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えなが
2022-08-01 22:01:35
3788文字
Public
革命軍組
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猥談をする酔っ払い革命軍組
会話中心の文章です。
三人それぞれ肉体関係があります
(レノファウ・レノフィガ・フィガファウ)
よく3Pもしてる前提です。明け透けで仲良し。
フィガロとファウストの猥談(レノックスについて)
「レノは誠実だし、優しいし、気持ちいいよ、でもひとつだけ不満があって」
「あー俺わかっちゃったかも!」
はいはい、と手あげる隣の男を指さして「はい、フィガロくん」とファウストは名を呼んだ。
「前戯が長い、でしょ」
「そう! 正解!」
いぇーい、と二人は意気揚々とグラスを掲げて鳴らした。普段のフィガロに対する壁を作った態度を知る人間からすれば、今のファウストの状態は、それはもうだいぶ遙かにご機嫌だった。
本日何度目かわからない乾杯を済ませ、何杯目かもはや数えていない強めの酒を勢いよく喉に流し込む。
シャイロックはカウンターの向こうで苦笑しながらも、まだこちらに注意はしない。これ以上騒ぐと追いだされてしまうかもしれないが、他に人はいなかった。
レノックスとファウスト、フィガロという並びでカウンターに座っている。
そしてその三人ともがかなり酔っていた。初めはフィガロが積極的に話題を提供し、レノックスが無難な返答をし、それにすげなく対応するファウストという構図だったが夜が深まるにつれてファウストも雄弁になり、会話の内容も到底若い魔法使いには聞かせられないジャンルになっている。
前戯が長いと暴露された男は会話に混じれず眉を寄せて、険しい顔でグラスに口をつけていた。もとよりレノックスは二人ほど多くの酒を飲めないので、上機嫌の二人の顔色をちらちら伺っている。
シャイロックは決して口を挟むことなく、ことの次第を見守っていた。
「ファウストに尽くすっていうのはわかるよ。何せ何百年も探してた相手だからね。でも俺に対してもすっごい長いから、あーレノの性分っていうか性癖? なんだなって」
「全然進まなくて、朝まで続くのかと思った」
「わかる。俺たまに寝ちゃうもん」
「寝るのはさすがに
……
」
「え。おまえ毎回レノの前戯に付き合ってるの? 偉いね~」
いいこだねえ、とフィガロはファウストの頭を撫でる。フィガロの手を払うでもなく、まんざらでもなさそうにファウストはふふんと笑った。いつもならフィガロの手を険悪に払う場面だ。シャイロックもレノックスも、大人しくフィガロに撫でられているファウストを見て、心のなかで「おお
……
」と感嘆した。
そっけない猫が初めて手なずけられた光景を見ているようだった。外野の視線を意識しながら、フィガロは続ける。
「大体きみたちってさ。そこまで到達するのも時間かかってなかった?」
「かかった。別にそういうことがしたいわけじゃなかったし。僕も、レノも
……
。でもお互い嫌いなわけじゃないからさ、自然な流れだったと思うよ。レノは僕に優しいし、気持ちいいし」
レノが優しい!? とフィガロは声をあげて、は~、とため息をつく。背筋を伸ばし、ファウストを挟んだ向こう側にいるレノックスに猫撫で声を出した。
「ねえレノ~、俺にも優しくしてよ、俺だって気持ちよくなりたい!」
「話は終わりましたか?」
「ファウストには優しくするんだろ? 俺には?」
「フィガロ先生には無理です」
「なんで! 差別じゃない?」
「あなた、焦らすと煽ってくるじゃないですか。こらえ性がないというか」
「あんなこと言ってる。ファウストどう思う?」
「知らん、僕を挟んでいちゃいちゃするな」
ファウストとレノックスの猥談(フィガロについて)
「フィガロ様とセックスして困ったこと
……
。うーん、やはり途中で飽きてしまわれることですかね」
「途中で寝たりとか?」
「寝るのはいいんです。お疲れなら仕方のないことですし。でも、挿入したあとに、今日はもうやめない? とおっしゃるので」
「すごいな。それでやめるのか」
「半々ですね。大体そういう時は俺もだいぶ興奮してますし。無理を押し切るか、引き下がって一人で慰めるかですね」
「そういうプレイなんじゃないか? 嫌がってるのを無理矢理されたいとか、そういう」
「おいおい人をドMみたいに言うなよ」
「今はレノと話してる。おまえは黙ってろ」
茶々入れるフィガロをファウストはきつくたしなめた。ひど~い、と声上げながらフィガロはシャイロックに泣きつく。
「
……
どうでしょう。結構本気で怒りますよ。このまま死ぬと全裸だな、あ、石になるから関係ないなと思ったこともあります」
