木蔦(キヅタ)
2023-07-06 22:40:45
1096文字
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よく泣くまんばに、苛立ったり、すっきりしたりする長義の話【ちょぎくに】


ちょぎくに

そこのまんばはよく泣く個体。
本歌と初対面の時も偽物と言われてボロボロ泣いた。

本歌はまんばが気に食わなくてよく嫌味を言う。まんばはぐっと耐えるけど、長義がさらに酷い事を言う。

泣かすとすっきりするので、いつしか泣かせるまで虐めるのが日課になっていた。
嫌いな奴が酷い目に遭うのは気分がいい。

ある日審神者と一緒にいるまんばを発見。近づくとまんばがボロボロ泣いている。

(主に虐められたのか?)

一気に不快感が湧き、感情が波立つ。

まんばの涙を見るといつもすっきりするのに苛立つ。
大嫌いな奴が辛い思いをするのはいい気味なのになぜ。

しかしそこでまんばが長義に気づき、びっくりした顔をする。涙も引っ込んだ。そして顔を真っ赤にして気まずそうな、恥ずかしそうな顔をする。

なぜかその表情を見て、先程までの苛立ちが晴れる。



次に写しの笑顔はイライラすることに気がついた。写しは普段笑わない。しかしふとした瞬間に微笑む。笑うというより、顔の筋肉を緩める程度の変化。

そんな時は畳み掛けるように嫌味を言って、暗い表情にさせる。そうするとすっきりする。

ある日不幸にもふたりで買い出しに行かなければならなくなった。
買い物していたら、いつの間にか写しがいない。はぐれたらしい。

しっかりしてもらわないと。なんでこんな子どもじみたことに!どこに目をつけてるんだ?目的地は知ってるだろう。

イライラが募る。見つけたら罵ってやろうと思う。
ようやく発見する。

「ほんか……!」

声を掛けた瞬間、写しが安堵したように表情を緩めた。それは写し特有のわかりにくい笑顔で、長義はびっくりして固まってしまう。

泣きそうな表情から一変、縋るような、気が緩んだような、情けない表情。

いつも写しの笑顔は苛立つのに、今日はそれがない。
むしろその表情を崩したくなくて、言おうと思っていた嫌味を飲み込んでしまう。

写しの笑顔を嫌っていたのに例外があるらしい。




という感じで、自分のことをよくわかってない本歌さんがまんばを泣かしたり笑わせたりして、機嫌が良くなったり悪くなったりする話。

ようやく自分起因で泣いたり笑ったりするまんばは好ましく、他人のために泣いたり、他人に笑いかけたりするまんばはイライラするということに気づく。

認めたくなくて、まんばをいじめるけど、気づく前に比べて虚しい気持ちが残る。

まんばを好きだと認めざる得なくて、まんばに好かれようと努力する。
しかし逆にまんばに「何を企んでる?」「気持ち悪い」と疑われる。
日頃の行い。