木蔦(キヅタ)
2022-08-18 16:11:13
3622文字
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潜入調査をするちょぎくにの話【ちょぎくに】


ちょぎくに(一時的女体化あり)

長義は政府に勤めている。違反している本丸を取り締まったり、危ない戦場に先行潜入調査したりする部署に所属している。

実はある本丸の写しと恋仲だったりする。休みの日はデートしたり、長義の家でイチャイチャしたり。

そんなある日長義に調査の指示が下る。
刀剣を一般人に売買している者がいるらしい。基本的に刀は顕現させた審神者の物で、本丸の移管などの例外はあれど、政府に許可がない譲渡や売買は禁止している。その犯人を探し出し、さらに取引した人間から刀を取り戻すのが目的となる。

とりあえず容疑者を特定しろとの指示だった。

刀剣の顔は広く知られているため、人間に変装をして調査する。

なんやかんやあって、売買に使われる店をようやく突き止める。

そこはバーで、奥には半個室がある。半個室というか、少し背の高いソファーを使いパーティションのように空間が区切っている。きっとそこが取引に使われているのだろう。
長義はカウンターに座り、チラチラと辺りを見る。何人か客はあるが、みんな怪しく見えてくる。

女が一人、店に入ってきた。カウンターの、長義とは離れた席に座る。長義は気取られぬように観察する。

女はキョロキョロと辺りを窺って怪しい。

(売人の方か?それとも客か
接触するまで待つべきか、カマをかけるために声を掛けてみるか……?)

少し迷ったが、彼女に声を掛ける者が現れないため、自ら売人か客を装い、声を掛けてみることにする。

「ひとりかな?待ち合わせ?」
「あ、いや、ひとりだ」
待ち合わせでもないのにあんなにキョロキョロするはずないだろ。
「もしかして君、俺と同じ目的かな?この店よく"使われる"でしょ?」
ぴくんと反応した。意味がわかったようだ。
これは当たりだ。
「あ、あんたもしかして
「そうだよ。ねえ、向こうの個室で俺と喋らない?」
「わかった」

ふたりで奥に移動する。
フカフカのソファがコの字に並べられている。
4人程度しか入れない狭い空間だ。
近くに誰もいないから会話は漏れないだろう。

少しオロオロしているところを見ると売人ではなさそうた。
(客の方か。しかも売人の顔を知らないとすると、初めてだな。得られる情報は少なそうだ)

「ここの噂はどうやって聞いたのかな
「え、あ、友人から
「初めてだよね?」
「ああ。……その、あんたは、刀を譲ってくれるんだよ、な?」
「そうだよ」
やはり目的はそれだった。自分の勘は正しかったらしい。
「どんな刀がいるんだ?」
「なんでも、希望があればその通りに用意する。
でも一見さんには情報機密の関係で売れないんだ。君にここを教えた友人の名前を教えてくれるかな?」
「えっと、そのた、田中
「田中じゃたくさんいてわからないな
「し、下の名前は知らなくて……
「住所とか電話番号とかでもいいよ」
「知らないわからない……
これ以上得られる情報はなさそうだ。

「ごめんね、確認ができない限り売れないな。また別の機会に
「待ってくれ!」

きゅっと裾を掴まれて、見上げられる。潤んだ瞳とバチッと目が合うと、何故か胸が高鳴った。
「事情があるんだ、金ならいくらでも払うから、売って欲しい!」
しかし彼女から得られる情報は何もない。長義はうーん、と考える。
「じゃあ君のことを教えて」
「お、わ、私のことを?」

彼女が本物の売人と取引したら、すぐしょっ引けるように情報を抜いておこう。

「名前は?どこに住んでるの?」
……
彼女は逡巡した後、ポツリと教えてくれた。
「どの刀が欲しいの?」
「長義だ、山姥切長義」
俺か、俺を選ぶとはまあ目は確かなのかな。

「わかった、見積もりを今度送るよ、また」
「ま、待ってくれ!」

ぎゅっと抱きつかれた。ふんわりと良い匂いが鼻をくすぐった。体もふにゃんと柔らかい。
「あ、え、す、すまない!その
慌てて彼女が離れる。
「まだ、あんたと話していたいんだ……だからもう少し……

見上げてきた彼女の顔が誰かとだぶる。物欲しげな、これはキスをねだる時の、ーーそう思う前に体が先に動いていた。

気がつくと彼女にキスをしていた。
んっ」
彼女の漏らす声で我に返る。なんてことを、とすぐに離れようとしたが、彼女が吸い付いてきた。腕が首の後ろに回り、もっととねだる。

