※他の右んば表現があります。(ただし特定してません)
※ちょぎくにサンドがあります。
まんばの本丸は聚楽第に出陣した。
しかし監査官から優を取れなかった。
しかしボス撃破後、山姥切長義がドロップする。
まんばたちは新しい仲間に喜ぶ。
が、それはねんどろサイズの長義だった。
まんばは本歌と再会できたことに感動する。
「本歌〜〜!」
「久しぶりだね、写しくん!」
ひしっと抱き合う。
「ようやく会えた俺の写し、綺麗な顔をもっと見せてくれ」
「顔は見せたくないが、本歌に会えたことは俺も嬉しい
…!」
本歌が小さいため微笑ましい光景。
小動物と戯れる美少女(概念)
「ちょ、ちょっと待て、なんだその生き物は!」
「なんだ監査官殿、まだいたのか」
「すぐさまお前たちは聚楽第に再出陣しろ!!絶対に判定優を取れ!」
「なんだ急に」
「それにこれは異質な刀剣男士だ、俺が預かる!」
「本歌はうちの刀剣男士だ!渡すわけにはいかない!まず主の許可を取ってもらおうか!」
まんばはねんどろ本歌を庇うように抱きかかえる。ねんどろ本歌も嬉しそう。
「バグを理由に刀剣男士を連行するには正式な手続きを踏んでくれないかな?監査官殿?」
監査官は悔しそうに去る。
「写しくん、今日からずっと一緒だよ」
「そうだな」
帰還後、ねんどろ本歌はまんばの肩に乗り、四六時中一緒にいる。
実はこのまんば、いろんな刀から求愛されているのだが、本人はその鈍感さ故、まったく気づいていない。
しかしねんどろ本歌は目敏く気づき、まんばへの求愛を邪魔してくる。
一方その頃、部隊は聚楽第に再出陣していたのだが
「何故、偽も
…山姥切国広がいない!!」
「いや本歌が側を離れなくってよー」
「本歌は聚楽第に来れるレベルでもないから、二振りともお留守番になったっていう」
「まんば狙ってるやつらもまんばがお留守番と知るや否や、出陣辞退だもんなー」
「なに!?狙ってるとはどういうことだ!」
監査官が根掘り葉掘り聞いてくるので、渋々ながら内情を教える。
「この任務はとっとと終わらせるぞ
……!そら七福賽だ」
「え!?いいの!?やりぃ!🤣」
まんばは部屋にいたのだが、ひっきりなしに刀が訪れ、そしてねんどろ本歌によって撃退されていた。
「写しくん、いつもこうなのかな?5人目だよ」
「違うぞ。いつもは徐々に人が増えてく。みんな俺の部屋に来ると長居するんだ。」
「ますます良くないね
……!俺が来て良かった。これ以上悪い虫を近寄らせないからね」
「虫?俺は虫は逃がしてやる派だ。ただGだけは殺すけどな。みんなが嫌がる」
「良い心がけだけどそんな話じゃないからね」
肩乗り本歌として本丸中に知れ渡る。
そして監査官が本丸に配属される。
「俺こそが長義が打った本歌、山姥切。聚楽第での作戦において、この本丸の実力が高く評価された結果こうして配属されたわけだが、
……さて
……偽も
……山姥切国広の元へ案内してもらおうかな」
みんながまんばに何の用なのか首を捻る。まんばを狙ってる勢は視線が厳しくなる。
「山姥切国広に何の用だ?」
「アレは元々俺の物だ、用も何もない。本歌の側にいてこそだ」
「オイオイ、とんだ自意識過剰だな!あの子は誰の物でもないぜ?」
「俺を写したのだから、俺の所有物みたいなものだろう、部外者は黙っててくれないかな」
「しかし彼には既に本歌がいますので、貴方にその資格があるでしょうか?」
邪魔者認定されたのか、タッグを組んで叩いてくる。
「まぁまぁ、もしかしたら長義くんならあの子を上手く対処できるかもよ?」
「こいつを利用しようとするわけか!」
「利用だなんて人聞きが悪い。」
姫君を守る一寸法師宜しく、まんばに一切近寄らせないようにしてるらしい。
それは良いことだ。
この本丸のケダモノたちから狙われていると聞いていたので安心した。
