三毛田
2024-12-18 11:00:18
1080文字
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45 045. 人の気持ちも知らないで

45日目 君は俺を煽る

 すごいムカムカする。
 だからといって、他人に八つ当たりはしない。それはしちゃいけないことだ。
「穹、デザートは要らないのか」
「いる!」
 ちょっと乱暴に答えると、丹恒はきょとりと目を丸くして。
 それから、前髪を上げて自分の額と俺の額の温度を比べる。
「熱はなさそうだな」
「お前のおでこ冷たいから、意味ないじゃん」
「それもそうだったな」
 と言いながら、甘すぎないデザートを手に俺の隣にピッタリくっつくように座って。
 人の気も知らないで!
 と思ったところで、これはイライラとかムカムカじゃなくて、どちらかというとムラムラに近いものなんじゃないかと気づく。
 気づきたくなかった!
「お前は、これは嫌いだろうか」
 当たり前のように、フォークに一口乗せて俺の方へと差し出す。
「んむ……甘いほうが好き」
「なるほど。俺はこれくらいでちょうどいいんだがな」
 俺が口をつけたことなど、まるで気にしていない様子。
 そこは、少しは気にしろよ!!
「穹?」
「何? これは丹恒には甘いから、あげないよ」
「それは構わない。が、今日はちょっと様子がおかしくないか」
 左手が、するりと頬を撫でて。
 一度意識してしまうと、何気ないことで反応してしまう。
 そんな自分がとても嫌だ。
「大丈夫! ゲームの周回がちょっと大変だったこと思い出しただけだから!」
 そう誤魔化しておく。
 大して大変ではないけれど、周回しないと報酬を全部回収するのが無理そうだと気づいたのは本当だ。
「そうか。夜更かしはするな」
「はーい!」
 こうして素直に答えておけば、詮索はされないだろう。
 と思った俺が甘かった。
「穹。今夜は風呂を借りてもいいか?」
「いいよ! お前が風呂に入りたいだなんて、珍しいな」
「俺だって、そういう時もある」
 俺の言葉に、むすっと唇を曲げて。
 可愛いなぁと思いながら、この間レイシオに訊いてまとめ買いした入浴剤の中から、丹恒に合いそうなものを渡す。
「はい。これを入れてリラックスしてこいよ」
「ありがとう」
 入浴剤の袋を興味深そうに眺め、バスルームへと消える。
 今更だけど、出てきた丹恒の色っぽさに俺の心臓は耐えられるのだろうか。
「うわぁ……
 そんな想像をしてしまった自分に、ちょっとだけ嫌悪。
 顔は熱いし、体の奥から熱が集まってきて。
 もう、これは本格的に誤魔化せそうにない。
 とういう意味で好きなのだと、改めて突きつけられる。
「これじゃあ、親友だって名乗る資格がないじゃん……
 こんな欲の塊をどうしよう。