木蔦(キヅタ)
2019-09-23 06:59:10
3148文字
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まんば失踪が起こっている話【ちょぎくに】


最近まんばが失踪する事件が多発している。まんばと言うこと以外共通点はない。
初期刀、極、特付き/なし、レベルにも関係なくいなくなっている。
失踪直前のまんばはおかしな様子もなかったことから、攫われた可能性もある。しかし争った形跡がなく、ごく短時間のうちに消えている事、カンストや極など強い個体もいる事、黙って攫われるような性格ではない事から、自ら失踪した可能性も否定できない。

とにかく政府は全本丸に注意喚起を送る。まんばは初期刀5振りのうちの1振りで意外にモンペが多いことから、その知らせを見て震え上がる審神者が多い。
なるべくひとりにさせないように、あまり外に出さないように、と異常なほど過保護になる本丸もある。それでもふとした瞬間にいなくなっていることがある。
いなくなったまんばは一振りも帰ってきてない。

攫われたまんばは闇取引に掛けられている、まんば特有のうつ病になって自分探しの旅に出ている、などと噂が飛び交うようになった。


ある本丸では、恥ずかしがり屋でお人好しの性格の布まんばがいた。練度はそこそこ。毎日長義にちょっかいを掛けられて、むっとしている。(でも脳筋なのですぐに忘れる。)
「最近偽物くんがいなくなる事件が多発してるみたいだね」
「ああ、主からも十分注意するように言われた。」
「うちの偽物くんはぼんやりしすぎてるから、注意しても無駄じゃないかな?」
「な!別にぼんやりなんかしてない!」
「でも他の個体ならともかく、お前を攫っても何の役にも立たなそうだね。うちが狙われる心配はないかな」
「むぅ~~」

こんな感じで長義はいつもの憎まれ口を叩く。
バカにしてはいるが長義はまんばのことを気に掛けていた。先述した通り、まんばは少し抜けているため、狙われたら簡単に攫われてしまう。この本丸のまんばに限って自ら失踪することはないだろうが、誘拐ならば誰かが注意してやらなければならない。
長義はなるべくまんばをひとりにさせないように気を配っていた。

ある日の出陣で戦いを終え、帰城しようということになる。各々疲れた身体で帰路につこうとするが、まんばの様子がおかしい。まんばは何かに誘われるようにふらりと横道にそれる。長義以外は誰も気付いていない。
長義はまずいと思って追いかける。他の刀達に声を掛ける暇もない。目を離せばすぐに消えてしまう気がして、長義は必死に追いかける。
「待て!!」
長義の声に弾かれたようにまんばが振り向く。
「えっと、本歌?」
まんばが立ち止ったことで追いつき、長義はまんばの手を掴む。
「どこに行こうとしていた」
責めるように言う。まんばは困ったように眉尻を下げる。
「いや、その」
「失踪する気だったな?多発している事件のように」
「俺にもよく、わからないんだが、行かなきゃいけない気がして
「わからない?」
「頼む!見逃してほしい!」
「だめだ、いなくなるなんて絶対に許さない」
するとどこからか複数の山姥切国広が現れる。
「な、お前たちは一体!」
長義はまんばと共に攫われてしまう。


連れてこられたのは山奥。清浄な空気で満ちている。集落などはない。ただ本丸のような建物が一軒ある。そこには何振りもの山姥切国広がいた。
「本歌だ……
「俺じゃない……
ザワザワと長義を遠巻きに見てる。
どうやら失踪した山姥切国広はここに集められていたらしい。

「ここは一体……?」
まんばが他の山姥切国広達に問いかける。
「それは俺達じゃなく、本歌に説明してもらうから」
「俺?」
「あんたじゃない本歌だ」
ちょっと言葉足らずで不躾な山姥切国広にイラッとしつつ、案内される。










