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木蔦(キヅタ)
2024-12-15 23:18:04
5433文字
Public
ちょぎくに シリアス
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台風を呼ぶちょぎくに【ちょぎくに】【現パロ】
ちょぎくに、大学生パロで台風ネタが来ているので話しますね。(どこに来てるというのか)
台風なのに大学来て、しかし休講になり、無駄足を踏んだまんば。仕方ない、帰るか、って思ったら傘が盗まれててどうしよう
……
ってなる。
立ち往生してたら大学院生の長義くんが通り掛かる。
「こんな日に傘を忘れるなんて、とんだ才能だね」
「忘れたんじゃない💢盗まれたんだ!」
「はは、どっちでもいいよ。精々雨宿りを楽しんで。俺は帰るから」
「待て!
……
そ、その、駅まで入れてほしい」
「ん?それが人に物を頼む態度かな?」
「駅まで入れてください!💢」
って感じで二人で駅に行くことに。
しかし電車が止まっててΣ(=Д=;)となる。
「どうしよう
……
」
「じゃあ俺は帰るから」
「え!長義はどこにい
……
長義先輩はどこに行くんですか!」
「俺はすぐそこで一人暮らししてるの」
「泊めてくれ!」
「お前はタクシーでも捕まえるか、研究室に泊まったら?」
「酷い!」
「先輩の部屋に転がり込もうだなんて図々しいにも程がある。パーソナルスペースに他人をあげるわけないだろ」
「長義、神経質っぽいもんな」
「は?なんて?」
散々言い合って「じゃ、幸運を祈るよ。運が良ければタクシーがその辺通るでしょ」と言い残し、長義は去る。
まんばはタクシーなんて乗るお金がないから仕方なく研究室に泊まろうと大学に引き返す。
だけど途中で傘を差し出されて、振り向いたら長義が立ってて
……
「勘違いするな、折角ここまで送ってやったのにびしょ濡れにするのが癪なだけだ」
結局長義の家に泊めてもらえることになる。
まんばは少しだけだけなのに、豪雨のせいでびしょ濡れ。
すぐに風呂場に突っ込まれる。
ポカポカんば。
貸してもらった服もぴったり。自分の着てる服とは違い、肌触りもいい。たぶん高価な服なんだろうなとか、長義の匂いがすると思うと落ち着かない。
どうでもいいことですが、長義くん、まんばを駅まで送ってあげたってことですよ。
自分は駅使わないのに。
駅使わないのに。
ふたりでご飯食べて(長義くんが仕方なく作った)寝る支度をするんだけど、いきなり停電する。
「!?」ってなって慌ててスマホや懐中電灯を探すんだけど、その時にまんばがあわあわ動いたせいでふたりして転ぶ。
「ったー!おい!邪魔だ!」
「すまない長義
…
!スマホをこの辺に置いたと思って
…
」
暗がりでも薄っすら見えて、顔がキスできそうなほど近い。体もめちゃくちゃ密着してる。
長義がまんばの上に乗っかってるんだけど、暗いからどこに手をついて起き上がればいいかわからない。
まんばは暗くてもわかるくらい真っ赤になってる。
まんばは顔が近くて恥ずかしい。見られて恥ずかしい+他人とこんな距離になったことがない+長義が端正な顔をしているので間近にあってドキドキしてしまう。
長義はなんかいけないことをしてる感覚になって、だけど「なんで俺がそんなこと思わないといけないんだ!相手は女性でもないのに!」って思って、苛立ってつい意地悪をしてしまう。
「どうしたの?熱ある?」って額に手を当てる。「もしかして雨に降られた所為かな?寒い?」って腕とか素肌にスススーと触れる。
まんばはますます真っ赤になって面白い。さっきの苛立ちは消えて、楽しさに。
「ない!変な触り方するな!」
「変な?どんな風に?説明して?」
「そ、それは
……
」
モゴモゴ。
ニヤニヤ。
フッと耳に息を吹きかけると「ギャ!」と反応する。面白い。
「どんななの?教えてごらん?」
暗闇でもまんばの目はキラキラしてる。たぶん涙目。
さらに悪戯しようとススススと手を沿わせて
……
と言うところで暗闇に慣れたらしいまんばが長義を押し返す。長義は自分のベッドに戻された。
「いい加減にしろ!」
もう寝る!とまんばが布に包まる。布まんじゅうになってしまって長義はつまらない。
でもあんまりネチネチいじめるのも性に合わないので、仕方なく寝ることにする。
次の日は普通に起きて、普通にまんばは帰っていく。
