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木蔦(キヅタ)
2019-07-03 00:45:52
3584文字
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長義を守るまんば【ちょぎくに】※刀剣破壊あり※オリキャラ?あり
ちょぎくに
※刀剣破壊があり。ただしハッピーエンドです。
※オリキャラ?が出ます(時間遡行軍みたいな敵だと思ってください)
長義とまんばは仲が悪い。
仲が悪いというか、長義が一方的にいびっている。
まんばは黙ってそれに耐えている。
反論もしないし、理不尽な事をされても受け入れる。
「偽物くん、俺の代わりに畑当番やっといてくれないかな?」とか自分の嫌なことを押し付けたりする。
だけどまんばは「わかった」って言って黙ってやる。
本歌はそれ見て、良い子ぶりやがって的な感じで舌打ちする。そんな関係。
周りは「酷い!」とか「主に言って注意してもらおうか?」とか「ちょっと代わりに言ってきてあげるよ!」って言うんだけど、まんばは「いいんだ、長義がいいならそれで」って止める。健気。
長義はみんながまんばを庇うのも気に食わなくて、さらにまんばにつらくあたる。
でもまんばは耐えるし、何も言わない。
まんばは歴史を守る刀剣男士だったが、もう一つ与えられていた使命があった。
刀匠国広の想いにより、まんばは本歌を守るという役割を持って生まれた。
歴史修正主義者とは別に、第三の敵から長義は狙われていた。
それは小田原籠城での人々の思い、怨念、羨望、憎悪で、それが長尾顕長の刀であった長義へと向かっていた。
まんばはそれらから長義を守ってきた。
夜、みんなが寝静まった中、まんばはそっと抜け出す。
闇はそれらの力を増長させ、人型になる。
うようよして実体も朧な敵が長義の元へ行こうとするのを阻むのがまんばの役目だった。
それらを斬り、浄化させる。
その日はいつもより強い敵が多く、まんばは満身創痍で傷だらけになりながら戦う。
すべてを斬り伏せたのは夜明け前で、意識が朦朧としながら、足を引きずり、本丸へ向かう。
長義の部屋まで辿り着き、そっと障子を開ける。
長義はすやすや寝ており、今日もちゃんと守れたとまんばはほっと息をつく。
まんばは長義のための刀なので、長義が健やかであれば良い。
まんばは微笑んで、そっと障子を閉める。
傷だらけの身体は、こっそり貯めた資材であがなうことにする。
手入れ部屋へ向かう。
最近敵の数が多く、さらに強さも増して手強くなってきている。
まんばは少し不安を感じていた。
最近は傷つく事が多くなってきたため、審神者に内緒でこっそり貯めた資材も尽きかけている。
今後の事を思い、まんばは目立つ怪我だけを直し、資材を温存する事にした。
少なくとも資材を手に入れる目処が立ってからじゃないと無駄遣いできない。
こんなことをやっている事は長義は知らない。
それに悟られてはいけないと思っている。
まんばは例え自分が折れたとしても長義を守らなければと思っている。
しかし敵は消滅するどころか、強力になるばかりで、この戦いに終わりはあるんだろうかと思う。
そんな日々を重ねていたある日、まんばはみんなから見えるような目立つ怪我だけを直し、朝を迎えた。
その日はまんばは出陣メンバーに含まれていたが、まあなんとかなるだろうと高を括っていた。
低レベルの敵がいる出陣場所で、まんばも何度か行ったことがある。
怖いのは検非違使だが、同レベルの刀ばかりのため、そこまで心配することはないだろうと判断する。
まんばは中傷で出陣する。
編成には長義も含まれていた。
まんばがいるのを見ると嫌そうな顔をする。
「なんで俺がいるのに、偽物くんなんか主は使うんだろうね、あーやだやだ」
まんばに聞こえるように独り言をこれ見よがしに言う。
出陣し、まんばの推測通り困ることなく進軍していく。
途中検非違使にも会うが問題ない。
このまま今日の残党狩りは終わるかに見えた。
しかし途中、栗が生っているのを発見し、みんなで栗ご飯目当てに収穫する。🌰
本丸にはたくさん刀がいるので、たくさん取らなければならない。
そうこうしていると、日が暮れてきた。一同は慌てて敵の本陣を目指す。
帰りが遅くなってしまうとみんな心配そう。
しかしまんばは違うことを恐れていた。
夜になるとアレが来る。
ここで襲われたらみんなにアレの存在がバレてしまう。
