木蔦(キヅタ)
2019-08-16 10:09:09
1977文字
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本歌と写しのガチンコバトル【ちょぎくに】※流血・グロ注意


ちょぎくに
※流血・グロ表現注意


まんばは本丸の近侍。まんばには好きな刀がいた。しかし叶わぬ恋と諦めていた。(デフォルト)

ある日、審神者にある物が欲しいとねだる。
審神者は二つ返事でいいよと言う。
しかしそれを聞いていた長義が猛抗議する。

「それは俺が貰う!!」
「なんでだ、俺が先に約束した!」
「それはお前が近侍でその情報を真っ先に入手したからだろ、卑怯だ!」

口論する二振りを見て、審神者がまぁまぁと宥める。

「じゃあこうしよう、手合せで勝った方にこれをあげるよ、文句はないだろう?」

審神者は提案するが二振りはさらに抗議した。

「手合せじゃ、木刀じゃ駄目だ!真剣にしてほしい!」
「勝負がつかない、全力が出せない!」

しかし真剣だと怪我をする恐れがある。だから審神者はうんと言えない。

「主、お願いだ、俺はそれがどうしてもほしい。手入れ資材が気になるなら今から俺が遠征に行き用意しよう。だから許してほしい」
「俺と偽物くんの練度じゃ、手合せじゃ勝負が付かない。本体を使わせてほしい。資材に関しては俺も集めるから、お願いだ」

二振りからそう頭を下げられ、審神者は渋々了承する。
さらに道場だと手狭ということで、審神者の霊力で作った異空間を用意した。そこで二振りが戦うことになる。


二振りは資材をたんまり集め、審神者により異空間に飛ばされる。
危険だと言う理由から、他の刀・審神者は立ち入り禁止となる。
ただし心配だから審神者は状況は見ている。(映像)

「偽物くんはなんでアレがほしいのかな?」
「あんたには関係ないだろ。あんたこそなんでアレに固執するんだ。アレじゃなくてもいいだろ
「そうだね、俺は別にアレが欲しいわけじゃない。ただ、お前の手に渡したくないだけだよ!!」

二振りは刀を交える。

お互いに全力で死にもの狂い。
もう最後には刀じゃなく、蹴ったり殴ったりする。
見苦しいほどの戦い。

途中腕や足が飛んだりする。
だけど二振りは構いなしで、目的のためなら手段を選ばない。
仲間だって言うのに折るつもりじゃないかってレベルの戦いをする。
重傷なのに二振りとも降参しない。

見かねた審神者が止めに入る。
すぐさま二振りは手入れ部屋に入れられる。

切れた手足は審神者の手入れにより元通りになった。
しかし二振りは止められたことに対して不服そうにしている。

「もう一戦させてほしい」

そう申し出るが審神者からはNoという返事。
あんな戦い方をされたら、命がいくつあっても足りない。

「俺はそれがほしい」
「俺は偽物くんに渡したくない」
「じゃあこれは譲るから、次来たら俺に譲ってくれないか」
「どれも絶対だめだよ、何振り来ようともお前にだけはこれを渡せない」
「俺は譲歩してるのに、なぜお前は歩み寄ってくれないんだ」
「そこは譲れない所だからだよ」

審神者は困ってしまう。

「二振りとも、何でこれが欲しいのか、訳は聞かなかったけど、いい加減教えてくれてもいいよね?うちでは二振り目は顕現させない、そういうルールだ。だからこれは刀解するつもりだった。だけど国広はほしいって言ったね、それはなんで?」
「そ、それは……

国広は急に口籠り俯く。

「長義、お前がこれを欲しいというのは道理に適っている。だけど絶対に国広にだけは渡したくないと言ったね?自分がほしいのではなく、渡したくないと。それはなんでかな?」
いや、偽物くんの手に渡るのは不快だからで、」
「嘘は良くないよ」
……

長義も黙ってしまう。

「二振りとも理由が話せないなら、これは刀解しよう」
「ま、待ってくれ主!刀解は!」
まんばは審神者に縋る。長義は黙ったまま。

「じゃあ理由を話せるね?」
……わかった、主にだけ、なら……
「待て、お前が話すなら俺も話す、お前の手に渡らせたくない。主だけになら俺だって話す」

二振りが取り合っていたのは未顕現の山姥切長義。


この本丸では二振り目は顕現させないため、道は刀解・連結・習合しかない。
習合は本人の希望によるが、長義はどっちでもいいというスタンスだった。
そのため今回の行動がおかしいと審神者は思っていた。

一振りずつ個室に呼んで、審神者は訳を聞く。

「俺、長義に嫌われてるだろ、だからその……傍に、置いておきたくて……あの、えと、じっくり、眺めたくて……///」

「俺以外の山姥切長義が偽物くんの傍にいるなんて、許せないからだよ!顕現してないからって油断できない!付喪神だぞ!?気に入られたらどうするんだ!」



それを聞いた審神者は脱力して一言。



「あほらし。痴話喧嘩は余所でやって。」



お疲れ様でした!