だけど大学で会った時はいつも以上によそよそしくて、顔を思いっきり逸らされたり、回れ右して逃げてったり。
まんばは顔を合わすのが気恥ずかしくて&からかわれたくなくて本能的に逃げちゃってる。
長義は最初は面白いってニヤニヤ見てたんだけど、だんだんイラついてくる。なんで自分の顔を見て逃げられねばならんのか。
ある日まんばが研究室に行くと長義しかいなくて、慌てて出て行こうとする。
しかし捕まってしまって、ゴタゴタ
……
まんばはまだ逃げようとしてて、外へ。長義は怒りつつ、引き止めようと追いかける。
そこに突然の大雨。
ふたりしてびしょ濡れ。慌てて研究室に戻る。
実は二個目の台風が近づいていて、それで研究室も人がいなかった。天気予報を見ろ。
行く場所もなくてふたりきり。
あんなに逃げてたまんばが大人しいから長義はニヤリ。からかうチャンス、と思って近づくとまんばの目とかち合う。
髪から滴る水、少し蒸気した頬と潤んだ目、艶やかな唇、体に張り付いたシャツ。
全部台風のせいでびしょ濡れになったからだけど、目が釘付けになってしまう。
なんだか妙な気持ちになり、からかおうと思って口を開けたのに何も出てこない。
まんばはぼんやりと長義を見ている。
まんばはさっきまで逃げたいと思っていたのに、なぜか心が凪いでいる。
リラックスとか穏やかとか気を許したとかではなく、嵐の前の静けさのような、妙に冷静な気持ち。ほんの短い束の間のひとときのような。
長義がまんばに手を伸ばしてくる。
まんばは逃げない。
じっと長義を見つめているだけ。
頬に触れる。長義の手は熱い。
見つめ合い、顔を近づける。
その瞳に吸い寄せられるような感覚に陥る。
その唇に齧り付きたいという欲望に無性に駆られて、長義は唇を
……
ふたりがまさに触れ合いそうになる瞬間、強い光とともに激しく雷が鳴る。
ハッと我に返ったふたりは離れる。
何していたのか、今流されそうになった、なんでこんなことを、などとふたりは脳内大混乱。
「お、おれ、かえる
……
!」
まんばは嵐の中、濡れるのも構わずに走っていった。
その後色々思い悩んで、好きだとふたりとも自覚する。
そしてタイミングが良いか悪いか、学会が予定されており、院生、学部生はそこで自分の研究成果を発表することになっていた。教授引率の元、地方に行く。泊まり。
「ホテルは僕が取っておいたから。ふたり部屋だから、上手く組み分けしておいてね」
学部生は学部生同士、院生は院生同士で組む。
またまた近づく嵐で、学会は中止になり、観光もできず暇を持て余すことに。
しかしホテルに着いてみたら、長義がペアが交換しており、まんばと長義が相部屋になる。
居た堪れなくて、まんばが別の部屋に逃げようとするも、長義に捕まる。
「ようやくゆっくり話ができるね?」
まんばが散々逃げたため長義は焦らされ切ってる。覚悟しろ。
逃げられないようにホテルの一室の隅に追い詰められ、にっこり💢って微笑まれる。
長義がなぜ避けるのか聞く。
好きだと自覚しているので、避けられるのは普通につらいしムカッとする。
まんばはまんばで好きだから恥ずかしくて顔も合わせられないから。あんな雰囲気でキスしてしまいそうになるなんて、長義になんて思われているか怖くてしょうがない。
押し問答の末、両想いだと発覚する。
しかしまんばはまだ食い下がる。
「しかし、男同士なのに
…
長義だってそのうち彼女ができたりとか
……
するのに、俺なんかがいたら
……
」
「ほう?💢」
好きだって言ってるのに、疑われてる(というか信じてない)ことに長義は腹が立つ。
一方まんばはいつもの卑屈で「俺なんかどうせすぐ飽きるに決まってる。美人は3日で飽きるっていうからな」と思ってる。自信がない(顔面の自信ならある)
「ふーん?男だから好きだなんて信用できないんだ?」
「そうじゃなく長義だってすぐ他のやつを好きになると
…
」
「俺がそんなに移り気が男に見えるのか」
「違う、今は恋だと勘違いしているだけで冷静になれば違うと気づく。だからすぐに興味をなくすと
……
」
「俺の気持ちを疑ってるってことだろう!お前と同じではないと!」
「疑ってるんじゃなくて
……
!」
「俺はお前が好きだし、手放す気はない!むしろお前が気持ちを偽ってるんじゃないか?」
「な
…
!そんなことない!」
「じゃあ、
……
確かめよう」
「え、どうやって
…
?」
長義がまんばを引き寄せる。
「不快感を感じたら言え」
ぎゅっとまんばを抱きしめる。