「やあ、偽物くん、お前の本当の本歌がやってきたよ。そんなバグ刀なんて放っておいて、俺の物になりなよ」
「は?何言ってんだあんた」
まんばの部屋までやってきたが、すぐさま冷たい視線を浴びる。
「それに俺の本歌を馬鹿にするな、シツレーなやつだな。出てけ」
まんばに素気無く追い返される。
「あの子のあんなに怒ったところ初めて見たな」
「本歌を馬鹿にされて相当頭に来てるとみた」
「こりゃ嫌われたな」
こっそりデバガメしてた刀達にボロクソ言われる。
「くそくそくそ
……っ😨」
その日は監査官長義はしょげて不貞寝した。
次の日、気持ちを新たに、朝食へ向かう。
考えてみたらまんばは『本歌』の事を大切に思ってるからあんな態度を取ったんであって、自分も『本歌』には変わりないのだから、態度さえ間違えなければ自分に対しても献身的な態度を取ってくれるに違いない!と思う。
朝食に来て早々、まんばに会う。
監査官長義はニコッと微笑んで、
「やあ、偽も
……国広、おはよう!」
と爽やかに言った。
しかしまんばはフィと顔を背ける。
ちなみに肩にはねんどろ本歌がいる。
「行こう、本歌」
「そうだな」
国広に見えないようにあっかんべーしてるねんどろ本歌。
その後もまんばに監査官長義は避けられる。
口も碌にきいてもらえない。
↓笹喰様が描いてくださいました!
他の刀達はねんどろ本歌の妨害を受けながらも、まんばとは仲がいい。
監査官長義だけスタート地点にも立てていない状況だった。
ねんどろ本歌は幸せだった。
ここにはまんばを付け狙う馬の骨も、もう一人の自分もいるが、大して問題じゃない。
写しは自分に全信頼を向けてくれているし、十分に甘やかしてやって、素晴らしい恋人ライフを過ごしていた、はずだった。
「本歌、溺れないようにな☺️」
「写しくん、あんまり俺を子供扱いしないでくれるかな」
「でも俺は心配で
…」
本歌の体が小さいため、まんばから子どもか小動物の扱いをされているらしかった。
もちろん本歌として尊敬の念はあるようだが、男としては見てもらえないとひしひしと感じる。
(俺が写しくんと同じサイズであれば
…!)
まんばはいつもねんどろ本歌を抱きしめて寝る。
最初ねんどろ本歌はそれで満足していたが、しばらくして気づいた。
まったく男として意識されていない。
そもそもこのサイズでは押し倒せない。
まんばに押さえつけられているからキスもできない。
まんばからは惜しみない愛を感じてはいるが、それは親子愛に似ていて、ねんどろ本歌は少し不服だった。
しかし何にしてもまんばからの信頼を得ているのは自分であり、誰にも後れを取らない。
今の関係を維持しつつ、大きくなる方法を探せばいいと考えていた。
まんばは監査官長義の事が嫌いだった。
いつも嫌味ばかりで、自分やねんどろ本歌を馬鹿にしてる。
初日の失礼な発言以降、彼とは顔も合わせたくなかった。
その日は監査官長義と二振りで畑当番が割り当たっていた。
まんばの肩にはねんどろ本歌がいる。
収穫した野菜を厨に持って行ったら今日の仕事は終わりなのだが、重い。
持ったのが大根の束だったため、非常に重たい。
まんばが必死になっていると、それがひょいと奪われた。
「全然重くないんだが」
「悪かったな💢ひ弱で💢💢」
「これ、厨までか?」
「え?ああ。」
いつも嫌味な監査官長義がいつもより優しい感じで、まんばは妙な気持ちになる。
気持ち悪い、何か企んでいるのでは?そう思うが見返りは求められていない。
「写しくん、ラッキーだったな、少しは大きい俺も役に立つじゃないか」
「え?ああ、そうだな」
監査官長義は行ってしまった。
(優しいとこ、あるじゃないか
……)
まんばはそれ以降、監査官長義のことを避けるのをやめる。
↓ゆむ様が描いてくださいました!
