前回
クリスマスは恋刀と過ごすと思い込んでいる両片想いちょぎくに【ちょぎくに】
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もうすぐバレンタイン。本来であれば、男所帯の本丸ではチョコのあれそれの行事はない。それを悲しく思った審神者が少しでもみんなに楽しく過ごしてもらうため、雰囲気だけでもと初年度からチョコを配っていた。
配るのはもちろん、初期刀であるまんば。
まんばは今年も刀全員分のチョコを用意し、配るつもりでいた。
今回はチョコレートブラウニーを作ろうと考えた。
ただチョコを固めるだけではつまらないので、数年前からお菓子作りに挑戦してる。
まんばは長義の事を思い出す。
長義は恋刀がいる。バレンタインも恋刀からチョコをもらうのかもしれない。
そう思うと胸が痛んだ。
まんばからのチョコはいらないだろう。
長義は政府にいた頃、バレンタインという行事を知った。
好きな人や恋人にチョコを贈る日だ。
恋刀であるまんばからチョコがもらえるだろうか、いやそんな行事知らないかもしれない、と考える。
さりげなく教えてやることにする。
飽くまでさりげなく、欲しいという意思は伝わらないようにさりげなく。
「国広は2/14、チョコレートを贈る日だって知ってるかな」
「バレンタインのことか?知ってる」
知っていたらしい。
ならば当然恋刀である長義にはチョコを贈るだろう。当日が楽しみだ、
と思った矢先。
「いっぱい贈るから当日は大変だ
…」
いっぱい
…?そんなにたくさんくれなくても1つで十分だが?と長義は思う。
「好きな奴がたくさんいるから、たくさん贈るんだ」
堂々と浮気宣言された。
「待て、なんで俺以外にも贈るんだ
…!」
「そりゃ好きだからだろ。理由がいるか?それに独占はだめだ。これは主の命(めい)でもある」
「主の!?もしかして夜の事とかもさせられてるんじゃ!?主はお前にそんなことを強いてるのか!!」
「夜?昼夜問わずだが
…。俺も最初は嫌だったが、やってみると意外と楽しくて、なかなかハマる」
まんばの発言に思考停止する。
もうまんばは他の刀のお手付きだった。
「こ、恋刀がいるんだから、それだけであるべきだろ!!」
そう言うとまんばは傷ついたような悲しそうな顔をする。
「そ、そうだよな
……。すまない、主に用意しろと言われたけど、普通恋刀のチョコだけでいいよな
……」
先程までは楽しそうだったが、やはり恋刀ができてからはまんばは嫌だったんだと長義は知る。
しかも昼夜問わず、不特定多数を相手にさせられてるなんて、と長義は怒りでいっぱいだった。
長義がまんばの部屋に来た。あ~とかう~とか言ってる。
何か聞きたいことがあるのだろうか。聞きづらいことか?とまんばは思う。
「国広は2/14、チョコレートを贈る日だって知ってるかな」
「バレンタインのことか?知ってる。いっぱい贈るから当日は大変だ
…」
何か聞きづらそうにしていると思ったが、バレンタインのことか、彼の質問の意図はなんだろうか、と考える。
「いっぱい、か
…?」
「好きな奴がたくさんいるから、たくさん贈るんだ」
チョコレートは甘くて美味しい。チョコを好きな刀が多いため、バレンタインは喜ばれる。
だからまんばはたくさん作る羽目になる。かなり大変。
「待て、なんで俺以外にも贈るんだ
…!」
「???」
なんでみんなにチョコを配るのか疑問なのだろうか。チョコ好きが多いからだと説明したが。
「そりゃ好きだからだろ。理由がいるか?それに独占はだめだ。これは主の命でもある」
チョコ以外だとしても、おやつの独り占めは禁止されている。
自腹で購入したものは別だが、基本的にみんなで分け合うというルールだ。
そしてバレンタインの行事は審神者の提案であるし、誰か一人を贔屓するのはできない。
「主の!?もしかして夜の相手とかもさせられてるんじゃ!?主はお前にそんなことを強いてるのか!!」
「???」
先程から長義と話が噛み合ってない気がする。なんなのだろうか。
チョコを作るのも渡すのも、時間帯は指定されていない。
それに最初は料理なんてしたことなくて嫌だったが、今はそんなことはない。初期刀だから任されたことだが、強いられているわけではない。
そう説明すると、長義はしばらく考えたのち、怒ったように声を張り上げた。
「恋刀がいるんだから、それだけであるべきだろ!!」
そこでようやくまんばは理解した。
長義の質問の意図が掴めず、とんちんかんな回答をしていたが、彼が気にしていたのはこれだったのだ。
(長義は恋刀からのチョコのみを受け取りたくて、俺からのチョコを拒否したいって遠回しに言ってたのか!)
