木蔦(キヅタ)
2022-08-18 16:03:13
1698文字
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セッ…してほしいまんばの話【ちょぎくに】


ちょぎくに(一部みかんばあり)

長義は顕現早々まんばに詰め寄られた。
「俺とセッしてほしい!」
「は?」

そんな事を言うものだから、偽物云々の話は流れた。
「待て!待て待て!なんでそうなる!?」
「打刀で顕現したのはお前が二振り目なんだ!さすがに短刀や脇差に頼めないだろ!」
「そう言う意味じゃない!」

それからと言うもの、ことあるごとにまんばが誘ってくる。しかも色気がない。ムードどころの話じゃなく、直球すぎる。

ある日まんばに理由を聞いてみると

「ケイケン?して、ようやく一人前らしい。俺は早く一人前になって主の役に立ちたい」
「はぁぁぁ……
そんなことだろうと思った。

もし長義が了承してたらどうするつもりだったのか。この様子だと作法どころか、内容すら知らなそう。

(無邪気すぎる……

小田原の時から育ってない気がする。気のせいか?
まんばの「セッしろ!」攻撃をいなしつつ、日々を過ごしていた。

そんな時「初太刀が来た!」と言われる。

(そっか、ついにうちも太刀が来たのか。統率が高いから戦場で活躍してくれるかもな。あと厨や洗濯とか器用にこなせる刀だといいけど。って、待て、太刀だって??)
ある可能性が頭をよぎり、長義は慌てて鍛刀部屋へ向かう。

「俺とセッしてほしい!」
「遅かった……!」

顕現したばかりの刀に長義の時同様、誘いを掛けていた。頭を抱えた。

「お前は!誰彼構わずそういうことを言うなとあれほど言っただろうが!!」
「なんでだ?」
「だーかーら〜〜!」
「良いぞ?」
「良くない!!こいつはいつも……は!?」

長義は声をした方を振り向く。そこにはレア5の三日月がいた。

(うちの本丸に!?初太刀で!?なんで!!)

「閨のことだろう?良いぞ?」
ニコニコ笑っている。
「本当か!?」
「ああ、良いぞ良いぞ」

キャッキャ喜んでいる。夜に部屋においでと言われていた。

「待て待て!どうしてそうなる!?」
「どうして、とは?」
「普通、その、アレだろ!出会ってそんな、急に言われたら、驚くだろ!?」
「まあ、驚いたな」
「驚いたのに承諾したのか!?」
「そういうこともあるだろうと」
「普通ないだろ……!」
なんだこいつは、天然か?常識がずれてる。

とりあえず、自分は写しの保護者的存在であるため、代わりに断らねばなるまい。

「こいつの言うことは間に受けないでほしい。セッが何かわかってないまま言っている」
「なんと。おぼこであったか」
「だからこの話も聞かなかったことにして
「よしわかった、誰しも初めてはあるものだ。このじじいが手取り足取り教えてやろう」
「は!?」
「本当か!有難い!よろしく頼む!」
「任せておけ」
「っだ〜〜〜!!だめだ!!」
「なんでだ?そもそもなぜお主が反対する?」
「俺は、こいつの、本歌だからだ!保護者みたいなもんで!」
「おお、保護者殿であったか。この度、この子の夜伽の指南をさせて頂く。よろしく頼む」
「これはどうもご丁寧に」
「挨拶は済んだからこれでいいだろうか」
「って違う!挨拶すれば良いって問題じゃない!こいつにはまだ早すぎる!閨が何かもわかってない!」
「知らぬのは誰しも同じだろう、恥じることはないぞ。教えてやれば良い」
「だーかーらー!まだ教えるのは早いって言ってるんだ!!」
「春画が必要か?」
「いらん!!」
「じゃあどうしたいのだ、アレもダメ、コレもダメと。まるで悋気のようだな」
「り、んき……!?」

思ってもない反撃で頭をガツンと殴られたような気分になる。
悋気??いやいやこんな色気ゼロの写しに悋気なんて湧くか!

ちらっと見るとまんばはうとうとしている。話を聞いてない。
まんばの背を押して退室を促す。
「とにかく、そういうことは保護者である俺が教えるから、今後ああ言う事を言われても本気にしないでほしい。おい寝るな、行くぞ!」

まんばを連れて行く。
というちょぎくに(無自覚)

続きはない。多分この後なんやかんやあって自覚してくっつく。