03:40:57
758文字
Public 29
 

【牛+ブロ×麺】そんな理由で?


「洗澡好麻煩

溜め息混じりに言葉を漏らしながらゴザの上で転がるラーメンマンを見つけたブロッケンJr.は「またかー」と呆れた様子で歩み寄ってくる。

「ダメだぜラーメンマン。いくらあんたが聖人だったとしても風呂は入らねぇと」
「!?(つ、通じた?)」

伝わらないからいいだろうと、率直な気持ちを吐露したわけだがなんと伝わってしまった。
風呂に入るのが面倒だ、と他愛もない事ではあった。

きっとまぐれだそう思ったラーメンマンは続けて母国語を紡ぐ。

「如果可以洗背的活可以考慮一下(背中を流してくれるなら考えてやってもいい)」

パッと笑顔を浮かべたブロッケンJr.の様子を見てギョッとしていると、後方から大きな声がした。

「背中と言わず全身隅々まで洗ってやるから、一緒に入るか?」

ドスドスと重たい音を響かせながらやってきたバッファローマンがニヤリと笑う。

「お、お前までなぜ
「悪口言われそうだからよ。まぁでも、今んとこ言われてないから安心だぜ」
「悪口私はそんな陰湿な男ではない」
「そーかそーか」

ヘッヘッと笑うバッファローマンに、ラーメンマンは油断できないなと顔を顰める。

「俺はさ、口数が少ないあんたから発せられる一言一句を聞き取りたくて必死に勉強したんだぜ」

前から腕を揺さぶられて視線を戻すと、ブロッケンJr.が眩しい笑顔を浮かべてラーメンマンを見つめていた。

「ブロッケンお前というやつは

愛おしいな、を飲み込んで笑みを携える。
ラーメンマンにとっては「こんな事で」という理由だが、2人にとっては想い人と気持ちを通わせたいという「大切な事」だった。


逆の立場になってもそれは同じで。
幾月か経った頃には、ラーメンマンが2ヶ国語をマスターしたと言う。