まんばはショックだった。
義理チョコとは言え、受け取りたくないと事前に言うほど嫌だなんて、悲しかった。
彼が言っているのは、恋刀がいる者は恋刀からのみ受け取るべきだということだ。
審神者の命のチョコすら渡せないなんてと、まんばは絶望する。
「主と話をつけてくる」
「あ、主は悪くない!主はみんなのことを思って
…!それにみんな楽しみにしてるんだ!」
「恋刀の尊厳を踏みにじられて黙ってられるか!」
長義にとって恋刀からのチョコというのはそれほど大事なことらしい。
正直尊厳とか言うほどだろうかと思うし、自分が長義に渡さなければ丸く収まるのでは、と思うが、長義の怒りは治らない。
(そんなに、恋刀のことを愛してるんだな)
まんばは少し悲しくなるし、恋刀が羨ましいと思う。
「頼む、主を責めるのはやめてくれ。主はみんなのことを考えて提案してくれたんだ」
「しかし」
「頼む」
頭を下げると長義はバツが悪そうに溜息をついて、わかった、という。行事が取りやめになったら、ガッカリする刀がたくさんいるので、わかってもらえてよかった。
「ただし、もう今後はやめてほしい」
「そうだな、渡さないようにする!」
長義には今後渡さないようにしよう。そうしなければ今のように怒るに違いない。
長義が譲歩してくれてよかった、とまんばは思った。
バレンタイン前日、まんばは材料を揃えて、ひとり厨にいた。
作り方の予習はバッチリで、手際よく進めていく。
「あれ?山姥切くん」
燭台切が顔を覗かせた。
「明日のバレンタインチョコ、作ってるの?今年は何にするの?」
「ブラウニーだ」
「へぇ!いいね!」
燭台切は料理上手だから、まんばのお菓子なんてあげても恥ずかしいだけだ。
だけど燭台切はいつも嬉しそうにもらってくれる。優しい。
「ところで、長義くんには何をあげるの?」
「へ?」
なぜ長義の名前が出てきたのだろうか、と疑問に思う。
「えと、ほら、みんなと一緒の物じゃ、ほら、ね?」
まんばは思う。長義はまんばからのチョコを拒否した。
みんなと同じように、チョコをあげてはいけない。
しかし燭台切は何をあげるのか聞いてきた。一体なんのことなのか首を捻る。
「もしかしてまだ考え中?」
燭台切の言うことがイマイチ掴みきれてないまんばは、素直に頷く。
燭台切の質問の回答はまだ考え中だ。
「なら良かったらブラウニー作った後で一緒にトリュフどうかな?僕も鶴さん達に特別に用意しようと思って」
まんばは驚く。まさか長義にトリュフを作れというのか。
恋刀からしか受け取らないと頑なだった彼に、渡せるわけがない。
「いや、誘ってもらって悪いが、長義は恋刀からしかもらわないらしい」
「え、よかったじゃないか!」
「ええ??」
予想外の反応にまんばは戸惑う。
「じゃあ頑張って作ろうね!」
「えええ??」
なぜかよくわからないが、トリュフを作ることになった。
恋刀の浮気現場を見てしまった。
長義はちょうど厨に用があった。そこで恋刀であるまんばが、燭台切と楽しそうに話しているところに遭遇してしまった。
長義にしか作らないと言っていたはずなのに、大量のお菓子を作っている。
(どういうことだ
…?)
