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ギャビィ
2025-01-19 22:10:43
746文字
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その他
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最果て
モンテネグロとスロベニア SS
「此処は最果てだよ。ヨーロッパ中の涙が集まってる」
クロマツの生い茂る山の中で、谷間に流れる清流を見下ろしながらモンテネグロはポツリと呟いた。その声は凛と辺りに響いて、最果てだとか涙だとか、そういった言葉の意味とは裏腹に力強くて澄んでいた。
「綺麗だ」
「そ、」
短く相槌を打ったきりモンテネグロは黙り込んでいた。まるで山の名の表すように静まり返った森の中を、時折鳥の鳴き声やシャモアの駆ける跫が響いていた。川は美しかった。スロベニアは、なんだか無性に喋りたい気持ちに駆られて、口を開いた。
「何だか不思議な気持ちだよ。俺は、いつだってお前らなんかよりオーストリアさん達の方を近しく思っているのに、俺の家から流れ出したサヴァ川は、フルバツカのところを流れ、ボスナのところを流れていく。ヨーロッパ中の涙が集まってるあの美しい川は、ヘルツェゴビナのところでドリナ川に注ぎ込んで、そうしてサヴァ川まで流れてくる。それから巡り巡ってセルビアへ、ベオグラードでドナウ川と合流するんだ。俺たちは川で繋がっているのさ。いいや、川だけじゃない
……
もっと沢山の、何かが繋げているんだ。みんなそれぞれ好き勝手、別々の方向を向いてる俺たちは、それでも何かで繋がっているのさ。なあ、これは俺が思い込みたいだけなのか。それとも思い込みたくないだけか。」
次々と言葉を吐き出すスロベニアの横で、モンテネグロは素っ気なく「さあ、私には分からんね」と言った。スロベニアは透き通る川を見下ろした。透き通って水底まで見えそうだった。いつか流した筈の涙もこれから流すかもしれない涙も、此処までやってくるのだとしたら、少しだけ心強い気がした。
*
モンテネグロの海岸沿いにslovenska beachあるの好き
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