ここから複数のまんばと本歌さんが出てきますので、書き分けます。

今までずっと出てたまんば→まんば
今までずっと出てた長義→長義
複数いるモブまんば→山姥切国広
これから出てくる長義→本歌
これから出てくるまんば→国広








案内された先には山姥切長義がいた。苦笑に近い微笑みで迎えてくれる。
「来てくれて感謝するよ、山姥切国広」
「えっと、感謝?」
「どうか助けて欲しい」
本歌の説明によると、ここにいる刀達はある刀を助けるために集められたという。その刀は霊力が著しく低い状態に陥り、現在昏睡状態になっている。外部からの霊力は受け付けず、しかし唯一同位体からは微量ながらも受け渡し可能とのこと。
一振りから渡せる霊力は限られている。だからたくさんの刀の協力が必要だった。そして集められたのが山姥切国広達だった。
「俺達は強制されてここにいるわけじゃない。同位体が心配だからだ。それにこんなにまで本歌に想われているなんて稀有な事はないだからこの個体を失うなんて悲しい結末は見たくない」

部屋の奥には死んだように眠る山姥切国広がいる。

顔は青白く、目は閉じたままだ。息をしているのかすら怪しい。
キラキラと光を浴びて、幻想的だ。まるで彫刻のよう。美しい。
本歌は国広がこの状態になったため、なんとかしようと、なるべく霊力の循環が良くなるように神聖な土地に居着き、同位体に協力を仰いだ。本歌と国広は恋仲だった。
「ここにいる山姥切国広は毎日霊力を分けてくれる。しかし国広の方が1振りに対しあまりたくさん受け入れてくれない。だからいろんな山姥切国広から少しずつ霊力をもらっている。君にも強制したりはしない。だが、助けてくれるとありがたい」
「俺たちだって今まで世話になった主に不義理をしてることはわかってる。だけど放って置けなくて」
「もちろん他の山姥切国広で断った個体もいる。その個体は自本丸に帰っていった。
ただこの場所は政府に言わないでくれているようだ。誘拐事件として扱われてるんだろ?ここまでたくさんの山姥切国広が消えたんだ、仕方ないさ。話を戻すけど、断っても構わない」
長義はまんばがなんて答えるかなんてわかっていた。バカのつくお人好しだから断るなんてできない。
「俺で、力になれるなら

まんばは昏睡状態の国広の手を握り、霊力供給を行う。両手でぎゅっと握り額を付けて手を閉じる姿はまるで神に祈りを捧げているよう。
結局長義は心配でここに残った。本当はすぐにでもまんばを連れ帰りたいが、本人が嫌がる。
「本歌だけでも帰って良かったのに」
「こ、ここの空気は澄んでるから、もう少しいたくなっただけだ」
「?? そうか」











っていうちょぎくにください(長い前振りだった。)誰か続きください。簡単でいいので。この後どうなるの??(知るか)

ただ単にまんばにわらわら囲まれてる長義くんが見たかっただけなの。(Not恋愛)










■どうでもいい設定
・まんばが急にいなくなろうとしたのは、複数の山姥切国広と目があったため。身を隠してこちらの様子を伺ってた。何やら助けを求めてる、しかも内緒にした方が良さそうだと察した。他のことならまだしも、山姥切国広に関しては気持ちがわかるのでこっそり行動した。
・山姥切国広達は本歌に恋はしてない。ただ、『あんなにまで愛されてて羨ましい』とは思ってる。『自分は山姥切長義と仲が悪いから、彼らだけでも幸せになってほしい。本丸の事は心配だけど自分みたいな写しがいなくても何とかなるだろう』と思ってる。
・書いてたお祈りが消えて、再度書き直してる時に書き忘れてしまった設定「まんばは本丸外ならどこでも失踪する。戦場、遠征先、万屋付近、果ては演練場まで」
まあ山姥切国広が攫ってたので、当然といえば当然。ちなみに山姥切国広的には誘拐ではなく、勧誘。