Privatter+
Font
Serif
Sans Serif
Color
Light
Dark
auto
Font size
Large
Medium
Small
Language
Japanese
English
Sign in with Google
Sign in with ID and password
Account ID
Password
Sign in
Forgot password?
Create account
三毛田
2024-12-31 22:05:19
1082文字
Public
1000字2
Clear cache
58 058. 近すぎて見えない
58日目
悪くない
「もう! 穹、近いって!」
なのがカメラを構えていたから、その前に立ってレンズを覗きんでみた。
そしたら、案の定怒られて。
「近すぎると、何も見えないんだから! ブレるし、フィルムだってもったいない」
「ごめんごめん。つい」
「猫とか犬とかじゃないんだから、やらないでよ?」
「以後気をつけます」
頭を下げて、持っていた飴玉を渡すと少しだけ機嫌が治ったようで。
「穹。あまり三月をからかうな」
「はぁい」
けど、一部始終を目撃していた丹恒には怒られちゃった。
「こら」
だからというわけじゃないけど、ぐっと鼻先が触れ合う距離まで顔を近づけ。
「っ」
キスするわけじゃなく、唇を舐めたら固まっちゃった。
「ウチ知らなーい」
俺と丹恒のやり取りを見ていたなのは、呆れた表情を浮かべて歩いて行ってしまう。
「丹恒、この後、いい? ぐはっ」
真っ赤な顔で、プルプル震えている丹恒の拳が、鳩尾にクリーンヒット!
「き、穹の、ばかっ」
耳まで真っ赤にして、もう一発。
今度は、ふくらはぎをローキック。
地味に痛いので、歩くのが精いっぱい。自業自得です、ハイ。
「やっと帰ってこられました
……
」
「おかえり。また丹恒にちょっかいを出したのか?」
ラウンジで俺を出迎えてくれたパムは、呆れたようにこちらを見上げてきて。
「はい。俺が悪かったです」
「三月ちゃんに訊いても、『穹の自業自得! その内帰ってくるから、放っておいて大丈夫だよ車掌さん』としか言ってなかったから、少しは心配したんじゃぞ」
「ごめん。でも、心配してくれてありがとう」
と、手を握ろうとしたら叩き落された。
「ぇ」
「外から帰ってきたら?」
「て、手洗いうがいです!」
「うむ」
急いで行って帰ってきて、それから手を握らせてもらう。
と、ぐいっと上着を引っ張られ。
「ぐぇ」
「丹恒」
「
……
」
「そうじゃな。風呂に入れて、綺麗にせんと。夕飯にはちゃんと参加するんじゃぞ?」
「ああ」
「ああ~。丹恒、自分で歩けるって~」
と言っても、丹恒は俺を引きずっていく。
もっと甘やかしてよ丹恒~。
今日の丹恒は、俺に対して塩だ。塩すぎる。
出逢った頃のように、塩。そういう彼も好きだけど、甘やかして欲しい。
バスルームに入ると、服を脱がされシャワーへ突っ込まれ。綺麗にすると、浴槽に放り投げられた。ちゃんと着地した俺、偉い。
「拗ねてる?」
「拗ねてない」
そう言いながら、俺の隣に腰かけて。
「丹恒」
顔を近づける。でも、近すぎるからよく見えなくて。
悪くない。
Reaction
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.
Custom color
Reset color
広告非表示プランのご案内