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木蔦(キヅタ)
2022-08-18 15:33:31
3391文字
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相手のことが筒抜けなちょぎくに【ちょぎくに】
ちょぎくに
相手のことが筒抜けなちょぎくに
バグで本歌顕現時からお互いの考えてることが聞こえてしまう(というか音に限らずイメージも)伯仲。
政府で調べてもらうと交われば治ると言われる。
どっとR18の妄想をして、カッと赤くなる本歌さんに対し、まんばは玉鋼を溶かす想像をし青くなる。
お互いイメージを共有してるので、考えてることを知り、
「な
…
!は、はれんちだぞ!本歌!俺はそんな声出さない!」
「偽物くん
…
、そんなことしたら形を保てなくなるってわからないかな
…
」
ってなる。
恋仲でもないのにそんなことはできないので、しばらく現状で我慢する。しかし相手の声がうるさい。少し離れて生活するようになる。
だけどある日出陣で一緒になってしまう。当然自分の心の内を聞かれたくないので別行動しようと言い始め、二手に分かれる。
難なく敵を倒していき、順調と思われたが、急に助けを求める声が聞こえる。
実は難なく進めていたのは、片方に敵が集中してた所為。
慌てて助けに行く。間一髪で間に合い、帰還。
このバグがあってよかったと初めて思った。
それがキッカケで伯仲は歩み寄り始める。
徐々に(長義は)制御できるようになり、まんばに聞かれたくない事はセーブするようになる。
慣れると便利なもので、口を使わずとも相手に言いたいことが伝わるようになるし、離れてても連絡が取り合える。
何より嘘がつけない間柄なので、相手のことが信頼できる。
このまままんばとはにゃんくん以上の親友になってしまうかもな、と思った。
だけど何だが違和感がある。
他でも違和感があった。
まんばが別の刀と笑い合ってるのを見て、チリ
……
とした感覚になった。
「本歌?」
長義の様子にすぐまんばが気づいたが、バレたくなくて思考をシャットアウトした。
一人になった時にじっくり考える。どんな時に違和感があるのか。
まんばのことを友人と思うと、何かしっくり来ない。頼りないからか?素晴らしい刀である自分の友人としては、格が足りない?
と考えてみたが、ナンカチガウ。
同じくまんばが他の刀と一緒にいる時を考えてみる。
なんだか無性にイライラ。
写しなんかが友人を作るなど烏滸がましいと思っているのかと思ったがナンカチガウ。
そしてようやく恋を自覚する。
俺は写しのことが好きだったのか
…
!!
そうなるとこのバグは厄介。
相手に想いがバレる。
写しが長義を見つけて、ふわっと微笑み駆け寄ってこようとした。
それだけで胸が高鳴り、顔が熱くなる。
自覚したせいか、動揺してしまい、心が制御できない。
こんなに可愛かっただろうか?自分の姿を見ただけで、普段笑わない写しが笑顔に??
それ可愛すぎないか?
「うわぁぁぁぁぁ!!」
やばいと感じた瞬間、長義は声を上げて逃げ出した。
(ㆆ_ㆆ)??
それからはまんばを避け続けた。
思考を読まれたらまずい。血縁みたいなものだし、男同士だし、気持ち悪がられる可能性がある。
差別がなくとも、自分への好意は迷惑だろう。しかも情欲すら併せ持ってる。まんばを見て、考えずにいられる自信がない。そのイメージが伝わってしまったらセクハラ
…
。
それでもまんばは長義を見つけるとパァァと表情を明るくし、駆け寄ってくる。
その日もそうだった。かわいすぎる。
しかし逃げなければと踵を返すが、まんばに抱きつかれる。
「散々俺のこと避けて
…
!俺のこと嫌いになったのか
…
!?何か悪いことをしたなら謝る
…
!すまない
…
!」
「き、嫌ってなんて、むしろ
……
」
すごく密着してる。写しに抱きしめられてる。
伝わりたくない、制御しなきゃ、という想いとは裏腹に、邪な想いが溢れ出す。止められない。
「
……
!」
まんばはびっくりして固まった後、真っ赤になり、ぷしゅー
……
と音を立てて倒れた。
まんばが起きる。ぽんやりしてる。何で寝てたのかって思ってる。
まんばが思い出す前に切り出す。
「お前、俺の思考を読み取って倒れたんだよ」
「
……
?
