Privatter+
Font
Serif
Sans Serif
Color
Light
Dark
auto
Font size
Large
Medium
Small
Language
Japanese
English
Sign in with Google
Sign in with ID and password
Account ID
Password
Sign in
Forgot password?
Create account
木蔦(キヅタ)
2023-12-02 18:19:57
4724文字
Public
ちょぎくに シリアス
Clear cache
AIと話していると思ったら実在の人物だった話【ちょぎくに】
ちょぎくに
長義くんは政府から試験台になってほしいってアプリをDLさせられる。SNS風のアプリで、刀剣と会話を楽しむ内容。アイコンは刀剣の顔写真。
相手はAIらしく、たまに頓珍漢なリプが返ってきたり、即リプされたり、少し時間をおいてリプされたり、まちまち。
AIなら別にいいか、と普段憎たらしく思っている写しに思っていることを散々言い散らかす。
これはなかなか良いかもしれない。
しかしこのアプリは、隠れステイタスとしてプレイヤーの好感度を持っているらしく、周りの刀剣達からの態度が急によそよそしくなった。
恋愛シミュレーションゲームのようなものか、と理解する。
他人への態度が周囲の自分への評価に繋がるらしい。もしかしたら政府はこのアプリを通して審神者としての適正(刀との接し方)を見ているのかもしれない。
どうなるのか気になって、写しに謝ってみる。
山姥切長義『ちょっと強く言いすぎた。すまなかった』
山姥切国広『わかれば良い』
ちょっと態度がでかいことにイラっとしたが、AIの再現度が凄まじく良いと言うことで自分を抑えた。
謝るとよそよそしかった他の刀達も普通に接してくれるようになった。
なるほどなるほど。こうやって審神者を育てていくわけだな。
その後色々実験した。
やはり好感度ステイタスを持っているらしい。何度か試したが、長義の態度によってみんなの態度が変わった。
あと他にも記録機能もあるらしく「一昨日xxって言ってたよね」などリプされることもしばしばだった。
AIだと思うと写しも可愛く思えてくる。何度かやりとりすると、長義に自分から話しかけてくるようになった。人を怖がる子犬が懐いたようでホッコリした。
ある日長義はイライラしていた。
原因は本丸の写しで、クソ生意気な事を言われたせいだった。
長義はどこに向ければ良いかわからない憤りのままアプリを開く。
クニ『本科、どうかしたのか?』
長義の様子がおかしいことに気づいたのか、気づいてないのか、真っ先に写しが話しかけてきた。
「うるさい
……
!」
無性にイライラしてしょうがない。アプリの写しに怒りをぶつけた。
『お前なんか写しの偽物のくせに、態度がでかいんだ!いつもいつも目障りなんだよ!もう俺に話しかけてくるな!』
もうどうでもいい。みんなから距離を置かれようと、アプリのテストなんて期間限定なんだから。
山姥切国広『そうか
…
差し出がましいことをしたな
……
。今まで悪かった』
AIなんて傷つくわけない。この反応も、まるで悲しんでるように見せてるだけなのはわかっていた。実際はただのAI。
写しにイライラをぶつけ、スッキリしたと思った。しかしそれは短時間だけだった。
しばらくすると写しがまた話しかけて来ないか気になった。
定期的にリプするようにプログラムされてるはず。
しかしそれ以降、写しが現れることはなかった。
長義はアプリのテスト期間を終えた。報告書(というか文句)を適当に出し、アプリを消した。
プロジェクトはまだ続いているらしく、長義や他のテスターの意見をフィードバックして開発を進めている。
ある日政府に行った時に、その後アプリはどうなったのか聞いてみた。
「あー、あれは流石に無理があるよ」
やっぱり。AIの知能には限界があるよね。
「ユーザー役は10人に頼んだんだ。だけど対応しきれなかったみたいでね」
内容の把握&回答の生成で人工知能の計算にサーバー負荷が掛かっていたのか?