まんばはねんどろ本歌の事が大好きなので、一緒に出かけたり、お揃いの物を買ったりする。
ある日、まんばはねんどろ本歌とお揃いの根付を無くしてしまう。
「写しくん、どうかしたのかな?」
「な、なんでもない!ちょっと俺は外の空気吸ってくる!」
「一振りじゃ危ないよ、獣がウロウロしてるからね。俺も一緒についていくよ」
「本丸内に野生の獣なんかいないぞ、大丈夫だ。それに一振りになりたい気分だから!」
慌ててねんどろ本歌を置いて部屋を出て行く。
ねんどろ本歌は慌てて追いかけるけど、サイズが違うので追いつけない。
「写しくーんヾ(・ω・`;)ノ」
ちょこちょこ走るけど、見失う。
仕方なく、いそうな所を回る。
一方まんばはその日通った道とか、過ごした部屋とか回ってた。
ない。折角本歌とお揃いなのに、と半泣き。
本丸の刀達もまんばが必死で何かを探してるから、心配そうに声をかけてくれる。
だけどねんどろ本歌に伝わるのが怖くて、まんばは青ざめた顔で何でもない、と答える。
まんば狙ってる勢も親身になって話しかけるけど、放っておいてくれの一点張り。
でもそんな今にも泣き出しそうな様子でみんな放っておけない。
そこに現れたのは監査官長義で、まんばを見て嫌そうに言う。
「ウロウロと通行人の邪魔だな。写しはコレと一緒に部屋に篭ってればいいだろ。さっき廊下に落ちてたぞ、ちゃんと管理しておけ」
監査官長義の手にいたのはねんどろ本歌で、「離せ!」などと暴れている。
「本歌!」とまんばは慌てて受け取ると監査官長義を睨みつける。
「そんな言い方ないだろ!」
「邪魔を邪魔と言って何が悪いのかな?このバグの役立たずを」
まんばはカチンと来る。
顔も見たくないとねんどろ本歌を抱えてその場を去る。
まんばの様子がおかしいのでねんどろ本歌は訳を聞く。
まんばは少し躊躇った後、ぽつりぽつりと話し始める。
「なんだ、そんなことか」
「そんなことってなんだ!あれは本歌とお揃いの特別な根付だったのに!」
「根付はまた買えばいいよ。それより俺に隠し事をしてどこかに行ってしまう方が悲しいな」
「本歌、すまない
……!」
まんばとねんどろ本歌は仲直り(?)して、次の休みに新しいお揃いの根付を買いに行く約束をする。
しかし次の日監査官長義が部屋にやってきて、不機嫌そうに言う。
「廊下にゴミが落ちてた。近くにゴミ箱がないから、代わりに捨てておいてくれないかな」
それはまんばの根付で驚く。
根付と監査官長義を往復してしまう。
「え!?え!?なんで!?」
「なんでって、ゴミくらい片付けられないのかな」
そしてまんばが何か言う前に欠伸をしながら去っていってしまう。
後から別の刀に聞いたのだが、朝早くに監査官長義を見かけたらしく、何か探していたらしい。
ゴミとか言ったくせに、ちゃんとまんばの探してる物を知ってて、代わりに探してくれたんだと気づく。
もしかしたら夜通しだったのかもしれない。
まんばの中でぐーんと株があがる。
監査官長義くん的には、まんばに近づきたいけど、ねんどろ本歌が邪魔。
ある日まんばが一振りでいるところを見つける。
チャンス!と思うが、何かを探してるようで、もしやねんどろ本歌を探してる?と思う。
ねんどろ本歌はすぐそばの廊下にいて「写しくん、追いつけない
…!どこ
…!」などと言ってる。
その独り言からして、まんばが探しているのはねんどろ本歌ではないと気づく。
よくよくまんばを観察してみれば、いつもしてる根付がない。
今にも泣きそうな顔で必死に探してる。
好きな子のそんな顔は見たくないと思った監査官長義は、ねんどろ本歌をぐっと掴んでまんばに突きつける。
『根付を探してるんだろ?心配するな、俺が探しておいてやるから。こいつが心配そうにしてたよ。安心して部屋で待ってろ』
そう言ったつもりだった。言いたかった。言えなかった。
気づいたら憎まれ口を叩いていた。折れたい。
まんばが部屋に戻って行くのを見届ける。
小さい自分が一緒なら、きっと無茶はしないだろう。
そう判断し、夜も更けて来たが外に出て、懐中電灯片手に根付を探す。
夜通し探して、本丸の門の所で発見した。
もうその時は朝で、すぐにまんばの元へ駆けつけたかったが、汗や土で汚れていたため一度シャワーを浴びる。