「じゃあブラウニーも作り終えたことだし、始めよっか」
「あんたとなんて緊張するな
…」
「大丈夫だよ、リラックスして
…」
なんだか怪しげな雰囲気だ。
「まず解かそうか」
「えっ、あっ
…!先に
…?な、慣れてるな」
「そうかな?」
「だってすぐ
……」
「ほら、山姥切くんもやってみて」
「わ、わかった、あんたほど手慣れてないが
…」
「大丈夫、見ててあげるから」
「見られると恥ずかしい
…」
「はは、そう?あ、上手いじゃない。じゃあこのチョコを使って」
「あ
…!それを使うのか
…!?もったいない
…!」
「いいじゃない、折角なんだから」
「待ってくれ、まだ」
「大丈夫、一気には入れないよ」
な ん だ こ の 会 話 は 。
まんばは燭台切に見守られつつ、トリュフを作る。少し恥ずかしい。なんやかんやあって、完成した。
「あとはラッピングだね」
「そうだな」
トリュフは冷蔵庫へ。ラッピング材を用意しようとする。
「僕の部屋に行かない??余ってるのが
…」
「ちょっと待て!!」
いきなり長義が乱入してきた。
まんばと燭台切はきょとんとしてる。そのうちに長義はまんばの手を引いて、厨を後にする。
連れてこられたのは長義の部屋でまんばは困惑する。
「恋刀だけじゃなかったのか!」
長義は怒っている。(燭台切に強制的に)長義宛のチョコを作ったとバレた所為だ、とまんばは思う。
「すまない、燭台切の押しが強くて、断れなくて
…」
「ちょっとは俺の気持ちを考えたらどうなんだ!恋刀として寝たことなんて一回もないのに
…!」
まさかの童貞発言。
(こいつ
……恋刀がいるのに童貞なのか
……。ヘタレ
…?不能
……??)
だからチョコも恋刀からしかもらわないという謎のこだわりを見せてるのか?童貞なりの愛の捧げ方か
…?とまんばは悩む。
「俺が悪かった、作ったチョコは処分しておくから
…」
「本当か?渡さないか?」
「ああ、渡さない」
長義に渡さずに食べてしまおうと心に決める。一緒に作ってくれた燭台切には申し訳ないが。
「しかし食べ物に罪はないからな、処分するくらいなら俺がもらってやってもいいぞ」
「は?」
言ってる意味がよくわからない。長義宛のバレンタインチョコはダメなのに、処分予定のチョコならいいのか?
「それにもう俺以外とするな」
「え、なにを?」
「さっき祖としてたみたいなことだ!」
燭台切とやっていたのはお菓子作りだ。俺以外とするなということは、長義とお菓子作りをしろということだろうか、と首を捻る。果たして長義は料理ができるのだろうか。あまり見たことがないが。
「あんたが?できるのか??」
「それは挑発かな?」
いや純粋な疑問だが。
「侮られたものだな💢」
長義は国広を自室へと連れ帰った。先程燭台切としていた行為は許せない。長義おこ。困惑した国広が聞く。
「ど、どうかしたのか
…?」
「恋刀だけじゃなかったのか!」
怒鳴った途端、まんばはぎくりと気まずげな表情になる。浮気がバレたみたいな感覚だろうか。
「すまない、燭台切の押しが強くて、断れなくて
…」
俺の恋刀は押しに弱いタイプか!!どこにぶつけていいかわからない怒りと、押しに弱いとは良いことを聞いたなと狡猾さが内心あったりする。でもとにかく今は理不尽な思いをした怒りが先行。
「ちょっとは俺の気持ちを考えたらどうなんだ!恋刀として寝たことなんて一回もないのに
…!」
恋刀である自分がいるのに、他の男とイヤラシイことをするなんて!と怒る。いくら押しが強くても身体を許すなんてだめだ。
大体、チョコだって長義以外に渡さないと言っていたのに、なぜか大量に何かを作っていた。「好きなやつ」に渡す気か、もしかしてその時にまた体まで、と想像する。
断じてけしからん。
