木蔦(キヅタ)
2019-12-14 14:28:10
1964文字
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幽霊長義に憑りつかれる冷媒体質のまんばの話【ちょぎくに】※現パロ


ちょぎくに
現パロ

まんばは霊媒体質。すぐに霊に取り憑かれてしまう。自分で払うことができないので、零感な兄弟にいつも追い払ってもらう。

ある日まんばは目が覚めると、知らない男性に顔を覗き込まれていた。銀髪で顔がいい。
ドアップだったため、まんばは驚いて後ずさる。思いっきり壁に頭を打ち付けた。
「った〜〜!」
『気をつけなきゃダメだよ。ドジだな俺のウツシは』
「ウ、ウツシ?」
まんばはすぐに彼が霊だということに気づく。ふわふわ浮いてる。
よくわからないけど兄弟に払ってもらおうとする。しかし兄弟がいくらやってもいなくならない。
『何してるのかなこの人は?』
「うー……
きょとーんとしている。平気そう。

彼はまんばに長義と名乗った。
まんばは霊媒体質であること、長義にいなくなってほしいことを説明する。
『零感の人間が叫んだところで追い払えるわけないだろ。ましてや俺を』
「今までの幽霊は大丈夫だったんだ!」
『軟弱なやつらだ』
軟弱な方がよかったとまんばは思う。
そんな所にまた浮遊霊が現れる。まんばに取り憑き、肩が重くなる。またかと落ち込んだのも束の間、長義が手を振り払うと、その霊はふんわりと消えていった。
「え、あんた、何を!」
『困ってるの?』
長義はまんばをじっと見つめる。
『お前が付きまとわれて困ってるなら助けてやろう。俺程の力の持ち主ならそれくらい容易いし、何よりお前は俺のウツシだ、自分の物の管理くらいしなければ。』
「は、はぁ……
よくわからないが、他の幽霊から守ってくれるらしい。やっかいな一匹がいる方がマシか、複数の弱いやつがいる方がマシかわからないが、流されてそういうことになった。


まんばは長義を連れて学校へ行く。付いてくるなと言ったが、聞かない。
「家にいてくれ」
『つまらない。なぜ俺が家にいなければならない?』
「目の前をふわふわされると授業に集中できない!」
「まんば、誰と話してるの?」
友人の加州くんがいつのまにか隣で歩いてた。
「か、加州!」
「もしかしてまーた幽霊?大変だねまんばも」
「ま、まあ
『ウツシの友人か』
「まあ
ふーん?と品定めするように加州をまじまじと色んな角度から見る。加州は長義のことが見えてないので、普通。
「ちょ、あ!」
「どしたの?」
「いやなんでもない!ほらその!余所見してたら危ないし!」
「余所見?」
「いやそうじゃなくて、えっと!」
「そういえばここでB組のやつがはねられたんだってー。こーんな車通りの多いところで余所見してたら危ないのにね。事故って傷跡が残ったら嫌だし、俺も気をつけないと」
「そ、そうなのか」
何とか誤魔化せた。それにしても見えないことを良いことに、好き勝手して失礼なやつだとまんばは思う。
その後、四六時中長義がまんばに付いて回る。たまに守ってくれるし、すごく強い。まんばは、これはこれで便利なのかもしれないと思う。






中略






なんやかんやあって、まんばと長義は惹かれ合う。
変態幽霊に襲われそうになった時に長義が間一髪で助けに来たり、まんばの優しさで長義のスレてた心が癒されたりのハートフルなイベントがあったんじゃないかと思う。




ある日、まんばは堕ち神に目をつけられてしまう。神様と言うだけあって、幽霊である長義は敵わない。いつもは簡単に蹴散らすのに、手も足も出ない。
そのうち長義は悔しそうな顔で消えていってしまう。力尽きて消滅したらしい。まんばは長義のことを好きだったため、長義が消えたことに泣く。
まんばは堕ち神に取り込まれそうになる。もう会えないんだ、長義がいないならもういいかな、とまんばは諦めてしまう。そんなまんばの元に、生身の人間が駆けつけ、颯爽と助ける。
まんばは涙でよく見えない。
「バカだな、何やってんだ」
「へ?」
声は聞き覚えがある。
それは消えたはずの長義だった。まんばは驚いて声も出ない。
長義はまんばをぎゅっと抱きしめ、堕ち神と対峙する。
「消えろ」
長義が堕ち神を消滅させる。
「やっぱり生身じゃないと本来の力が出ない。」

そしてヘナヘナと二人してしゃがみこむ。
「半年寝たきりだったから全然身体が動かない」
「はぁ??」
実は身体は霊力で補強して動かしてた。

長義は半年前交通事故に遭い、意識不明の重体で、幽体離脱していた。そしてまんばとのふかーい縁の所為でまんばの元から離れられなくなっていた。そのため元の身体に戻れず、留まっていた。

今回、攻撃を受けた拍子に、霊的な繋がりにブレが生じて、元の身体に返ることができた。

そしてちょぎくには幸せになった。

お疲れ様でした!お読み頂きありがとうございました!