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木蔦(キヅタ)
2020-05-09 15:50:29
3619文字
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星涙病【ちょぎくに】
ちょぎくに
星涙病(少し改変)
前提知識
・涙が金平糖みたいになってコロコロポロポロ落ちる
・片想いの時はしょっぱく、両想いになると甘い
・重い場合は視神経に影響
・両想い後、治る
改変内容
・毎日必ず1粒零します。(まんば泣かなそうなので
……
)
まんばは星涙病に掛かってしまう。ある日、朝起きると、金平糖のようなものが1粒落ちていた。舐めると塩っぱい。星涙病のことは知っていたが、自分が掛かると思っておらず、驚く。
しかし自分の恋が実るとは思っておらず、しを覚悟する。
長義くんはまんばが好き。ある日まんばがポロポロ泣いてる所に遭遇してしまう。慌てて声を掛けると、まんばの傍らにはたくさんの星が落ちてる。まさかこれは、と思い、拾い上げて食べる。塩辛い。まんばは「き、汚いから出せ」とか言ってる。
そう言ってるまんばの目からポロっと星が溢れた。
星涙病だと確信する。まんばに想いびとがいることに愕然とする。
この病気はいずれ死に至る。長義くんは死なせたくない。
一縷の望みを掛けて、告白する。
「俺じゃダメだろうか
…
!」
まんばは悲しげな表情で何も言わない。またポロポロと星が溢れる。それを拾い上げて口に含むが塩っぱい。
両想いになれば甘くなるはずだから、まんばの想いびとは長義ではないことが確定。悲しい。
まんばは告白する気はなく、このまま消えようという心積もりらしい。
しかしここで諦めないのが長義くん。まんばを死なせたくない。
何とかして自分に心変わりさせられないだろうかと考える。
それから毎日、まんばに言い寄ることにする。花や菓子を贈ったりする。毎朝まんばの元へ通い、まんばが寝ているうちに星を回収して、確認する。まだ塩っぱい。
その後散歩に誘う。散歩デート。
ちなみに歌を贈ったこともあったが、まんばにはまったく通じないためやめた。
まんばはたまに笑顔を見せてくれるようになった。長義くんの努力の成果。だけどまだ塩っぱい。
いっそ夜這いを仕掛けて、身体から落としていくのはどうだろうかと思った時もあった。身体が繋がれば、もっと意識してもらえる。距離はぐっと近くなる。それに高度なテクニック()で陥落させられるかもしれない。
ただ逆に身体目当てと思われる可能性もあったため踏み止まった。なによりまんばは想いびとがいるのだから、きっと嫌がる。嫌がることをして嫌われたら元も子もない。
長義くんはたびたびまんばに聞く。
「俺ではお前を助けられないだろうか?」
まんばは困ったような表情をするだけ。涙は変わらず塩っぱい。
まんばは好きな刀がいた。しかし彼は審神者と付き合っていた。だからまんばの失恋は確定。想いを告げたとしても無意味。
ある日その刀を想って泣いている所を長義くんに見つかってしまう。
「俺じゃダメだろうか
…
っ」
星涙病は死に至る病。まんばのことを助けたくてそんなことを言ってくれる。
さすが本歌。もてあた。
でもそんな同情で助けてほしくない。このまま想って折れたい。長義は再び星を食べて不機嫌そう。まんばが自分の親切を受け取らないから、言いなりにならなくてイラついたのだろう。
それ以降、長義がたびたびまんばのことを気にかけてくれるようになる。
正直長義の想いは嬉しいが、まんばは困る。まんばは長義の気持ちに応えることはできない。贈り物ももらうが、まんばなんかに贈られるなんて可哀想だ。物に罪はないので大事に仕舞って、花は押し花にして、取ってあるが。
長義の気遣いはただ申し訳ないだけ。だけどまんばを気遣ってくれるのは嬉しくて、少しずつ絆されていく。
徐々に視神経がやられてきた。色がわからない。もうそろそろ折れてしまうんだなと覚悟している。
ある日、まんばは出陣する。正直出陣も支障がでてきた。色がわからないから、咄嗟に敵に反応できない時がある。そろそろ主に言って、部隊から外してもらうべきだろうかと考える。
色の判別が難しいまんばは、敵から不意を突かれ、怪我を負ってしまう。普段は怪我しないから他の子達は心配してる。部隊長が「一旦帰ろう」と言うが、まんばは自分の所為で戻るなんて申し訳ない。