とろんとした目で長義を見ている。深くなるそれに罪悪感を感じ、彼女を引き離した。

「すまない、そんなつもりじゃ
「『そんなつもりじゃなかった?』」
自分からキスをしておいて言い訳がましいが本当にそんなつもりではなかった。体が勝手に動いただけだ。

彼女は妖艶に微笑む。なぜかひやっとした物を感じた。
彼女は長義をソファーに座らせ直すと上に乗り上げてきた。

「じゃあどういうつもりだったんだ、詳しく聞かせてもらおうか」


しばらくお待ちください。
ドコドコドコ₍₍ ◝( ゚∀ ゚ )◟ ⁾⁾ドコドコドコ



彼女は政府側の調査員だった。

腕の立つ刀がいた方がいい、と本丸に調査の協力をお願いしていたらしい。来たのがその本丸で一等強い極カンスト刀だった。

彼は長義とは別行動で調査をしていたため、こんな悲劇が起こってしまった。滑稽なことに調査員同士で腹の探り合いをしていた。
しかもそれは自分の恋刀だった。か弱い方が相手も侮って尻尾を見せるだろうと女性に化けていたとのこと。

ちなみに売人は別の調査員が同時刻に捕らえていた。これから取引相手を洗い出すらしい。
まさにピエロ。

「女の方がいいんだな」
そう言ってさっきから話を聞いてくれない。
「違う、そうじゃなくて」
「何が違うって言うんだ」
「お前に似てたから
「俺に似たやつなら誰でも良いんだな」
「そういう意味じゃなくて
「しかも仕事中に浮気とは、随分大層な御身分だことで」
「お前だっただろ」
「たまたま俺だっただけで、似たやつなら誰とでも浮気するんだろ。 写しなんて腐るほどいる」
「だから、俺の恋刀はお前だけで!他のやつには
「俺だって気づかなかったくせによく言う」

取り付く島もない。_( _´ω`)_ペショ


「あと俺はあんたがこんな仕事についてるなんて知らなかったんたが?」
「そ、それは、機密で……。お、俺だってお前が参加するなんて知らなかったんだぞ!?」
「要請されてすぐだったから言う暇なんてなかったんだ」
「他にもこう言う仕事をやってたんじゃないか!? 他の男に色目使ってないだろうな!?」
「俺がいつ使ったって言うんだ!」
「キスして欲しそうな、物欲しげな顔をしたじゃないか!!」
「してないし、そんなこと思うのはあんただけだ!!」

やいのやいの

(*`д´)σ=σ (・言・´)

(ノ°Д°)ノヽ(`Д´ )ノ

(Д(○≡(●`ω´●)

「で、本能的に俺だと気づき、体が勝手に動いたと?」
「そ、そうだ_:(´ཀ`」 ∠):」
「あんたの言い分はわかった。まぁ俺も騙してた手前、責めづらいしな」
「責めづらさを感じてたのか??これが??」
「でも俺に似た仕草をしたやつがいたら浮気するってことだな」
「そんなことない!お前か他人かなんて、はっきりわかる!どれだけお前を見てたと思ってるんだ!四六時中見てるのに!」
「俺は本丸配属なんだから、四六時中見れるわけないだろ。誇張表現はよせ。まぁ俺もキスの仕方で気づいたし、今回は見逃してやる」

疑いが晴れて(?)ホッとする。ε-(´∀`*)
「しかしこんな風に女性に化けるのはやめてほしい。ハニートラップでも仕掛けようとしたのか?」
「いやか弱さを演出しておけば、いざと言う時隙を突けると思って」
「それで手篭めにされたらどうするんだ!今回だって俺じゃなかったら他のやつにキスされてたんだろ!」
「あんたじゃなければキスなんてしてこない」
「する!まさか本丸のやつらにも隙を見せてるんじゃないだろうな?」
「隙を見せてるんじゃなくて、隙を突こうとしたって話なんだが
「他の奴らに惚れられたらどうするんだ!まさか本丸内で浮気相手を作ってないよな??」
「お前はホントにやきもち焼きだな俺が他に誰を好きになるって言うんだ。それに浮気したのはあんただろ?」
「誤解は解けたんじゃ!?」
「見逃しただけだ」

('、3_ヽ)_
っていう付き合ってるちょぎくにの話でした。






お付き合いありがとうございました!お疲れ様でした!
タグのお話でした✨