ortensia
2024-11-28 12:19:42
395文字
Public 傭リ
 

リが傭の目じっと見てる

釦みたいでくり抜いて遊べるだろうか、とは思っている。

 顎をその大きな右手で捉えられて固定されて迄、目を覗き込まれている。
「何?」
「おまえに用は有りません。」
 えぇ。普通用事が有ると思うだろ、見られたら。いや、そもそも。
「おまえ何を見てるんだ?」
「おまえの目ですけど。」
 視線が合う感じがするからそれはそうなのだろう。しかしそれはこちらと目を合わせることが目的なのではなく、目を見ているからその副産物として目が合っている状態が生まれている、というだけのようだ。しかし、なぜ、そんなに目を……?目の前のこのエセ紳士なら、こちらの目に写っている自分自身を見ていると言われても驚かない。
「おれの目に何か見えるか?」
 だから訊いてみたんだが、逆に怪訝な態度を取られる。
「おまえの目を見ているのだから、それ以外何が見えると?」
 何を言っているんだと呆れたように補足して遣ると言わんばかりに述べるので、おまえが何を言っているんだ。


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