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木蔦(キヅタ)
2024-12-28 14:57:52
3030文字
Public
ちょぎくに シリアス
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敵同士だと知らずに恋に落ちた村人ちょぎくにの話【ちょぎくに】
ちょっと敵同士のちょぎくにが読みたいので煎じるんですけど、私の拙い独り言を聞いてもらえますか。
※怪我の表現などがあります。
山一個挟んだ程度の所に違う村があって、同じ人間だけど、宗教とか生活習慣が違うので互いに異種だって敵視してて、そのうち戦が始まって
……
っていう殺伐とした中でのちょぎくに。
長義くんは長船村の村長の甥っ子で、将来期待されてて、ある日部隊を率いろと命じられるんだ。
そのプレッシャーに押し潰されそうで、長義くんはちょっと遠くの湖とかで心を落ち着かせるんだよ。
そこでまんばと出会うの。
まんばがいきなり湖から「ぷはー!」って出てくる。朝日を浴びてキラキラしてて、まるで湖の女神様みたいだって思うんだ。
話してみたらちゃんと人間で、「水浴びしていた」とか言う。
長義くんも呆気に取られて、おかしなやつだなって笑うんだ。余りに常識が無さすぎるので「ちゃんと拭かないと風邪引く」とか「火を起こすから当たれ」とか世話してあげるの。
まんばは「冬じゃないし、放っておけば乾く」とか言ってたりする。
色々話をして打ち解ける。
それで「また会える?」「来週また水浴びするからその時なら」とか約束するんだ。
長義くんは自分の立場とか抜きで気兼ねせず話せたのは久しぶりで、晴れやかな気持ちでお家に帰るの。
なんとなく部隊の話も前向きになるの。
その後部隊を率いて隣村と交戦。長義くんは頭が良いので、戦略練って、敵を退ける。
それで次の週にまたまんばに会いに行くんだ。
まんばと話してる時だけが心休まって長義くんはまた頑張ろうって思えるんだ。
何回か逢瀬を重ねたある日まんばが悲しそうにやってくる。
話を聞くと「兄弟が、怪我をして
……
」とのこと。
慌てて長義は村に帰って、薬草とか当て布できそうなものとか、たくさん持ってくるんだ。
「早く良くなるといいね」
って言って、まんばを気遣うんだけど、それでもまんばは曇り顔で、長義くんは「?」って思うんだ。
「隣の村と戦をしているのは、長義も知っているだろう?」
「ああ」
「今度、俺もそこに参加することになったんだ」
「え
……
!」
それで浮かない顔だったのかと長義は察する。恐らくご兄弟はそこで怪我をして、それの代わりに行くことになったのだろう。
「大丈夫、心配いらない。俺がいるから」
「長義
…
」
「俺、結構強いんだよ。だからお前のことも守ってあげる。安心して」
長義くんはまんばと別れた後、気合い入れて次の戦に臨むんだけど、戦場で会ったまんばは敵将で
……
って話。
まんばは村長の息子。
長兄が怪我で動けなくなったので、まんばが率いることになった。
ちなみにまんばも長義くんもお互いに常識がズレてるなぁとは思っていた。だけどこんなところに隣村のやつがいるわけないって思い込みで気づかなかった。
両大将が呆けてるうちに戦が始まっちゃって、戦わなきゃいけなくなって、だけど頭は混乱してて全力を出せないんだ。そこで無理矢理口実つけて「一旦引くぞ!」って引き上げるんだ。
お互いに「なんであいつがあそこに
…
?」って大混乱してる。
だけど湖で会ってる時も色々違和感があったなって思い出す。ようやくだからかって納得する。
さらに、向こうは知ってたんだろうか、とか、騙してたのか?とか考え始める。
もやもや考えてても埒が開かないから一度会って確かめることに。
