木蔦(キヅタ)
2020-03-30 23:09:46
1186文字
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他所の本丸に嫁に行ってしまうまんばと行かせたくない本歌の話【ちょぎくに】


ちょぎくに
※かっこいい長義くんはいません

長義とまんばは夜、部屋にふたりきり。言葉もなく向き合っている。長義は難しい顔をしている。
「ついに明日か」
「ああ」
まんばは本丸移籍が決まっていた。今日が本丸で過ごす最後の夜だった。
「本歌、今までありがとう。世話になったな」
まんばは綺麗に微笑む。傑作の名に相応しく誰もが振り返るほどの笑顔。
一方長義は眉を寄せ、悲しそうにした。
「向こうでも、幸せにな」
まんばは移籍は結婚のためだった。今まで誰かのものになってしまうなんて考えたこともなかったのに、いつのまにかまんばは恋をして、その誰かを愛し愛され、そして結婚することになった。長義のものだと思ってたまんばは他の誰かのものになってしまう。
今日が『誰か』のものでない最後の夜だった。
「本歌も、どうか元気で」
まんばは本歌の手をぎゅっと握り、微笑んだ。顕現したばかりの頃は本歌本歌と後ろから付いてきたのが懐かしい。
「最後のワガママ言ってもいいか?」
「なにかな?」
「えっと……最後にぎゅってしてほしい」
まんばは少し恥じらった様子で長義に言う。長義はまんばの望む通り、抱きしめてあげる。まんばはすごく嬉しそう。
まんばは安心しきった顔でニコニコと言う。
「俺、本歌のこと好き。いなくなっても俺のこと忘れないで」
長義は涙をぐっと堪え、まんばをぎゅうぎゅう抱きしめる。
「忘れるわけないだろ!俺のかわいい写しのことを!やっぱりあんなやつのところなんて行かずに、ずっとここに!」
「まだそんなことをうだうだ言ってんのか親バカめ!!」
パコーンと本歌の頭がはたかれる。
背後から叩いたのは極んばだった。
「一振目!」
「ったく、二振目が本歌っ子で可愛いのはわかるがいい加減にしろよ!?嫁には行かせない云々のやりとりを何回したと思ってる!もう嫁ぐ事が決まってるのにこの期に及んでまだ言うか!」
「でも俺のかわいい写しが、他の男の物になるなんて不可だよ不可〜!」
「うっさい!あんた少しは子離れしろ!大体、婚約者に陰湿な嫌がらせしたり、破談にさせようとしたり、やりすぎだぞ!?本人の意思を尊重したらどうなんだ!」
「この子だって俺のそばがいいに決まってるだろ。な?」
「は、ははは
「そら見ろ、嫌がられてるじゃないか!」
「違うよ!嬉しすぎて笑顔なんだろ!」
長義と一振目が言い合ってる。
「ま、まあまあ、ふたりとも!」
「二振目は黙ってろ、いい加減こいつにガツンと言ってやらないとと思ってたんだ!」
ふたりは睨み合ってる。

「もう!俺がいなくなっても仲良くしてよ!?」



ちょぎくに親子エンド。_(:3 」∠)_

短い間でしたが、お付き合いありがとうございました。お疲れ様でした。

「やっぱり嫁にやらない〜〜!」って泣きます。( °ω° )