三毛田
2025-01-07 21:49:08
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65 065. 手の甲にキス

65日目
君の手の甲に、そして手のひらに

「いいな〜。ああいうの、憧れちゃう!」
 両手を組み、うっとりとした表情を浮かべるなの。
「丹恒」
 先ほどまで見ていた映画のように、彼の手を取り、篭手をつけていない方の手の甲にキス。
「穹」
「ん。丹恒ってば、大胆だな」
 逆に俺の手を取ったかと思えば、手のひらにキスをして。その後唇にもキスを。
 からかうように告げれば、押し倒されて。
「ちょっと、あんたたち!」
「ここは俺の部屋でーす!」
「むむむ……そう言われると、ウチは何も言えない……というか、ウチが出ていってからにしてよ!」
 そう叫びながら、なのは部屋を飛び出していく。階段で転ばなければいいけど。
 二人でベッドから降りて、残っている軽食を食べる。
「ほら、穹」
「あーん。うん! 流石パム。丹恒、これ食べたか?」
「いや」
「じゃあ、口開けて」
 一口サイズのクラッカーに、クリームチーズと生ハムが乗ったものを丹恒の口へ。
 俺が食べさせてもらったのは、違う生ハムに蜂蜜とブラックペッパーがかかったもの。
 オイルとブラックペッパーでも美味しかったけど、これもなかなかに美味しかった。
「こういうものを食べていると、ちょっとだけ酒が欲しくなるな」
「丹恒も飲むんだ」
「そこまで量は多くないがな」
「じゃ、今度一緒に飲もうよ」
「飲めるのか?」
「俺が作ったモクテル」
「それなら飲めそうだな」
 肘をつきながら、優しくこちらを見てくる。
「ちゅーしていい?」
「いいぞ」
 キスしたら、クリームチーズと、クラッカーの味がした。
「食べたものの味がする」
「奇遇だな。俺もそう思った」
 炭酸水を飲んで口の中をリセットしてから、またキス。
 唇を舌先でつつき、口の中に侵入させてもらう。
「ん……ちゅ……んんぅ……
「ん、ふ……きゅ……んぅ」
 キスをしながら、丹恒の胸を撫で。
 すると、丹恒は対抗するかのように俺の腹を撫でてきた。
「丹恒、それは狡いって」
「お前だって、俺の胸を揉んだじゃないか」
「触っただけです」
「それなら、俺だって同じだ」
 俺は丹恒の胸に手を当て、丹恒は俺の腹を撫で。
 それから、熱のこもった目で見つめ合ってキス。
「なのが部屋を出ていってくれて、助かった」
「ああ。三月がいたら、こういうキスをすることは出来なかったな」
 チュッと軽くキスを。
「丹恒いい?」
「そうだな」
 シャツの裾に手をかけると、丹恒も俺のシャツに手をかけて。
 見つめ合って、いっぱいキスをしながらいつものようにベッドで体を重ね合う。
「気持ちいい?」
「ああ」