「いや、つい転んで不意を突かれただけなんだ。別にいつも通りの敵なんだからそこまで心配することはない。ほらいつもは無傷が当たり前だろ。今日もきっと大丈夫だ」
部隊長は渋るが、まんばは強引に押し通す。長義が何か言いたげに見ている。
他のみんなに聞こえないように長義はまんばに聞く。
「まさか、件の病が悪化したんじゃないだろうな」
「いや、本当に転んだだけだ」
「本当か?」
「ああ、問題ない」
色がわからないから、まんばは敵を動きと音で判別している。ここの敵はそれほど強くないから、それでも十分大丈夫。
しかし検非違使が出てしまう。手強い。
そしてまんばがやられそうになり、庇った長義くんが斬られてしまう。
続いて攻撃が来る。危ないとまんばが叫んでも長義くんは退かない。ここで助かったとしても、どうせまんばはもうすぐ折れてしまう。まんばは長義くんを庇おうとするが、頑なに動かない。
斬られ刺され、ついにまんばに覆い被さってくる。重傷。
仲間たちがようやく援護に入ってくれて、敵を倒す。
まんばはポロポロ涙をこぼす。すぐに星になってパラパラ長義に降り注ぐ。
「なんで俺なんか
……
!」
「なんで
…
?何度も言ってるだろ
……
。お前のことが、好きだから、
…
生きて欲しい」
「そんな、こと
……
、こんな風に庇われたら、そんな嘘、信じちゃうだろ
……
!あんたは主と付き合ってるのに
…
!」
まんばは長義のことが好きだった。しかし長義が主を抱きしめているところを見てしまい、ふたりが付き合っていると知った。どうせ実る恋ではない、と最初から諦めていたものの、誰かと付き合っているという事実はとてもショックだった。
そんな時に星涙病に掛かってしまう。このまま見てるのもつらいし、折れてしまうのが楽かもなと思う。だけどひっそりと折れることに恐怖もあって、涙が出てくる。一度涙が出てしまうとポロポロと止まらない。星になって床に転がっていく。
そんな時に長義に病のことがバレる。
彼はまんばを気遣って、病を治そうとしてくれる。もしかしたらまんばの気持ちは長義に知られているのかもしれない。だから両想いを装っている可能性がある。
だけどまんばは知ってる、それがすべて審神者のためであることを。まんばは本丸内で大きな戦力となっていた。本丸では太刀が少ない。まんばは古参。まんばが折れたら審神者が大変になる。だから病をとりあえず治そうとそんなことを言い出した。
偽りの愛を告げられるたびにまんばはどうしていいかわからなくなる。困って何も言えない。応えることはできない。
だけど長義は優しくて、それに縋りたい気持ちになる。いけないと自分を諌めても、頼ってしまう。折れるのだから、少しくらい良い思いをしても許されるだろうか、とまんばは長義のすることを拒否せずいた。
(時間軸戻ります)
「主なんて、関係ない
……
っ俺が好きなのはお前だけだ
……
」
まんばはショックを受ける。長義の言葉は信じがたい。しかしまんばを身を呈して庇うなんて、信じられずにはいられない。まんばか長義が折れるとしたら、まんばの方が合理的なのは長義もよくわかってる。
まんばはポロポロ涙を流す。
そのひとつが長義の口に入って溶けた。
「あま、いな」
長義は嬉しそうに微笑む。
「もう、しゃべらなくていいから
…
!すぐ手入れを
…
!」
「その必要はない」
「しかし
…
!」
必要がないとはどういうことだ、もう折れる寸前だからいらないということか、と最悪なケースが頭を過る。
まんばだけ助かっても意味はない。これから長義なしで生きてなどいけない。
パキッという音が響いた。
……
折れたことは折れた。
しかし長義はお守りを持っていた。そのため事なきを得た。
元気に起き上がったときは泣きながらまんばがボコボコにした。まんばは本気で怒っていたが、長義はなぜかニコニコしていた。(そういう趣味かもしれない)
長義と審神者が付き合ってる疑惑も解けた。
単に転んだ審神者を抱きとめてあげただけだった。日常のちょっとしたひとこまだったため、二人とも忘れかけていて、それを話したときはきょとんとされた。
そしてちょぎくには満を持して結ばれた。
ちょぎくにハピエン!!お付き合いありがとうございました!お疲れ様でした!
わざと明記しなかった改変内容
・本人が両想いだと認識しなければ、星は甘くならない。
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