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三毛田
2024-12-17 11:18:19
1055文字
Public
1000字2
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44 044. 占いの行方
44日目 恋占いは良い結果だけど
「ふふ。私のところに来るなんて珍しいわね。何か占いたいの?」
列車に滞在中のブラックスワンを訪ねると、まるで来るのがわかっていたかのような反応。
「恋占いは出来る?」
「ええ」
「報酬は?」
「あなたの、これまでの旅の記憶。特に印象に残っていることを、少しずつ教えてちょうだい」
「俺視点になるけど?」
「話し相手が欲しいってことよ」
「なら、所々あやふやなところもあるから、丹恒も一緒に」
そう告げると、彼女は微笑ましそうな笑みを浮かべる。
「なんだよ」
「他の人にも言われてそうね。それは、独占欲からくるものかしら?」
「俺が、異性と二人きりになりたくないだけっていうのもある。お前のことはある程度信用しているけど、それとこれとは別」
「あまり振り回しちゃ駄目よ? 彼が、簡単にあなたから離れることはないとは思うけど」
差し出されたカードには男女と天使? っぽいものが描かれている。でも、意味は分からない。
「未来はいつでも変動する。でも、あなたたちの絆は変わらない。今、愛し愛され、満ち足りている。これで満足?」
「もう占ったのか」
「ええ。恋愛の正位置。外野が手を出さない限りは、今のところ心配することはなさそうよ」
「そっか。ならよかった」
ほっと息を吐き出すと、やはり微笑ましそうな表情。
列車のみんなも、今の彼女みたいな表情をちょくちょく向けてくる。
そして、なのに至っては直接からかってきて。
「お互いに支え合うことが出来る存在が居ることは、大事なことだと思うわ」
「お前には居ないの?」
「この体はミームだもの」
「後悔は?」
「していない。資質があると、見出されてメモキーパーになると決めたのは私」
「そっか」
「あなたは?」
「俺?」
「ええ。ナナシビトに、開拓者になったことを後悔は?」
「お前と同じで、していない。何もない状態で、星核をこの身に宿しているだけで。終末獣に狙われて危険な状態でも、あれを倒すために手を差し伸べてくれたみんなのために、俺はこれからもナナシビトでありたい」
「素敵ね」
「いつか、俺が消えるときはこの記憶を」
言葉は、後ろから伸ばされた手袋に包まれた指に止められる。
「丹恒?」
「あらあら。お邪魔虫は退散しましょう。丹恒さん、後で二人のお話を聞かせて」
「ああ、時間は作ろう」
「ちゃんと二人で話し合うのよ」
と、ブラックスワンは姿を消す。
「丹恒、どうしたんだよ」
「お前が不穏なことを口にしようとしたからだ」
「拗ねないで。ね?」
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