紫輝
2016-12-20 00:07:41
847文字
Public しょくんば(刀剣乱舞)
 

未知との遭遇【しょくんば+三日月】

ほもを書いて元気になろうキャンペーンその二。しょんぼり広君をよしよししてあげる忠さんをにこにこ見てる三日月のおじいちゃんのお話

「・・・国広はどうしたのだ」
「三日月さん。・・・色々あったみたいで」
 開口一番、藍の瞳を見開いた三日月に問われ、光忠は小さく苦笑する。本丸の一の刀が一の太刀に抱き着きその肩に顔を伏せているなど滅多にない、否、初めての光景だ。三日月の驚きも尤もなのだった。
 国広の背に両腕を回し、しっかりと抱き返して金糸を梳いてやっている光忠の落ち着きようを見れば一度や二度ではないのだろう。もともと目立つ事、視線を浴びる事を苦手とする子だ、主の一の刀という理由でいかなる時も皆の矢面に立たざるを得ないのを苦痛に感じる事もあるはずだ。それをおいそれと表に出す事はしないこの子の、唯一息をつける場所が光忠の腕の中なのかもしれなかった。
「ふむ。・・・国広や、燭台切は硬いだろう。ほれ、じじいのところにおいで」
「ちょ、何を言いだすんだい三日月さん」
 思い立ち、両腕を広げてみる。焦る光忠を無視してしばらく待ってみるが、彼は顔を上げる事すらせず。
「・・・いた、国広、ちょっと絞まってる、わかった、わかったから」
 代わりに声をあげたのは光忠で、国広からの抱擁が攻撃力を持つほど強まったのがわかる。
「ふふふ、やはり燭台切の方が良いか。愛い愛い」
「わかってて試すの止めてくれないかな、もう・・・」
 実に分かりやすい。笑いながら少しばかり角度を狭めたその頭を撫でると、同じようにぽんぽんと背中を撫でる事で力を緩めさせる事に成功したらしい光忠の嘆息が飛んでくる。やってみたかった、と返せば光忠は肩を竦めた。
「・・・おぬしはよくやってくれている。俺も燭台切も、勿論他の皆もそれをわかっておるよ。手入れが済んだら常のような、凛々しい姿を見せておくれ」
 それまでは心ゆくまで休んだら良い。顔を上げない国広にそう語りかけて、人払いでもするかと三日月は立ち上がるのだった。

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よしよししてもらいながら一眠りしたら元の格好良い国広君に戻ります
我が家のおじいちゃんはおじいちゃん力が高い