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木蔦(キヅタ)
2023-11-05 22:59:47
2018文字
Public
ちょぎくに シリアス
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記憶喪失強化週間①自我を失った写しを看病する話【ちょぎくに】
長義は写しのことが嫌いだった。写しは何も言わず、じっと長義を見てくる。それが好意的なものだと気づいていた。
あんな酷いことを言ったのに、なぜそんな目を向けてくるのかわからなかった。正直迷惑だった。
ある日写しが事件に巻き込まれる。
政府から連絡があり、慌てて審神者が迎えに行った。
帰ってきた写しは人形のように物言わぬ状態になっていた。
ぼんやりと虚空を見つめ、目は虚ろ、意思疎通もできず、ただ目を開けて息をしているだけ。
どうやら何者かに呪詛を受けてこうなってしまったとのこと。
政府で預かりたいと言われたが、実験台にされるんじゃないかと怖くて断って連れ帰ったらしい。
審神者が文献などを調べて呪詛をなんとかするつもりだから、誰か国広の世話を頼みたいという。
堀川派が名乗りをあげる。世話好きの堀川、力持ちの山伏なら妥当だろうと判断される。
しかし困ったことが起こった。
国広がご飯を食べないらしい。目は開いてて、口も無理矢理開けられるが、咀嚼や嚥下しないらしい。
点滴とか?と話が上がる。
とりあえず数日頑張ってみて、ダメそうなら点滴という話になる。
そしてひょんなことから(たまたま堀川派が席を外していた時に長義が通りかかったりして)長義からだと食べてくれるとわかる。
じゃあ世話係を交代しよう!長義任せた!となる。
正直写しの面倒など勘弁して欲しい。
なぜ長義なのか。意識も意思もないけど、長義のことを好いてたことは覚えてるのか?
粥のスプーンを差し出すと口を開く。ちゃんと飲み込んでくれる。
移動も抱えなくてもそっと後ろから押して、向かう方向をサポートしてあげるだけで歩いてくれる。
寝かしつけも長義。
堀川の話によると、写しは横になっても目を開けたままで、朝もそんな感じ。夜中目を閉じていたのは確認したが、ショートスリーパーみたいな感じだと言っていた。
だけど布団に入れたらすぐに目を閉じ、寝息を立て始めた。
数日面倒を見るが、自分じゃなくても大丈夫では?と思い、一度堀川派に返してみた。だけど「やっぱり長義さんじゃないとダメみたいで
……
」と半日後に返ってきた。
何日か世話して、完全に情が移っていて「あーもー、溢してるじゃないか」とか「ほら、今日のは厨当番がおかが入れてくれたよ」とか世話を焼く。本歌なので与えることは性に合ってる。
しばらくして、呪詛が解け始めているのか、長義のことを目で追うようになった。それでもぼんやりしてて、意思疎通はできない。
「ごはん食べる?」とか聞いても何言われてるのかわかってなさそう。
でもかなりの進歩では??
ある日審神者が「この術式を試してみたい」と駆け込んでくる。やってみると、国広はハッとした様子。キョロキョロと辺りを見渡している。
戻った、よかった、と思ったのも束の間、不安そうにgkbr。不審に思った長義が近づくと涙目で抱きつかれる。カタカタ震えている。
錯乱中の国広を落ち着かせて話を聞くと、記憶を失っているようだった。審神者の術は中途半端に失敗していた。
それから国広は雛鳥のように長義に着いてきた。長義が一緒じゃないと不安そうな顔をする。
ちなみに「偽物くんの面倒なんて大変だよ」と言いつつ満更でもないのを本丸のみんなは知ってる。
他の刀に懐かず、長義だけの言うことは聞くから、少し優越感。(本人は気づいてないけどデレデレ)
政府から国広に呪詛をかけた者が見つかったと連絡が入る。犯人をxせば恐らく元に戻るのではと推測。指定された時代に出陣する。
何とか殲滅し、本丸に帰る。
「ほ、本歌
……
!」
長義の姿を見るなり、国広は真っ青になって逃げてしまう。
「は??」
戻って良かった、と安心する暇もなかった。声を掛けようとしても、すぐさまどこかに行ってしまう。探しても見当たらない。
「は???💢」
何で逃げるのか。今まで世話してやったのに。呪詛から助けてやった恩もあるはず。
そもそも長義のことを好きなはず。なのに逃げると言うことは気持ちが変わったのか?
そこでようやく自分が国広を好きになりかけていたことに気づく。
ご飯を食べる時も姿を探してしまう。移動の時も後ろを振り返ってしまう。夜寝る時も何だか物足りない。
どうしても考えてしまう。
(好きなのか?好きなのかも)
好きだと認めてしまうと、楽になったが、同時に避けられている事にショックを受ける。
(前は好かれてたが、好きじゃなくなったのか
…
??あんなことがあって気持ちが変わった??)
嫌われたと思うと居ても立っても居られなくて、確かめるために写しを死に物狂いで捕まえる。
(すごい形相で追いかけてくる長義に怯えてフリーズしてる所を捕まえた。)
写しが逃げてたのは照れてただけだと知り、お互い想いを告げて、両思いハッピーエンド。
お疲れ様でした!
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