木蔦(キヅタ)
2019-08-11 21:58:01
1178文字
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何でも思い通りになると思ってる三日月と思い通りになってくれないまんばの話【みかんば】


三日月はかなり早くに本丸に顕現した。レア5だし、太刀ということもあって、審神者から贔屓される。そして本丸は三日月中心になって行った。三日月が望んで、否と言う者はいない。みんな三日月の言う事は付き従っていた。
そんな本丸にまんばが顕現する。まんばは三日月を見るなり、嫌そうな顔をする。その顔を見て三日月はもっと嫌がらせしたくなる。
「どうした?俺の顔に何かついているか?」
「い、いや
「何か言いたそうだったではないか」
「な、何でもない!」
ぐいぐいまんばに迫ると、まんばは顔を背け、困ったように後ずさる。面白い。三日月はもっと遊んでやろうとさらに続ける。
「何か思う所があるのか?じじいは悲しいぞ」
「本当に、何もない!」
「ならいいが。」
三日月は楽しくなって、たびたびまんばをからかうようになる。


ある日、三日月は出陣で軽傷を負ってしまい、少しイライラする。普通ならあんな敵に後れを取らないが、今日は迂闊だった、あの時隙を見せたばかりに、などなど、むしゃくしゃする。このイライラを晴らしたくて、まんばに悪戯しようと考える。そんなつもりはないが「山姥切国広に夜伽をさせる」などと嘘を吐き、他の刀にまんばを呼んで来させる。まんばは他の刀達に無理やり付けれ来させられる。暴れたらしく、服や髪が乱れている。三日月はそれを見てさらにイラッとする。
「よいよい、すまなかったな」
連れて来てくれた刀達を下がらせ、まんばを部屋に招く。まんばは嫌そう。
少しからかったら冗談だと言って解放しよう、そう思いつつ、三日月はその気になった演技でまんばを布団に突き飛ばす。
まんばはキッと三日月を睨み付け、飽くまで抵抗の意を示す。それを見て三日月は何故か胸が痛む。
………―――?)
「あんたがそんなサイッテーヤローだなんて思わなかった!」
その言葉と瞳を受け、再び胸が痛む。
(???)
「さあ、やりたきゃやれよ!抵抗はしない。その代わり終わったらあんたのこと一発ぶん殴ってやる!」
敵意むき出しで言ってくるまんばに、三日月はなんだかからかう気も失せてしまう。
……もう良い、興がそがれた。もう行け」
力なくそう言う。
まんばは三日月の様子を疑問に思いつつも、部屋から出て行く。

三日月はまんばが出て行ってから息をつく。まんばに軽蔑の眼差しで見られたと思ったらなんだか急に怖くなった。悲しいという気持ちとつらいという気持ちが入り混じっていた。そしてなぜいつものようにからかえなかったのかと疑問に思う。

そしてまんばを好きだという事に気づいてしまい、徐々にまんばに入れ込んでいく。それまで本丸では、俺様おじいちゃんと裏で呼ばれていたが、そんなあだ名が忘れ去られてしまうほど、まんばにベタ惚れになる。

そんなみかんば、いかがでしょうか。