会った瞬間、顔を見ただけで疑念が発散する。相手も自分と同じ気持ちだったと察する。戦場でも驚いてたし。
まんばが悲しげな顔をするから長義くんは思わず抱きしめちゃうんだ。
「ここでは、ただの長義と国広でいたい」
そこでまんばに恋してるって自覚して、目を見たらまんばも同じような顔をしてて、同じ気持ちなんだってわかる。
そのまま口付けして、ぎゅって抱き合って、何も話さずにふたりで過ごすんだ。
村では、隣村のやつらは人外だとか人間の姿をしているが恐ろしい生き物だとか残酷な種族とか言われてたけど、まんばの今までの話から、常識が少し違うだけのただの人間だって思う。
同じ人間同士、互いが恐ろしい部族だと空想を膨らませているだけでは、と思い至る。
長義はそれを叔父に訴えるけど聞いてもらえない。
それなら村人達に話して、意識を変えてもらおうと頑張るけど不発。何言ってんだこいつという目で見られる。
長義はガックリと肩を落として、まんばとの逢瀬に行くが、実は村人達に尾行されてて、まんばが見つかってしまう。
逆にまんばも尾行されていたらしく、向こうの村人も飛び出てくる。
「長義くん、敵を誘き寄せて罠に嵌めようなんて、なかなか良い考えだね!」
「兄弟
…
!最近様子がおかしいと思ったら
…
!隣村の輩に騙されてこんなところに来てたんだね
…
!?危ないから離れて!」
長義くんは誤解を解こうと懸命に否定するんだけど、逆効果で「まさか長義くん、村を裏切って内通してたの
…
!?」とか言われる。
さらに長義が否定しようとした時にまんばが長義のことを吹き飛ばして「お前はもう用無しだ!お人よしな性格に付け込んで情報を聞き出そうとしたのに!台無しだ!」って言い始める。
長義くんはなんで吹っ飛ばされたかわからなくて「えっ?えっ?」ってなってる。
まんば達はそのまま去ってしまう。
「騙されてたんだね」
「純粋な長義は言葉巧みに相手の言いなりになって
…
」
「もうあそこには近づいちゃダメだよ」
とか言われる。
長義はまんばに騙されてた可能性を一瞬疑うけど、今までの状況下から考えにくい&敵同士だとバレた後に村のことなど何も聞かなかったから、あれは嘘だと考える。
しかし長義は護衛という名の監視がついてしまい、まんばに会いにいけない。
再び会えたのは戦場で、まんばはただ長義を睨みつけて来るだけ。
何も話せない状況のまま戦が始まってしまう。まんばは話すつもりがなさそう。
しかしそこに熊🧸が現れる。いきなりの乱入者に敵味方入り乱れる。図体が違いすぎて、人間など簡単に吹っ飛ぶ。
狼狽えながらも逃げ出す者、熊に立ち向かって吹っ飛ぶ者、この隙に敵を倒そうとして熊に背後からやられる者
…
様々。
今がチャンスと思った長義はまんばを捕まえて話をしようとする。しかし熊が素早く距離を縮め、長義に腕を振りかざす。
「長義
…
!」
まんばが長義を庇い倒れる。背中から血が滲んで来て、抱き起すが意識がない。なおも熊は襲い掛かろうとしてくる。
他のやつらは遠巻きに見ていて、動かない。
長義はまんばを抱えたままで刀を抜く。熊からの攻撃を薙ぎ払いつつ、じりじりと劣勢に追い込まれる。
そして四苦八苦した後、なんとか熊🧸を打ち取った。
「早く手当を
…
!」
まんばは熊の爪で切り裂かれ、深手を負っていたが、何とか助かった。
その二人の姿を見ていた部隊員達は疑問を抱く。
果たして本当に隣村のやつらは自分達と違うのだろうか、と。
人の形をしているだけの異形で冷酷な生物だと思っていたが、まんばが長義を庇ったこと、長義がまんばの手当に必死になったことから、ちゃんと心がある自分達と変わらない人間なのだと知る。
そしてこれがキッカケで村人達を説得し、戦がなくなった。そして二人は幸せになった。
完。
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