「アプリ役は50人体勢だったんだけど、さすがに四六時中は無理だろ?深夜もアプリを利用する人が多くて、かなり負担がかかったみたい」
アプリ役?サーバー管理者ということだろうか。
「今時、生身の人間
……
いや生身の刀に回答を考えさせるなんて無理があるよね」
「は?」
生身???
話を聞くと、あのアプリで受け答えをしていたのは実際に存在する者らしい。AIではない。
無機質なAIとの対話ではなく、生身でのコミュニケーション訓練ツールとして開発された。ネットワークを介してどこかの本丸に繋がっていたらしい。
サァ、と長義は青ざめた。
AIだと思って、乱雑な言葉を気軽に使った。振る舞いだって自分勝手な態度が多かった。深夜は寝ているだろうに、遠慮なくリプを送った。
そして最後に彼になんと言った?
アプリは消してしまったからわからない。だけどイライラしていて、酷い言葉を使った記憶はある。
そして彼は二度と長義の前に現れなかった。
ショックを受ける。長義はその職員にアプリを担当していた本丸を聞くが知らないという。
長義は罪悪感を抱えて本丸に帰った。
(写しのことは号の件で憎く思っている。だから傷つけても構わないじゃないか)
そう自分に言い聞かせるがもやもやする。
普通本歌と写しは仲が悪い。それなのに仕事とはいえ写しが自分から話しかけてくるなんてどんなに勇気を振り絞っただろう。
長義はアプリのことを忘れようとした。しかしもやもやとした歯切れの悪い気持ちが残り、踏ん切りをつけたと思っても、ずっとズルズルと引きずっていた。
そんなある日、偶然ある本丸の事を知ってしまう。そこは政府が数年前に特別に作った、戦いではなく審神者のメンタルケアのための組織だった。
設立時の数ヶ月は政府主導で運営していたらしいが、ある事をキッカケに個人運営になったらしい。
そのきっかけは政府が手掛けたコミュニケーション訓練アプリ。アプリ開発は失敗、というか本丸側の猛反対を受け、開発中止したらしい。
それ以降は審神者相手の商いとしてカウンセリングや育成などをやっているとのこと。
長義はようやく見つけたと思った。
しかしどんな顔して会えばいいかわからない。しかも山よりも高いプライドの所為で「別に俺は悪くないけど、どうしてるか気になるだけで!」という感じ。
とりあえず様子を伺う。
ネットで予約ができるらしい。
審神者を装い、予約!
元アプリ本丸へ!
偶然にも対応してくれたのがまんばで「アッアッ」となる。「謝ラナキャ
…
!イヤ、謝ルワケナイ!俺ハワルクナイ!」とゴニョゴニョしてたら、審神者ではないとバレる。
「すまない、この本丸は本歌出禁なんだ」
追い返される。。・*・:≡( ε:)
何度か足を運ぶも、ガードが固く、バレて追い出される。
「あんたもしつこいなぁ」
「す、少しだけで良い!俺の話を聞け
…
!!」
「すまない、規則だからな」
追い返される。。・*・:≡( ε:)
「お前と、話したかったんだ!だから
…
」
「俺はお前と話す事はないんだが」
追い返される。。・*・:≡( ε:)
「覚えてないかもしれないが、アプリの時に俺はお前に」
「アプリ?人違いだ」
。・*・:≡( ε:)
「謝りたいんだ!」
「謝られる覚えなどない」
。・*・:≡( ε:)
「諦めが悪いぞ。しつこいと嫌われるって教わらなかったか?」
「ようやく見つけたんだ、諦めるわけないだろ
…
!」
「ふぅん
……
??」
「そもそもなんで俺が出禁なんだ
……
!」
「知らない、決めたのは
……
あ、一振目!」
まんばが呼び止めたのは極のまんばで、長義を見とめると、凄い形相で詰め寄ってきた。
「なんで本歌がここにいるんだ!」
「しつこいんだ、追い返しても生えてくる。ああ、本科、決めたのは一振目だ。理由なら一振目に聞いて欲しい」
「口すら聞きたくない!出てけ!」
。・*・:≡( ε:)
本当に人違いだったと発覚する。十中八九、アプリでやり取りしてたのは極んばの方。