「俺が悪かった、作ったチョコは処分しておくから
…」
「本当か?渡さないか?」
「ああ、渡さない」
よかった。あのたくさんのチョコを他の誰かが受け取るなんて許せなかった。
ただ、あれをすべて捨ててしまうのは勿体ない気がした。
なんせ恋刀の手料理。
「しかし食べ物に罪はないからな、処分するくらいなら俺がもらってやってもいいぞ」
「は?」
まんばが気の抜けた声を上げる。予想外だったらしい。確かに大量の手作り菓子を食べ切るのは骨が折れそうだ。だからそんなことを言い出すなんて考えてもなかったんだろう。
「それにもう俺以外とするな」
「え、なにを?」
「さっき祖としてたみたいなことだ!」
恋刀が他の男と寝るなんて絶対いやだった。
「あんたが?できるのか??」
それは本当に抱けるのかと心底不思議そうな言葉だった。イ△ポだと思われたのか。純粋に疑問に思ったことを口にしただけで、悪気がなさそうな所がまた腹が立つ。
「それは挑発かな?侮られたものだな💢」
抱けないわけないだろ💢
暗\( 'ω' )/転
まんばはショックを受ける。あんなに恋刀に献身的だった長義と寝てしまった。童貞を捨てる手伝いをした。なんということだ。浮気だ。あんなに一途だと思ってたのに。
長義の腕の中で目が覚めて、まんばは青ざめる。
「浮気
……」
「これっきりにしろ」
起きていたらしい長義から返事があった。
一夜の過ちということだろうか。「しろ」って長義が襲ってきたんだが??とまんばは思う。
「もうしない」
「ならいい」
そういうと長義がまんばをぎゅっと抱きしめる。
「???」
「そうだ、朝はお前が作った処分予定のチョコを食べようか。持ってくるよ、どこにある?」
「えと、冷蔵庫の中にトリュフが
……」
「わかった、お前は寝てていいから」
しばらくして長義がコーヒーと共にトリュフを持ってくる。さらに紙袋もあり、覗き込むとブラウニーが入ってる。ブラウニーのラッピング材を厨に置いたまま、長義に連れていかれたので、きっと燭台切が包んでくれたんだろうと推測する。
今日はバレンタイン当日だから、みんなに配らなければならない。約80振分あるので、朝包んでいたら時間がなかった。気を利かせてくれた燭台切に心の中で感謝する。
その袋を指し長義が言う。
「全部食べるから」
ブラウニーの方を破棄する方だと勘違いしたらしい。
「いや本歌のはこっちで
……」
まんばはトリュフを指す。
「
…?トリュフは俺だけ?」
やばい、また怒り始めるかもしれない。まんばは顔を真っ青にして、俯き、頷いた。
朝目が覚めると腕の中にまんばがいた。嬉しすぎてニヤける。挑発されて思わず抱いてしまった。
そういえば、クリスマスの時は不義理だと言われたんだった、と思い出す。しまった、ちゃんと同派に挨拶と審神者に報告をしなければ、と考える。
そのうちまんばが起きる。最初は寝ぼけてて、ふにゃふにゃ言っていた。そのうち覚醒したのか、あわあわし始める。かわいい。
まんばが完全に起きた後、一応もう浮気はしないよう釘を刺した。
「そうだ、朝はお前が作った処分予定のチョコを食べようか。持ってくるよ、どこにある?」
「えと、冷蔵庫の中にトリュフが
…」
トリュフ?ブラウニーではないのか?
確か大量のブラウニーを作っていたはずだ。
「わかった、お前は寝てていいから」
厨からトリュフを探し、コーヒー二つと一緒にお盆に乗せる。ブラウニーは、と視線を別に向けると棚の所に大量のラッピングされたブラウニーを発見する。
「あった
…!」
お盆では持ちきれないので、紙袋に入れて自室に持ち帰る。
「あ
…それは
…!」
「全部食べるから」
「いや本歌のはこっちで
……」
まんばはトリュフを指す。
「
…?トリュフは俺だけ?」
まさか本命だから、別で作ったんだろうか?
