木蔦(キヅタ)
2019-10-20 01:41:03
2514文字
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ある現パロのふたりの結末【ちょぎくに】※現パロ


長義はまんばが可愛くて仕方ない。バカなところもかわいい。放って置けない。前世では生意気な写しだったが、今は無垢で純粋で長義を慕ってくれるかわいい級友なのだ。
もてあた精神でまんばのことは何かと先回りして世話を焼いてやる。まんばが遠慮しても「本歌だから甘えておけ」と口癖のように言う。

ある日まんばが他のクラスメイトと話していた。まんばはコミュ障だから滅多に人と話さない。冗談でも言われたのか、まんばがフッと笑った。
プツン
「おい、何してるんだ、行くぞ」
「え、あ、すまない……?」
まんばを無理矢理引っ張っていき、クラスメイトから引き離す。先程のまんばは困ったような苦笑に近い笑みだったが、それでも滅多に笑わないまんばには希少な笑顔だった。長義はフツフツと怒りが込み上げる。
「俺の許可なしに他のやつと親しくするな」
「な、何でだ!」
「お前は素直だからすぐ騙される。お前の友人に相応しいかどうかは本歌である俺が見極めてやる。俺はお前の親か兄みたいなものだからな」
「な、なんだそれ!勝手に決めるな!交友関係くらい、自分で選ばせろ!」
いつもは長義の口車にころころ乗せられて、素直に言うこと聞くまんばが反論した。長義はショックを受ける。
「な、俺はお前の本歌だぞ!?」
「いつも本歌本歌って、前世のことなんてどうでもいい!大体俺はあまり記憶がないし!それに今はあんたと何の繋がりもないんだから、放っておいてくれ!」
「国広!」
まんばは長義から逃げるように駆けて行ってしまう。
長義は落ち込む。可愛がってたまんばがあんな風に反抗するなんて思ってもなかった。出会った頃こそ警戒されてなかなか近づけなかったが、あの事件以来は気を許してくれて、良い関係を築けていたはずだった。しかしまんばが長義以外の怪しい男に気を許すからいけない、と思い直す。どんな危険な輩かわからないのに、あんな風に笑顔を見せるなんて良くない。危険な人物は予め排除しておくべきかと思う。


もうすぐ文化祭が近づいている。長義のクラスはコスプレ喫茶をやることになった。みんなで看板を準備したりしている。まんばは作業しながら他の級友と話している。長義はそれを恨めしげに見ていた。

あの反抗以降、まんばは長義を避けている。避けるというか無視される。つらい。

級友が長義に気づき、ニヤニヤとまんばに話しかける。まんばは一瞬こちらに顔を向けるが、長義と目が合うと、ムッとした表情になり、ツンと顔を背ける。まるで長義よりもその級友といるのを選んだかのようでイライラする。
「ちょっと来い」
長義はまんばの腕を無理矢理取り、引く。
周りがうるさいが長義はイライラしていて聞こえない。まんばは少し嫌がる素振りを見せ、外そうと腕を引くが、長義が無理矢理ねじ伏せる。

屋上へ続く階段。屋上は鍵がかかっているため行けないが、ここにわざわざ来るものはいない。そこへまんばを連れていく。
「国広はなんで避けてるのかなぁ?」
まんばの腕は握ったまま壁ドンする。まんばは困ったように見上げている。
「だ、だって……
「俺よりあいつが良いの?お前は俺の物なのに?なんで他のやつの所に行って良いと思うの?」
「そ、そのことだが、俺だって友人を選ぶ権利はある!!あんたには関係ないだろ!」
「向こうは友人だって思ってないかもしれないじゃないか」
「え……
「お前の友人は俺が選ぶから、余計な事は考えなくていい」
「お、俺が記憶がないから侮ってるのか!!」
まんばは泣きそうな表情になる。長義はそれを見てきょとんとし、困惑する。
「お、俺が子どもで鈍いから、からかわれてるって気付いてないって言いたいんだろ!!」
「待って、何の話?」
「お前が俺とずっと一緒にいるから、お前ら付き合ってるんだろって言われて、最初は冗談だと思って苦笑してやり過ごしたけど、あんたがそのタイミングで俺を連れ出すから、誤解されて
長義はああ、あの時か、と思う。あの笑みはそういうことだったのか。確かに困ったような、誤魔化すような、何とも言い難い表情だった。
「さっきは『旦那が嫉妬してこっち見てるぜ』ってからかわれて
「旦那」
「あと、俺はあんたの物じゃない、俺の意志くらい自由にさせてくれ。前世とは違うんだ、俺は俺だ。お前のウツシなんかじゃない」
「エート、色々と整理したいけど、お前が避けてたのは他の誰がが好きなんじゃなくて、からかわれるから嫌だったってこと?小学生男子に?」
「小学生じゃなくて高校生だぞ」
「精神年齢のことだよ」
「それにお前がさっき手を引いた時もクラス中がヒューヒューって囃し立てて
そういえば周囲がうるさかったな、と思い出す。
「お前そんなこと気にしてたのか」
「周囲の目は気になる。特に目立つこととか
「本歌である俺の方が目立つからいいだろ?」
「あんたが目立つから嫌なんだ」
「俺の影に隠れていればいい」
「お前が目立つからその影すら目立つんだ!いい加減自分の顔の良さを自覚してくれ!」
長義はそんなこと言われて目をパチクリさせる。
「へえ?国広は俺の顔のこと、良いって思ってるの?」
「じ、事実だろ!」
「俺の顔、好み?」
「そんなこと誰も言ってない!」
「じゃあさ、明日、クラスの当番じゃない時に、一緒に回ろう?」
「話聞いてたか?」
「俺はお前と一緒に回りたい。付き合ってるとか噂立てられてもいいじゃないか。俺とお前は恋人よりも深い絆の本歌と写しだぞ?」
「だーかーらー!俺はウツシじゃない!」
「服はコスプレのままな」
「目立つじゃないか!」
「お前がくすむくらい俺が目立つ衣装着てやるから」
「頼むからやめてくれ……!隣にいる俺まで注目を浴びるだろ!」
「写しは本歌の引き立て役だって決まってるんだよ」
「引き立てる以前に隠れたい」
「とにかく、お前のメイド服、楽しみにしてるな!」
「え」



お疲れ様でした!お待たせしてすみません!お付き合いありがとうございました!



私もまんばのメイド服楽しみにしてるねぇぇぇ😊😊😊