東線さんの誕生日祝いに書いたもの。
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の続き
※孕むとか孕まないとか孕ませるとか孕ませないとか出てくる。
ひょんなことから、国広は長義と番ってしまった。
抑制剤を飲んで、完璧に発情をコントロールしていたのに、長義のフェロモンが原因で誘発され、見事暗転してしまった。
その時にうっかりとうなじを噛まれてしまったので、彼と番いになった。よりによって不仲な長義と。
国広は発情したら長義に抱かれるしかない。他のαは反応しない。
だから彼が嫌がらせで、国広を放置すれば、発情してるのにどうにもならないという苦しみが待ってる。
今まで国広はαと関係を持ってなかった。
それどころか、ヒートも薬で抑えていたため軽いものしか経験したことがない。そもそもαが同じ建物内にいて気づかない程度だ。発情とすら言えないかもしれない。
しかし国広は抱かれてしまった。未通よりも抱かれた後の方がヒートが酷くなると聞く。
だから酷い苦痛を覚悟した。
それなのに意外にも長義は国広を放置しなかった。
それどころか頻繁に抱いた。αを誘う国広のヒートに、抗うことなく訪れた。
放置されなかったことはよかった。しかし別の問題が浮上した。
正直、長義とはうっかり番ってしまった、程度の関係だ。
望んでなったわけではない。
しかしαとの行為は妊娠の危険が伴う。好き合ってもない相手の子どもを身ごもるなんて御免だ。孕んだとわかった瞬間に捨てられ、国広は子どもを抱えて途方にくれることになるだろう。
だから国広は常に避妊薬を飲んでいた。
長義に言ったとしても、避妊などはしないだろう。ゴムなんて付けるわけがない。
それにΩの特性上、αの精を求めるため、閨で国広自らねだる可能性もある。
だから理性があるうちに、国広は避妊薬をちゃんと服用していた。
長義にとってもその方がいいだろう。
嫌いな国広との子どもができるなんて、望むところではない。
だからあんなことになるとは、思ってもなかった。
最中、気持ちとは裏腹にもっともっとと長義を求める。
達したばかりで、ぐったりと布団に沈んだ。思考がずぶずぶと溶けていて、何も考えられない。しかし国広は目の前に出された物を見た瞬間、一気に目が冴えた。
「これ、どういうことかな?」
「え
…、なんで、あんたが持って
……」
長義を見上げると、無表情で国広を見下ろしている。なんだか怒っているようにも感じる。長義が怒るようなことなど何もないのにどうしたのだろうか、と思った。一瞬息が詰まる。
そしてそれはやはり国広の気の所為だったようで、ふっと長義が微笑んだ。それを見てほっと安堵した。
「なんでこんなものが?」
「お前、気にせず中出しするから、必要だろ
…。だから、」
「なんで?」
「え、なんでって」
「子どもができたら困るわけ?」
「こ、困るだろそりゃ
…」
責めるような口調に焦ったが、長義が再びにこっと笑う。口調に反して実際は怒っていないようだ。
「今もたっぷり注いであげたね」
「だから」
「早く飲まないときっと身ごもっちゃうね」
「事前に服用してる、問題ない」
「へえ?俺が持ってたのに?」
「は?」
目の前で薬がゆらゆら揺れている。
そういえば、これは机の引き出しに入れておいたはずなのに、なぜこんな所にあるのか。
「待て、いつから
…」
「さあ、いつかな」
「じゃあ、俺が飲んでいたのは
…っ」
ニィ、と長義が笑う。国広は自分の感覚が正しかった事を知る。
「なんだったんだろうね?」
はい、暗転暗転。
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