平常心平常心と言い聞かせてまんばの部屋を訪れた。
『これ、お前のだろう?門のところに落ちてたよ、もうなくさないようにな』
そう言えれば良かった。言ったと思った。言ってなかった。
ゴミと吐き捨て、根付を押し付けた。絶対に嫌われた
…。折れたい。
最近まんばは普通に接してくれていたのに、それ以降避けられるようになる。
「にせ
…国広、お前は今日馬
…」
ぐるん、と思いっきり顔を背けられる。
不自然さ満載。
「写しくん、どうかしたのか?」
「な、何でもない!」
ねんどろ本歌がまんばの顔を覗き込むと少しびっくりした顔をする。
そんなに驚くほど嫌そうな顔をしているのかと監査官長義はショックを受ける。
「う、馬当番だろ!わかってる!あっち行ってくれ!」
あっち行けはかなりの衝撃ワード。絶対嫌われてる。
出陣先の季節が夏で、みんな暑い暑い言いながら歩いていた。
まんばが水筒を持っており、みんなが恵んでくれと言って飲み回しが始まる。
監査官長義も水を恵んでもらったが、まんばに返そうとした時にまんばが水筒を突っ返してきた。
「おおお俺は十分飲んだからいらない!邪魔だからあんたが持ってろ!」
口付けた物はいらないという事か!ばい菌扱いされた!とショックを受ける。
ねんどろ本歌はショックだった。
ねんどろ本歌はまんばには自分が一番だと思ってたし、今は恋愛感情はなくとも相思相愛になると信じてた。
最近まんばの様子がおかしい。
それは監査官長義に対する態度だった。
明らかに彼を避けているのだが、負の感情が原因で避けてるとはどうしても思えなかった。
少し前は監査官長義の態度に腹を立て、顔も見るのも嫌だと言っていたのに、いつの間にか気を許し、いつからか好意を向けていた。
(この子は、俺の写しで、俺の物なのに
…)
いずれ恋人になるのだと、そう思っていたのに、と思う。
最近まんばが物憂げな表情で溜息をつく。
そんな時、俺以外の男の事でそんな表情するなと思う。
その顔はいつも面倒を見てあげていた世話のかかる甘えたな写しじゃなく、悩める恋をしている乙女(概念)の顔をしていた。
(俺だって本歌だし、この子の一番近くにいるのに。)
自分より優ってるのは大きい所だけで、嫌われてたはずなのにな
…って思う。
ある日突然転機が訪れる。
まんばは目が覚めると裸の男性に抱きしめられていた。
「!?」
びっくりして跳ね起きようとしたが、ぎゅうぎゅうに抱き締められてて、ビクともしない。
この状況は一体?と混乱したところで上から声が降ってくる。
「写しくん、おはよう」
「え?」
見上げると裸の男が喋ったらしい。
その男は本歌で、まんばはさらに混乱する。
「え?『写しくん』って、本歌??本歌はどこに、え??」
「本歌は俺だよ、写しくん」
どうやらバグが直ったらしく、夜中のうちに大きくなったらしい。
本歌はめっちゃニコニコ。
大きくなったから服も破れて裸体。
※もうねんどろサイズではありませんが、便宜上ねんどろ本歌と呼びます。
小さいサイズの時は全然気にしてなかったが、大きくなって抱き締められている状態のせいか、まんばはねんどろ本歌を意識してしまう。
整った優しげな顔がまんばを見つめていて、逞しい腕がぎゅうぎゅうとまんばを抱き締めている。
まんばだって同じ男だし、顔だって同じなのに、妙にドキドキしてしまう。
「本歌、は、離して、くれ
…」
「どうして?」
「ほらもう起きなきゃいけないし、そのこのままっておかしいだろ」
「俺はもっと写しくんにくっついてたいけどな」
ちゅっとおでこにキスされる。熱い。
「写しくん、俺じゃダメかな?」
「え?」
「俺はお前を幸せにする自信あるよ、だから
……」
そこでまんばを起こしに来た刀達に見つかり引き離される。
本歌が裸でまんばに迫ってた件はかなりショッキングな出来事だったため、周りからめっちゃ批判を浴びせられる。
今までは小さい姿だったから許されていたけどまんばと別室にすべきという意見が出る。
「なんでだ!俺は写しくんとずっと同じ部屋だったし、俺と写しくんとのふかーい!仲なら同室だっていいだろ!」
主張は退けられる。
ねんどろ本歌さんは嬉しかった。
ずっと大きくなりたいと思ってたことが叶ったので、神様ありがとうと思った。