いっそみんなにはバレてもいい。
長義にだけはバレたくなかった。
不安を抱えながら歩く。
しかし本陣に到着した時はとっぷり暗くなっていた。
本陣を叩く。
まんばは心配ごとの所為で気も漫ろで、怪我を追ってしまう。
今まで中傷だったのが重傷へ。
そしてその直後まんばが恐れていてことが起こる。
人型に具現化したアレらが次々と襲いかかってくる。
まんばは必死に長義を守ろうとする。
みんなはまんばの様子に驚く。
「え!?国広くんいきなりどうしたの!?」
「もう敵は倒したけど
…
!?」
「何やってるの?」
みんなには見えてないらしい。
まんばがいきなり虚空を斬り始めたように見えただろう。
「訳は後で話すから、本歌を連れて本丸に帰ってくれ!!」
まんばは必死にそう叫ぶ。
「コレを放って帰れなんて、聞き捨てならないな」
まんばが敵を斬る中で、凛とした声が響く。
「本歌である俺を差し置いて、霊刀気取りかい?偽物くん」
まんばは驚く。
長義がバッサバッサと敵を斬っていく。長義には見えているらしい。
「え!?何かいるの!?」
「み、見えないけど加勢する!」
みんなが刀を振るうが、見えてない者達は素通りしてしまう。斬れない。
まんばはコレが見えるのも斬れるのも自分と本歌だけなんだと気づく。
まんばは重傷ながらも刀を振るい、敵を薙ぎ払う。
あまり力が入らない。
敵は目的である長義の元へうじゃうじゃ集まってきている。
さすがに長義が強くても一振りで対処は難しい。
せめてサポートしなければと思う。
上手く身体が動かないながらも長義の背を守るように敵を斬っていく。
その間も国広は傷ついていく。
まんばはもう刀を持つ力もなくて、だけど敵が長義の背中に向かっていくから、身を呈して庇う。
そしてまんばは折れてしまう。
長義はすぐに気づき、敵をぶった斬るんだけど、既にまんばは目を開けなくて、愕然とする。
長義はまんばを抱き起こす。ぐったりとして、血の気がない。
徐々に冷たくなっていく。
みんなはハラハラただ見てるだけだったんだけど、まんばが倒れたことで駆け寄ろうとする。
だけど長義の様子がおかしくて、立ち止まる。
空気が震える。圧迫感が辺りを包む。
「よくも
……
俺の写しを
……
」
地を這うようなおどろおどろしい声が辺りに響く。長義を中心に風が巻き起こる。
「許さない
……
っ」
一層強い風が巻き起こり、みんなは思わず目を覆う。
風と共に莫大な霊力が解放され、それと共に敵は霧散し一匹残らず消滅した。
あれほど手こずっていたのが嘘のようだった。
長義の腕にはまんばがいる。
長義はぎゅっと抱えたままでフーフーッと荒い息を繰り返している。
目はギラついていて、まるで獣のようだ。
するとまんばの胸元が光り出す。
審神者は刀全振りにお守りを持たせていた。
まんばの刀身は元どおりになり、まんばは息を吹き返す。
しかし重傷なことには変わりない。
しかも今長義のそばで尋常じゃない霊圧を受けている。
「長
……
義
……
」
意識の戻ったまんばがそっと長義に手を伸ばす。
そうするとギラついていた長義の目がいつもの静かな蒼を湛えていた様子に戻る。
同時に辺りも静まる。
放出され続けていた霊力は収まっている。
「くに、ひろ?」
長義はまんばの顔を見るとホッとしたように気を失ってしまう。
同じくまんばも重傷のため意識を失う。
みんなが二振りを本丸に運び、手入れし事無きを得る。
本歌により、敵が全て浄化されたのか、その後襲われる事はなくなった。
まんばは使命を全うした。
めでたしめでたし。
いつもと違う一風変わった話にお付き合い頂きありがとうございました!
お疲れ様でした!
・写しに守られていた件は、長義くんにとって屈辱でしかない。何も知らずにのうのうと日々過ごしていた自分を殴りたい。
・長義くんは写しとしてはまんばのことを大切に思っている。
・まんばは無意識に「この事を長義が知ると傷つく」と知っていた。傷つくのはプライド。
・まんばも夢中で栗を取ってた。お馬鹿。
・石切丸、青江辺りが編成されていたら、二振りも戦えた。霊刀は可。
・国広呼びは小田原時代。暴走により記憶の混乱があり、国広呼びとなった。目が覚めたら「偽物くん」呼びに戻ってる。
・この後ちょぎくにはくっつくわけではない。ちょぎ←くになので、ちょぎから矢印は出てない。将来的にはわからない。
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