「!!!!?Σ(°Д°)」
ぎゅうぎゅう力一杯抱きしめるから苦しい。
「ちょ、待っ
……
」
「嫌だったか?」
「嫌じゃない!そうじゃなくて、痛い!」
「ああ
…
」
長義がそっと離れる。ホッとしたのも束の間、長義がちゅっと目元にキスをした。
「えっ!えっ!?」
「嫌だったか?」
「嫌じゃない!」
「じゃあ続けるぞ」
「ここは?」とひとつひとつ聞きながら長義はキスをする。聞かれるたびにまんばはどんどん赤くなっていく。イチイチ聞かないで欲しい。
無意識に体が逃げてたらしく、いつのまにか長義に追い詰められてた。
ベッドに寄りかかり、長義が覆い被さってくる。
「ここは?」
ついっと長義はまんばの唇に近づいて寸前で止める。吐息がかかる距離。じっと長義がまんばを見つめている。
研究室での距離と同じ。
ドキドキする。他の場所とは段違い。
「嫌じゃない」
フッと長義が笑い、噛みつかれるように唇を喰まれる。
ふにふにして、気持ちいい。
「ん
…
」
思わず鼻から吐息が漏れる。
そっと離れて、またキスをする。
まんばは長義が男のまんばにキスができるほど好いてくれているとわかったし、長義はまんばが少なくともキスまでは受け入れてくれるとわかった。
ゆっくりとベッドに乗り上げて、キスを繰り返す。繰り返すうちに息が荒くなってきた。
長義の手が身体を撫でる。いやらしい触り方。下に伸びる。
「ここは?」
「そ、それは
……
」
不快感はない。不快ではないがそれはまだ早い。付き合った当日なんて。
なんと言うべきかと長義を見上げるといつになく自信なさそうな顔。
同じ気持ちではない、まんばの長義への気持ちは恋ではないと疑っている。
「嫌じゃない」
「!」
「けど待って欲しい」
「なんで?」
「男同士のやり方がわからないし
…
」
「大丈夫、調べてあるから。お前は寝てるだけでいいよ」
「えと、まだ覚悟ができてなくて
…
」
「もしかしてシたいと思ってるのは俺だけかな」
「いやそんなことない!」
「じゃあいいだろ」
「そうじゃなくて
……
えと
……
」
「やはりお前のそれは俺とは違うんだな
……
」
「ち、ちが
……
!同じだ!」
「違うって言いかけた」
「そうじゃなくて」
「俺はお前とひとつになりたい」
耳元で囁かれてまんばは真っ赤になる。
ええいままよ!
遅かれ早かれそう言う関係になるんだから今なっても構わないだろ!とどんぶり勘定というか大雑把な考えで自分の倫理を退ける。
「わかった!好きにしろ!」
なにをされるのかわからないので不安だが、まんばはぎゅっと目を閉じた。
「うん」
長義は嬉しそう。
だが
「長義くーん。明日の学会の最終プレゼンやるよ〜〜」
コンコンコンコンとドアが叩かれる。
「は?」
「あの声は教授
…
?」
仕方なく長義が出る。
「今から院生は僕が見てあげるから。明日の練習と、他の教授達から質問された時に答えられるようにね」
「えっと、学会は中止になったのでは?」
「明日に延期になったんだよ」
「え!」
「さあ、僕の部屋でやるよ!すぐ来て。あ、国広くんは良いからね。明日は普段やってた練習通りに。明日に備えてたっぷり寝てね。学部生は指導的質問ばかりだから安心して。その反面、院生は意地悪な質問が多いからね!」
「しょ、燭台切先生!」
「さあ!がんばろ!」
ドナドナ
ちょぎくにはっぴーえん〜!
お疲れ様でした!お粗末さまでした!お付き合い頂きありがとうございましたー!
この後ちょぎくにはデートしたり、夏休みを利用して温泉旅行行ったりしますが、台風が来て外出できなくなり、部屋や旅館でしっぽりすることとなります。
台風を呼ぶちょぎくに。
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学部生=大学生のこと。
院生=大学院生のこと。大学を卒業した後の学生。当然入学試験がある。通常2年制。その後も勉強したい/研究したい場合は教授への道を進む。助手、助教授、准教授、教授など
学部生でも学会に発表する場合がある。それは大体「発表の経験を積ませるため」という教育の思考。本当に何か大発見があったから発表するというわけではない。
自分が研究していることを、概要、目的、手段、実験結果、結論などを順を追って第三者に説明できることが求められる。あと実験結果の信憑性とか。
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