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三毛田
2024-12-21 19:17:18
1085文字
Public
1000字2
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48 048. 視線が結ぶ三角
48日目
君と俺と、それから
48 048. 視線が結ぶ三角
ふと、そちらを見ると彼の視線は別の人に向いていて。
きっと叶わぬ恋なのだろう。
それならば、恋なんてしなければよかった。
そんな気持ちが募っていく。
「穹、見てみろ。アーカイブにも載っていない細工物だ」
露店で工芸品らしきものを買った丹恒は、目を輝かせながら俺にそれを見せてきて。
「買えてよかったな」
「ああ。一つは解体して、構造を確認するつもりだ」
「そっか」
若干シリアスな空気を一人で醸し出していたが、はしゃいでる丹恒を見たら、全部どうでもよくなった。
まあ、つまり。
丹恒の視線が向いていた相手は、露店の店主。真剣に交渉をしていたので、俺は一人蚊帳の外だった。から、ふざけてみただけ。
丹恒は気づいていない。
それならそれでいい。気づかれたくない。こんな醜い独占欲など、彼は知らなくていい。知られたくないと。
恋愛感情に関しては、無垢なままで居てほしいという俺のエゴ。
まあ、そんな簡単に行くのならば苦労はしない。
「ほら。他にも買い物があるんだから、行くよ」
俺が告げると、いそいそと大事そうにポケットにしまって歩き出す。
パムに頼まれたもの、姫子に頼まれたもの、ヨウおじちゃんに頼まれたものといろいろ買っていたら、気づけば二人とも両手が塞がっていた。
「アンカーが近くにあってよかったって、この時ばかりは思った」
「ああ、俺もだ」
と、顔を見合わせて苦笑して。
アンカーで列車のラウンジまで飛び、椅子に一度荷物をすべて下ろしてから、あちこちに配達。
「よく戻った。手洗いうがいをしたら、今日のおやつを用意しよう」
「わーい! 荷物置いて、着替えてくる!」
自分用に買ってきたものを置きに、部屋へ。
手洗いうがいをして列車内用の服に着替え、まず丹恒のところへ。
「丹恒、今日のおやつを一緒に食べよう」
「いや、俺は」
「外に行って、ちょっと疲れてるんだから糖分補給だよ」
「だが」
「丹恒は、集中したら昼夜問わず作業するんだから、今のうちにちゃんと食べないと」
「
……
」
「ほら。俺が食べさせてあげるから」
「ちゃんと自分で食べる」
こう言えば、丹恒は素直にご飯を食べるのを俺は知っている。
だから、無理にでも食べさせたい時はこう口にしてみるのだ。
「パム、ついでにご飯も食べたいな」
「丹恒、おぬしまた」
パムにも見抜かれていて、丹恒はそっと視線を逸らして。
「はあ。穹、お前が時々様子を見て食べさせてやれ」
「もちろんそのつもりだよ!」
「穹」
俺の返答に不満そうにする。
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