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草
2024-12-25 22:49:32
1784文字
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冬のこの日を、君と
メリクリです!!!!
12月25日におデートをするジャミカリが見たくて書きました。ところがどっこいイブになったしとても短い。導入だけで終わった。このあと楽しい1日と熱い夜を過ごしたんですよね……。
ウィンターホリデーの家具はそれっぽいものが揃っているものの、はたしてあの世界にクリスマスが存在するのか……? と謎は尽きないのですが、こういう時の頼れる子分、監督生(特に何の設定もない)に出張ってもらいました。異文化交流バンザイ。
冬は甘いジャミカリであったまりたいですね☕
冬の祝祭、と呼ばれる日がある。
ウィンターホリデーに入るほんの少し前、ニューイヤーに近いその日は、冬になると雲や雪に空を閉ざされる地域で貴重な太陽の恵みを尊び祝ったことが発祥なのだとか。
雪に縁のない熱砂の国で生まれ育ったジャミルにとっては馴染みの薄い祝いの日だが、ツイステッドワンダーランド共通のカレンダーにはしっかりと記載があるので存在だけは知っていた。
祝祭、といっても祝日ではない。そのためその日が平日であれば学生である自分たちにとっては平素と変わらず学業に励むだけのなんでもない日であり、これまでナイトレイブンカレッジで過ごした二年間はそうだった。
それが今年はたまたま休日にあたったのだが
――
何故こうなった?
「なあなあジャミル、次はあっち行ってみようぜ!」
「カリム、マフラーを巻くから止まれ」
数分前に出てきたカフェの店内でホットチョコレートを飲んで暑くなったからと外したまま飛び出していった主人のマフラーを、やはりこの寒さでは巻くべきだと判断して声を張る。
いや、どうしてこうなった?
ウィンターホリデー直前の二連休の一日目、冬の祝祭の前日。そんな日に、カリムは学園の外、麓の街への外出を提案してきた。突発的な外出は本来であれば許されない。遅くとも三日前までにはアジーム家に申請し、承認を得なければならない。全てはカリムの身の安全のためだ。
それが、カリムは今日の早朝、父親
――
アジーム家当主に電話口で直談判し、外出の許可をもらったというのだ。いや、これまでの俺の手間は何だったんだ、と話を聞いたジャミルが眉をひそめたのも、無理からぬ話といえよう。
カリムは電話を終えるなりジャミルの部屋に突撃し(ジャミルのルームメイトはちょっとやそっとの騒ぎでは目を覚まさない豪胆な人物なので、今回も二人が部屋を出るまでずっと寝ていた)、「ジャミル、麓の街に行くぞ!」と目をキラキラさせながら宣言し、すわ敵襲かと飛び起きたジャミルに「は?」と睨め付けられても何のその、輝くガーネットを細めて「デートしようぜ!」と笑った。
言い出したら聞かないのがカリムという人間である。そして当主の許可、学園への外出届提出という二つの必要課題をしれっとクリアされている以上、ジャミルにはカリムを止める手立てはなかった。
何故、という疑問は解消されないまま二人で朝食を準備して食事を摂り、身支度を済ませ、寮を出て、学園の門を潜りバスで麓の街へやって来た。
カリムが前から気になっていたというカフェに入り、周りの客の多くがモーニングを口に運ぶ中、ホットチョコレートとコーヒーを飲んだ。冷えた体に熱い液体が沁み渡る。一息ついたところで、ジャミルはカリムに問いただすことにした。
「カリム、説明しろ」
「何をだ?」
「どうして突然デートなんて言い出したんだ。それも当日に」
何の予定も入れていなかったから良かったものの、先約が入っていたらどうするつもりだったんだ、と鼻を鳴らす。
「やっぱり急だったか? すまん! こないだオンボロ寮に遊びに行ったとき、監督生が話してたことを思い出してさ」
「監督生が?
……
ああ、もしかして」
異世界から来た後輩の言葉を思い出す。
『去年も思ったんですけど、冬の祝祭って、静かなんですね。いえ、僕の元いた世界でも同じ日にイベントがあるんですよ。ハロウィン以上に盛り上がるんですけど。クリスマスと言って
――
』
「
……
あー、やっぱり暑いな! もう出ようぜ」
「なっ、待てカリム」
突然立ち上がったカリムを追いかけ、ジャミルは店の外に出たのだった。
「わりぃ、忘れてた! あっはっは、は」
足を止めたカリムが振り返る。冬の優しい陽光の下、頬を赤く染め、眩しそうに目を細めて笑うその顔は、ひどく幸せそうに見えて
――
いや、全身で幸せだ! と叫んでいる。カリムはそういう人間だ。そんな笑みを向けられたジャミルは、外気で冷えた頬がカッと熱くなるのを感じた。
『家族で祝うのが主流なんですけど、前日のクリスマスイブは特に、恋人たちが二人きりで過ごす日としてメジャーなイベントなんです』
「
……
自分から誘っておいて照れるんじゃない!」
赤くなった頬を隠すことをやめ、ジャミルは付き合いはじめたばかりの恋人のもとへ駆け寄った。
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