小さいから男として意識してもらえなかったし、だから監査官長義に心が傾いてしまったんだと思っていた。
同じ顔だし、自分の方がまんばを理解してる、仲もいい。
大きくなった今、まんばをこっち向かせるチャンスだと思った。
「え、ほ、本歌、手
……」
「え?ああ、だって俺達いつもくっついてたじゃない。こうするのは自然だろ?」
「え、でも、今は
…」
「こうしてないと落ち着かないんだ」
まんばはねんどろ本歌がくっつくたびに真っ赤になる。
小さい頃にはなかった反応で、男として意識してもらえてると手応えを感じる。
元々まんばと近しい間柄なんだから、こんな風にベタベタできるのは当然と思っている。
他のまんば狙ってる勢はねんどろ本歌の行動にブーイングで、まんばとの仲を邪魔してくる。
でもねんどろ本歌にとって屁でもない。
夜、ねんどろ本歌はまんばに夜這いに行く。
まんばは起きていて、ねんどろ本歌さんの訪問を歓迎する。
「どうしたんだ?一振りで寝るのが寂しいのか?」
「ああ、そうだよ」
そう言ってまんばを押し倒す。
まんばはすぐに何をされるのか悟り、真っ赤になる。
「写しくん、いいよね?」
「え?あ、だ、ダメだ本歌
……っ!」
まんばはねんどろ本歌の身体を押し返す。
「こういうのは、お互い好きなもの同士がすることで
……」
真っ赤でそう言うものだから、ねんどろ本歌はふっと笑う。
「俺はお前の事が好きだよ」
「え!」
「お前は俺の事がきらい?」
「きらいじゃないし、本歌の事は好きだが
……」
「ならいいじゃないか」
事を進めようとするが、まんばが再度押し戻す。
「でも本歌のことは、そういう好きじゃない
……」
「でも写しくん、俺が大きくなってから俺の事意識してくれてたよね?」
「あ、れ
……は
………その、」
ぼっと顔が赤くなる。ねんどろ本歌は嫌な予感がする。
「本歌の顔が、
……俺の、意中の相手に重なって見えて、その
……」
前々から勘付いてたとは言え、まんばの口から聞き、谷底へ突き落とされる。
「だから、その、本歌の気持ちには、答えられない
…、すまない」
ねんどろ本歌さんは振られてしまう。
「写しくん、一つ聞きたいな。恋愛感情抜きなら俺は何番目かな?」
「本歌が一番に決まってるだろ!俺の親であり、相棒であり、家族だ。」
ねんどろ本歌さんは満足げ。
「わかった、しょうがない、譲る相手が不服だが身を引くとしよう」
「本歌
…?」
「しかし、俺は俺の好きにさせてもらうよ」
「??」
次の日から最強のセコムが爆誕する。
誰も、もちろん監査官長義も、まんばに近づけない。
「俺の写しに用なら、まず、俺を通してもらおうか!」
「ほ、本歌
…!」
「俺はお前の親代わりみたいなものだからな!『友人』は俺がまず見極めてやる!」
不可不可不可不可不可ー!!って言われる。お前は監査やったことないだろ。
ある時期からねんどろ長義のセコムが厳しくなった所為でまったくまんばに近づけない。
そもそも嫌われてるから、近づこうとしても避けられるんだけど、以前よりさらにチャンスがなくなった。
マイナスからのスタートで、ようやくスタート地点に進めたと思ったのに、またマイナスに戻って、さらにディフェンス付き
……
折れたい。
この本丸のまんばは素直で、愛嬌があって、かわいくて、みんなから愛されてる。
だからそうこうしてるうちに誰かにとられてしまう。
聚楽第で一目見た時から、この子が自分の写しか、と意識していた。
その時から既に惹かれていた。
蓋を開けてみれば競争率が高くて、頭を抱えた。
監査官長義はどうしたものかと思いながら本丸の庭を散歩していた。
まんばを狙ってる者達は今頃まんばの部屋に押しかけ、ねんどろ本歌に返り討ちにあってるだろうと思う。
自分もそこに混ざりたいが、素直になれない。気恥ずかしい。
「そこを退いてくれ!!」
どこからか声がして、監査官長義は「?」と思う。
そして衝撃と共に地面に転がる。
「
………っつ
…」
「すまない、大丈夫か!?」
「え、」
まんばに乗っかられている状態になっていた。
「国広?なんで??」
「あ、重いよな、すぐ退く
…!」
「いや、重くないし慌てなくていい」
「実はこの木に登って昼寝してたんだ。そしたら落ちた。」
―――親方、空から写しが!