「へえ、恐ろしいな」
「ファウスト様は何かありますか?」
「こいつへの愚痴? うーん、数え切れないぐらいあるけど。一番嫌なのはマーキングが激しいことかな」
「マーキング? キスマークのことでしょうか」
ファウストは驚いたように目を開いて、眉をつりあげる。
「違う違う。お前もよくされてるだろう」
「え」
「魔力のマーキングだよ。おまえとフィガロがべったりした翌朝とか、もう、おまえからフィガロの自己主張が香って僕は複雑だよ」
「
…………
気づいていませんでした」
「そうだろうなと思った。ルチルやミチルも全然気づいてないみたいだから、別にいいんじゃない。ああでも、この前シノに聞かれたよ。たまにレノの気配がフィガロっぽく感じるときがあるって。全然似てないのにって」
「ああ。シノはそこそこ魔力が強いですからね
……
。一緒に鍛錬もしますし。それで、なんて答えたんですか」
「同じ国の魔法使いなんだから、気配が似通うこともあるだろうって誤魔化したよ。そのあとシノは、自分にヒースの魔力のにおいがするかどうかを気にしてたからうまく話がそれたけど」
「
……
すみませんでした」
「別にこのぐらい。とにかく、僕が気付くぐらいだから、僕らより年上の魔法使いたちはみんな知ってると思うよ」
「そうですか。ああそれで」
レノックスはふと合点がいった。たまにブラッドリーやオーエン、ミスラの後ろを通りすがっただけで全員勢いよく振り返るときがあるのだ。それは、フィガロの気配がしていたせいか、と。
ブラッドリーなど振り返ったあと露骨に顔をしかめるのだ。何か気分を害するようなことをしたかと思案するが身に覚えはなかった。だが、フィガロの魔力がなすりつけられているのなら納得だ。
「言われてみれば、ファウスト様からフィガロ様のにおいがすることもたまにありますね」
「げっ、隠してるんだけど
……
。だから嫌なんだよ。おい聞いてるのか」
「え、痛っ、肘で突かないでよ。さっきは黙ってろって言ったのに」
「自分の反省すべき点はよくわかっただろ?」
「わあすごい、ファウスト先生の授業を受けてるみたい」
「茶化すな!」
「ファウスト様、お声がかなり大きいです」
フィガロとレノックスの猥談(ファウストについて)
こんな話に当人を挟むのも奇妙だと思い、ファウストとフィガロは場所を入れ替えて、ファウスト、フィガロ、レノックスの順に並ぶ。
「ファウスト様への不満は
……
。特にありませんね、あ、なかなか朝までご一緒させてくれないことでしょうか。行為が終わったらすぐ部屋に戻られてしまうんです」
「ああ、あるね。かわいい悩みだ。簡単に目が覚めないぐらいめちゃくちゃにして抱き潰してみたら? レノなら出来るよ」
「さすがにそこまでご負担をかけるわけには
……
。そういうフィガロ様は何かありますか?」
「そうだねえ、強いていうなら、そうだなあ。さっきも思ったけど、やっぱり声がでかい?」
「ああ」
レノックスは頷いて水を飲む。一息ついて、そういえば、と口開く。
「以前、ファウスト様と魔法舎の裏でしていた時に」
そわそわ聞き耳を立てていたファウストが思い切り酒を噴き出してむせた。レノ、その話は! と文句を言いかけたファウストにフィガロは視線を向けて「しぃ」と人差し指を口の前に立てて黙らせる。先ほど「黙っていろ」と言われたぶんの仕返しだ。楽しそうに、それでそれで、とレノの言葉から続きを引き出そうとする。
「きみらって、たまにすごい大胆だよね。続けて」
「ファウスト様が壁に手をついて、俺が後ろからこう、していたんですが、屋外で。とにかく興奮なさっていて、声が、その
……
なだめるのが大変でした」
「そういう時はうまいこと結界を張るといいよ」
「結界か。なるほど」
「今度は俺の部屋の窓から見えるところでしてほしいな~」
「はあ。絶対に嫌です」
外でしないという選択肢はないのかと想いながら今回やり玉に挙げられているファウストは酒を飲み、口をとがらせた。
「僕の声、そんなに大きくないだろ」
「デカいよ」
「デカいです」
「ふふ、大きいですよ」
それまで会話に加わってこなかったシャイロックまで参加するものだからますますファウストは居心地悪くし、しょぼくれて背を丸めた。
そうこう言い合っている内にとうに日付は変わってしまい、まだ飲む、という東の呪い屋と南の医者からグラスを取り上げ、レノックスは二人に肩を貸しながらシャイロックに一礼する。
「騒がしくして、すまなかった」
「いえ、楽しかったですよ。またいつでもどうぞ」
バーの主は笑みを浮かべて三人を見送る。今日は誰の部屋で、と潜めた声のつもりのファウストがとても小気味よく、ふふ、と小さく息を漏らした。
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