木蔦(キヅタ)
2023-11-05 17:49:14
533文字
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他の本歌に写しを奪われる本歌の話【ちょぎくに】


ちょぎくに
他の本歌に写しを奪われる本歌の話

写しは自分を愛してくれてる。
戦場から帰ったら真っ先に自分の元へ来て、ちゅーするし、寝る時は抱きしめて寝る。
いつも無表情の写しだが、自分には表情を緩めて微笑むし、自分にだけ涙を見せてくれる。

ある日、部屋に別の本歌が訪ねてくる。
写しをわざと傷つけるようなことを言う。写しは必死にそのことを隠し、何でもないように無感情に振る舞う。
その長義はそれが気に食わなかったらしく、皮肉を言って出ていく。

残された写しは耐えるように顔を歪ませて、ぎゅっと本歌を抱きしめる。
写しを傷つけた長義が許せない。
必死に慰める。それしか自分にはできない。



ある日また長義が訪ねてくる。
警戒していたが、何やら様子がおかしい。
出てけと追い出そうとしたが、その前にその長義が写しに告白した。

写しは突然のことで、頬を染めて戸惑っている。
自分は硬直するしかなかった。
写しの返事に、その長義はぶっきらぼうながらも、写しを抱き寄せる。

「おい、俺の写しから離れろ!」と叫ぼうとしたが、その言葉を飲み込んだ。
写しの嬉しそうな顔を見たら、何も言えなかった。


という、まんばの持ってるもちちょぎ視点のちょぎくに。