まんばは顔を隠してこくりと頷く。
まさか照れてるのだろうか。そう思うととてつもなく愛おしくなる。
「ほんとは作るつもりじゃなかったんだ
…!でもその色々訳が
……」
「いいよ、わかってるから」
まんばを抱きしめる。浮気のことを怒られるのかと思ったのか、びくびくしてる。
「この大量のブラウニーも全部食べるからね」
「え!?待ってくれないか
…!これはバレンタインにチョコをもらえない者のために主が用意させたもので
…!これをあげないとみんな悲しむ
…!」
「え
…?」
それは所謂義理チョコ?
「俺が作ってはいるが、言わば主からのチョコであって、そこに気持ちはない!だから恋刀からヤキモチも焼かれないはずだ!」
つまりまんばの気持ちは篭ってないからヤキモチを焼くなということか?
「だからそんなに怒らないでほしい
……!」
「チョコの件はわかったよ。義理なら許してもいい」
そういうとまんばは明らかにホッとした顔になる。
「でも他の刀の相手をするのはダメだよ」
「相手
…?」
「昨日祖としていたみたいなことだよ」
「え
…」
駄目なのか?と言わんばかりのきょとん顔。何もわかってない。
「ああいうことは俺以外としたらダメだ!いくら主に言われても!押しが強くても!」
「ああ
…わかった
…。??」
まだ納得してないような顔だが一応了承は取った。
長義の分までチョコを作ってしまったことを謝ると許してくれた。そして、何故かあんなにもらうのを嫌がっていたチョコを独り占めしようとしたので止めた。(元)童貞の考えることはわからない。もしかして童貞じゃなくなったから、考えが変わってチョコがほしくなったのだろうか。やっぱりわからない。
そして他の刀とお菓子作りするのを禁止された。理由はよくわからないが、必死な剣幕で迫る長義を見ていて、思わず頷いてしまった。
そして、その後ブラウニーを全刀に配ったのだが、何故かトリュフをもったままの笑顔の長義が付いてきたのだった。
ちょぎくにハッピーエンド!!!
お疲れ様でした!お付き合いありがとうございました!
おまけ
鶴丸がトリュフを食べようとしていた。
「それは
…!」
まんばは長義だけに用意してくれた本命チョコのはずなのに、鶴丸が持っていた。もしかして本命チョコは複数あるんだろうか。
「ああ、光坊がくれたんだ」
(国広じゃなくて
…?)
ということは、まんばじゃなく、燭台切からということになる。
祖からの本命チョコ?国広からの本命チョコが鶴丸にも?どっちが真実なんだ
…??
長義は頭を抱える。
「あ、鶴さん、今から食べるの?それならコーヒーでも淹れようか?」
ちょうど燭台切が通りかかり、声をかけられる。
(祖から俺に本命チョコ
…?いやそれなら鶴丸が持ってるのも本命ということになり、本命ががたくさんいることに
……?やはり国広が浮気を
…?)
もやもやと疑問に思う。
「長義くんはもう食べた?国広くんからのトリュフ」
「へ!?」
「国広くん、長義くんからのチョコをどうしようか迷ってたみたいだから一緒に作ろうって誘ったんだ。僕は鶴さん達にあげる予定があったしね。やっぱり恋刀にはみんなと別の物を渡したいよね!」
その言葉を聞いて、ようやく謎が解けた。あの日厨から聞こえてきたふたりの会話はトリュフを作っていたらしい。確かに押し入った時衣類の乱れはなかったから、随分入念に隠したものだと思っていた。
(俺は飛んだ勘違いを
…!)
燭台切と浮気をしているわけじゃなかった。話を聞いていくと他の刀と体の関係がないこともわかった。
(俺は嫉妬に任せ、なんてことを恋刀に
…)
少し責任感を感じ、後日ちゃんとご家族に挨拶に行こうと心に決めた。
まんばは長義に別の恋刀がいると思ってると知らずに。
今まで応援ありがとうございました!
木蔦の次回作にご期待ください!