「いや、お前の本歌はどうしたんだ」
「撒いた」
「撒いた
………」
「だって本歌、最近厳しすぎるんだ!息抜きくらいしてもバチは当たらないだろ?」
困った顔で上目遣いで監査官長義を見てくる。
バチっと音がしたかのように目が合う。
ドキィと胸が高鳴るが、すぐにまんばに顔を背けられてしまう。
(そうだった、顔も見たくないほど嫌われてるんだった(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`))
まんばが上に乗った状態だと布の中がよく見える。
まんばのさらさらの金髪や顔の輪郭、白い肌。
しかしその肌は赤く染まっている。耳まで。
「え」
「は、早く降ろしてくれないか」
「え、あ、ああ」
まんばを落とさないように抱えるようにしてたため、まんばは降りれなかった。
監査官長義が一度ぎゅっと抱きかかえ直し、自分の身を起こす。
「ひゃ!」
「へ?」
「そ、そのまま離してくれればいいのに、なんで抱き締めるんだ!」
「なんでって俺が動いてバランス崩したらお前が転ぶだろう」
「あ、あんたが動く前に俺が降りるから!」
「もう済んだことを言っても仕方なくないか?」
「う
……」
じゃあもう離してくれ、とまんばは言う。
「話す前に、聞きたいんだが
…」
「な、なんだ、手短にしてくれ!」
ぎゅうぎゅうと抱きしめてた手を肩に回し、体を少し離す。
まんばの顔を覗き込む。
「俺のこと、きらいか?」
まんばが目を見開く。
まんばはドキドキしすぎて、今の状況を把握できてない。
まんばは「きらいか?」と聞かれて、あのねんどろ本歌さんとのことが思い出される。
『俺はお前の事好きだよ。お前は俺の事がきらい?』
と言ったねんどろ本歌さんと監査官長義が重なる。
監査官長義に告白されたと錯覚を起こしてしまう。
「すき
……」
「え!?」
「俺、長義のことが、好き
……」
まんばは急に泣き出してしまい、長義は慌てる。
嫌われてるのは勘違いかもしれないと思い聞いてみたらいきなり告白され、いきなり泣かれた。やばい。
「な、なんで泣くんだ
……お前に泣かれると困る
……」
あわあわしてる。
何すれば泣き止むかわからない。
しゃくりあげながらまんばは答える。
「だって、叶わな、っいから、
……かなし
……っ」
「待て!叶わないなんてなんで思うんだ!」
「だって、うつ、っし
……なんて
……っ」
なんでこんなに愛されまくってるのにそんなに自信ないのか。
「俺もお前の事が好きだ。だから泣かないでほしい」
まんばは目が溶けそうなくらい涙溢れてて、一瞬止まったかと思ったら、また泣き出す。
「なんで泣くんだ!」
「ううう
……っ、うれし
…くて
……」
「好き、だから、俺を選んでほしい
……」
「?俺には、あんたしかいないが?」
このにぶちんが!と言いたくなった。
言い寄られてることにいまだに気づいてない。
勇気を振り絞って長義は言う。
「俺の、恋人になってくれ」
ちょぎくにハピエンフゥゥゥゥゥ!!お疲れ様でした!
ここまで長かったですが、お付き合いありがとうございました!!ちょぎくにに幸あれ!永遠に!!
どーでもいい裏話。
・下記、流れから入れれず泣く泣くカットした。監査官長義顕現後のシーン。
「やあ、俺がいない間、偽物くんを守ってくれてたんだってね。いい仕事してくれて感謝してるよ」
「俺の写しに近寄るな立ち去れ!」
「な、俺はお前だぞ!?」
「お前は俺だからだ!山姥切長義は油断ならない!」
・まんばが恋を自覚したのは水筒事件
・ねんどろ本歌が大きくなれたのは良い子にしてたから、神様が願い事を叶えてくれたというファンタジー設定。