……
!あ、あれ
…
!」
思い出したらしい。戸惑ってるのが伝わってくる。
(あれは一体
…
?)
(本歌、はれんち)
(まさか俺のことを、いやいやそんなはずは)
(写しだからか?)
(本科の助平)
(あんな表情しない)
(普段そういうことを考えてるのか。なぜモデルが俺なんだ)
(娼婦のような真似をしろと)
途切れ途切れの思考が伝わってきて、混乱してるのがわかる。
変な方向へ向かいそうなのを察し、自分の気持ちを言う。
「俺はお前が好きだ。だけどお前が俺のことを何とも思ってないーー本歌や仲間として慕ってることは知ってる。だけど、俺はお前とそう言うことをしたいって思ってるから、それが叶わないってわかってるのにお前に伝わるのもいやだ。
だからお互いの精神衛生上のために少し距離を置きたい」
(好きって言ったか?空耳?)
(写しを好きなど本歌には自虐趣味が??)
(なんかたくさん言われたけど頭に入ってこない)
(距離置く?距離ってあの距離か?)
(たぶん好きなのは気のせい。勘違い)
「はぁ??」
写しが気持ちを信じてくれない。理解してない。
「わかった、お前がそのつもりなら考えがある。覚悟しておけ」
「覚悟
…
?
………
っっ」
直後、ブワァと写しの顔が赤くなる。
「な、な、な
……
っ!や、やめろ!」
「距離を置くとは言ったが、変なふうに曲解されるのは癪だ」
どれだけ写しに惚れ込んでるか、たっぷり思考を流し込んでやった。写しの気に入ってる点や可愛らしいと思う点。さぞ恥ずかしいことだろう。
「やめろ
…
!わかったから!」
「本当か?」
「わかったからキラキラした俺を送るのをやめろ!」
「仕方ないだろ、俺にはそう見える」
まんばは縮こまる。
しかし性格はストレートで、思考を隠す器用さはない。考えてることが流れてくる。
(待て、本当か?本歌が俺のことを??)
(高慢なのに写しが好きとかどうかしてる。高慢なのに)
(あんなえろい姿になんて俺はなれない。期待には添えれない
…
!)
(恋仲はああいうことするのか?本歌と
…
?俺にはハードルが高い
…
!)
(でも、嫌な気持ちじゃなかった
…
)
「!」
パッと写しを見る。相変わらず布まんじゅう。
「国広!」
「偽物くんって呼べぇぇぇ!!」
「お前からそんな言葉を聞く日が来るとは」
(普段と違う呼び方されるとドキドキするだろ!)
「ドキドキするのか?国広♥」
「思考を読むなぁぁぁ!!」
「お前が制御できないだけだろ」
距離を置く必要はないのか?
布まんじゅうに近づいて、耳元に顔を寄せる。
「国広、好きだよ」
「〜〜〜〜っっ」
直後、恥ずかしいという感情がどっと流れ込んだ。戸惑いと混乱と照れと。
そしてすぐに、濁流のような思考が停止した。
チーン
燃え尽きた、真っ白だ。
これはなかなか見ていて愉快かもしれない。
長義のことで思考がいっぱいいっぱいになる写し。その間だけは長義のことしか考えてない。
それに写しの反応は満更でもない気もする。
布まんじゅうを無理矢理起こし、引き寄せる。
「国広、これから覚悟しておいて」
ちゅっと音を立てて口付けた。
ちょぎくにはっぴーえん〜!フゥゥゥ〜!
お疲れ様でした!読んで頂きありがとうございました!
この後ふたりは恋仲になる。
それで夜を共にしようとするんだけど、交わるとバグが消えてしまうことを思い出す。
正直常に一緒にいられて便利だからこのバグを消したくないと思う。
だけど写しが「バグがなくてもいいじゃないか。長義の考えてることは大体わかる。それにいつでも一緒だ」
と言ったので、抱いた。
ひゅー!おめでと!
抱いてる間、写しの気持ちいい感覚が共有されて、逆に自分の感覚も写しに伝わってしまって、だいぶ盛り上がってしまう
…
。
昨日はお楽しみでしたね。
そしてバグはなくなり、相手の感情は読めなくなったんだけど、今までの実績があるからお互い表情や仕草、言葉だけで、何を考えてるか手に取るようにわかる。
特にまんばはすぐ顔に出るから、思考が読み取りやすい。
そうしてちょぎくには幸せになった。
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