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三毛田
2024-12-16 14:51:48
1076文字
Public
1000字2
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43 043. 条件反射
43日目 咄嗟に手を伸ばした
荒い呼吸に冷や汗。悪夢を見て飛び起きても、気配がすれば武器を手にする。
嫌な条件反射だ。
穹は、こちらに伸ばそうとした手をそっと引っ込めて。
「ご、ごめん。魘されていたから起こそうと思って」
「いや。お前は悪くない」
「なののところで寝てる夢獏、連れてこようか?」
「大丈夫だ。今日は依頼で外を出歩いていたから、疲れたんだろう。もう一度寝れば、夢も見ない」
そのはずだ。
「なら、手を繋いで寝よう」
起こしてしまったのに、俺を責めることなく。へにゃりと笑い、撃雲を消した俺の肩を掴んで寝転がせ。
それから、ゆっくり指を絡めてくる。
温かい。
それが、素直な感想。
俺の体は、持明族であるからなのか、体温が低い。暗く冷たく寒いあの場所に長く居たことも、関係しているかもしれない。
だから、穹に触れられると、彼の体温で火傷してしまいそうな気持ちになる。
「俺の熱を、丹恒にあげるね」
寝転がったら眠くなってきたのか、瞼は半分以上閉じており。
声だっていつものような覇気はなく、若干かすれていて。
「たんこぉ
……
」
「どうした」
「好き」
「
……
そうか」
「うん。だから、この手を、もっとさ、頼って欲し
……
」
言葉は最後まで続かず、途切れて。代わりに聞こえてきたのは、寝息。
「十分すぎるほど、頼っている。お前が居なければ、俺は暗く冷たい人間にしかなれなかった」
穹の体温は、悪夢で冷えた心をゆっくりと溶かしてくれる。
「おやすみ。俺の
……
」
口に出すのは、まだためらいが残る。でも、眠っている相手なのだからと。
「俺の愛しい人」
純粋な好意が、眩しい。でも、そんな彼へ想いを返したいと考えている自分もいて。
随分卑怯だとは思う。でも、今の俺はこれが精一杯なのだ。
「
……
」
置きたら、抱き枕にされていた。
しっかりと筋肉のついた太ももに、腰のあたりを挟まれて。
身動きが取れないけれど、布越しに伝わる穹の体温が心地よく。
二度寝した。
「これ、穹!」
「丹恒、本当にごめん!」
「気にするな」
起きたら、ものすごく怒っているパムに、俺に平謝りしている穹。
「丹恒は、もっと怒っていいよ」
と、三月が見せた写真を見て納得。
「
……
」
よく見ると、俺も穹に寄り添うように寝ているので彼らが怒るほど気にしていない。
「お前たちの朝食は、客人にあげてしまった。昼はちゃんと食べに来い。よいな?」
「ああ。きちんと食べに行く」
「おなかペコペコだから、行くよ」
俺たちの言葉に満足そうに頷き、二人は階下へと。
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