しかも長義を見て相当怒っていた。恐らく原因は長義。
長義はその本丸に通い、極んばに会おうとする。しかし取り合ってくれない。
避けに避けられ、それでも追いかけ。
ひょんなことから、ようやく極んばと会話できるキッカケがやってくる。
案の定、極んばはアプリでのことを恨んでいて、長義に怒りをぶつける。謝るが、極んばは聞いてくれない。
とりつく島もないと思った時に極んばがポツリと「お前を信じた俺がバカだったんだ」
と漏らす。
初対面で酷いことを言ったにも関わらず信じてくれていたのかと思う。そういえばアプリは本物ではないと思っていたため、山姥切国広にはできないほど甘やかした記憶がある。
「別にお前に謝ってもらいたいと思ってない。俺が愚かだったんだ。だからこれ以上気にしなくていい。帰れ」
「ち、違う
…
!悪いのは俺だ!罪悪感をなかったことにしたくて、来てるんじゃない!お前と、また
…
!」
そう言いかけた時に、いつも不快そうな顔しかしなかった極んばがくしゃっと泣きそうな顔をする。驚いてぽかんと口を開く。
「に、偽物く
……
」
抱きしめてあげたくて、手を極んばに回そうとするが、ガッと頭を掴まれ、引き離される。
「帰れ、不快だ」
その後出禁が厳しくなって、敷地内に入る前に追い返させるようになる。
しかしそれは極んばのことを心配した審神者の仕業で、極んばは長義が来てることを知らない。しかしまだ長義が通い詰めてることを知り、自ら出てくる。
「来るなと言ったのに、いざ来なくなるとお前のことばかり考えていた。矛盾してるよな、自分のことなのに俺は俺がわからない。自分勝手なお前のことを嫌ってたはずなのに、今ではただの逆恨みだったんじゃないかと思える。今だって会いたくないのに、来ないとなんで来ないのかって
…
」
そこまで言って極んばが黙ってしまう。
会いたいと思ってくれたのか?
覗き込むと頬が赤くて、長義まで照れてしまう。
「また会いに来ていい?」
「たまになら」
ぶっきらぼうな、すごく小さい声だったが、長義は聞き取った💪
それから何度か会うようになり、徐々に極んばも心を開いてくれて、これは
…
!となる。
ようやくデートに誘えて、そわそわしながら行くが、ひょんな事から邪魔が入り、遅刻してしまう。だいぶ待たせてしまって謝ろうとしたが、極んばに「やっぱり、信じた俺が馬鹿だった」と言われてしまう。
折角信頼を取り戻したと思ったのに、と藁に縋る思いで「誤解させるようなことをしてすまない
…
!」と謝り、告白して、極んばに受け入れてもらい、ハッピーエンドでいかがでしょう。
長い事お付き合いありがとうございました!
■どうでもいい設定
アプリ時代の話
・頓珍漢なリプがあったのは、AIだからではなく、空気が読めなかったり、他人の心を汲めなかった刀がヘンテコなリプをしたため。
・まんば(※のちの極んば)は長義と面識がなかったため、アプリで会った長義が初めての本歌。そのため特別な存在だった。
・アプリのコンセプトは「本物みたいな刀剣ダンシとコミュニケーションを取ろう!」
しかし実際の刀剣が相手をしているので「本物みたいな」ではなく「本物の」
・テスト期間中でもクソリプが多く、対応が大変だったので「本採用になったら付き合ってられん」と中止を提言した。
その後の話
・長義がお家デートならぬ本丸デートで、極んばを連れてくる。本丸のまんばが真っ青になりながら「大丈夫か!?弱みでも握られてるのか!?脅されたんだろ!?」と極んばに詰め寄る。(本気で心配してる)
「やめろ!変なこと言うな!」と長義が怒るが極んばは「まぁ
……
」ってお茶を濁す答えで、長義はショックを受ける。
ちなみに本丸のまんばも極めてるので極んば同士の会話。
Reaction
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.
Custom color
Reset color
広告非表示プランのご案内