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木蔦(キヅタ)
2019-05-06 01:08:01
3010文字
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魔術が使える審神者がいる本丸の話【ちょぎくに】※注意書き多々あり
ちょぎくに
※審神者が出張る
※ホラー要素あり
※グロ&流血あり
※審神者死亡表現あり
※ご注意
魔術とか占いとかあまり知識ない状態で書いてます。
本来の魔術とは異なるパラレル異空間なんだなー程度でサラッと読んでもらえると嬉しいです。
一部それらしい内容が出てきますが事実と異なっても「この世界ではこういう設定」を合言葉にお願いします。
そこの審神者は魔術を扱う。
魔術と言っても呪いとか掛けるわけではない。
本丸の運営をタロット占いで決めたり、御守り代わりに呪術道具を刀剣に持たせたり。
ある日審神者がきゃいきゃいしながら「今度顕現する刀剣はまんばの運命の人みたい❤️」と告げる。
どうやらタロットの占いでそう出たらしい。
しかしその日から鍛刀を繰り返すも失敗続きとなる。
鍛刀って失敗するなんてあるの?と今までにないことにみんな困惑する。
まんばは内心ホッとしている。
写しなどの運命の相手になるなんて可哀想だ、どうかこのまま顕現しないでくれ、と願う。
その後特命任務で聚楽第に向かう。
今回政府から報酬一覧は受け取ってなかったため刀剣報酬が伴わない任務なんて珍しいと思っていた。
ただこの任務は他とか異なり閉鎖された時間軸に行くため、政府主催の訓練イベントとは異なる。
普段と報酬が違うのは当然かと思った。
しかし予想を外れ、監査官が配属となり、この本丸に顕現した。
それは本歌でまんばはショックを受けた。
他の刀剣達は本歌の顕現に喜ぶも、あれそういえば次顕現した刀剣って
……
と占い結果の事を思い出す。
試しに鍛刀してみるが、以前と違い普通に鍛刀できる。
つまり運命の相手が通常鍛刀では顕現できなかったため、鍛刀が成功しなかったと発覚する。
みんなが二振りのことを囃し立てる。
審神者は外野があまり騒ぐものじゃないとみんなを諌める。
もちろんそれは本歌の耳に入り、まんばは諌めるならもっと早く言っておいてくれ、と脱力する。
占いが無かった事にすることはできなくなった。
「俺の運命の相手が写し?何をふざけた事を。冗談じゃない、が、写しは本歌のために作られたものだ。理には叶ってる、かな?」
とか言ってる。
「ソーデスネ、ジョーダンジャナイデスヨネ、トイウコトデコノケンハナカッタコトニ
……
」
「待ちなよ、嫌とは言ってないだろ。」
いや嫌そうだっただろ。
「お前の恋人でも彼氏でも夫でも、何でもなってやるよ。」
あっどうあがいても攻め役は譲らない気なんですね!(白目)
そして初日でちょぎくにとなった。
その後審神者は二振りが結ばれたお祝いにとお揃いの御守りを送る。
それは二対の人形で、根付にできるようになっている。
その人形は互いの中身の一部を入れているため深い繋がりを持っているとか。
まんばは恋の御守りか
…
と若干引いた気持ちがありつつも、折角審神者がくれたものなのだから、と刀に付ける。
本歌も「お揃いなのは気に入らないが、主から賜ったものだしな。仕方ないからつけてやる。」と付けていた。
文句があるなら付けなければいいのに。
まんばは白いくまさん、本歌さんは赤いうさぎさん。
二つとも小さなペーパーナイフを腰に下げてる。
ペーパーナイフと言っても刃渡り3cm程度なので実用向きではない。
審神者が手ずから縫って作ったらしく所々よれてる、綿とか偏ってる。
実はこの審神者はかなりの実力者。
魔術を扱うだけあって霊力が高く、審神者として優れている。
顕現しているレア刀剣も多く、政府からの評価も良い。
しかし悪目立ちするため僻まれることも多く、やっかみ・嫌がらせ・陰口など様々なことがあった。
審神者は「放っておきなさい(超笑顔)」と言うだけで言い返したり、嫌がらせ仕返したりすることはなかった。(ただ嫌がらせの首謀者は数日後には見なくなってることが多かった。)
まんばは演練会場に行った時、ある審神者に攫われてしまう。
それは以前からまんばの主のことをよく思ってないモブ審神者で、
「なんであんなやつが政府から評価されてるんだ!」「大したことない小娘が良い気になりやがって!」などと文句をまんばにぶつける。
まんばは両手両足縛られ、何もできない。
縛られていなければこんなやつ、と思う。
「それで、俺を攫ってどうしようって言うんだ。」
「あの女が大事な初期刀を奪われて右往左往する姿が見たかっただけだ。あの焦りよう、見てて気持ちが良かった!もしお前が折れればどんな顔をするだろうなぁ?」
とニタリと笑う。
「すぐには折らないさ、じわじわ痛ぶってからだ。」
まんばはモブ審神者から殴る蹴るの暴行を気を失うまで受ける。
ボロボロの姿を見ていると心地いいからという理由で、審神者の部屋に鎖で繋がれて置かれることになる。
まんばは夜中、声がして目が覚める。
鎖で繋がれてるが、それを除いても痛みで手足が動かない。
板の間に放置されている。
「ひっ」と引きつったような声がまたした。
まんばは目だけをそちらに向ける。
モブ審神者は布団の上で何故か手足を何かで縛られていて、身動きが取れないようだ。
モブ審神者の体の上で小さな何かが蠢いた。
モブ審神者の傍らにも同じくらいの小ささの物がいる。
ネズミか何かだろうかとまんばは思った。
上に乗っているのは主の作ったウサギの人形だった。
物言わずペーパーナイフを片手にフラフラ揺れている。
傍らの影はまんばのクマだった。まんばは咄嗟に自分の腰を見るが、体が上手く動かず、根付がどうなっているのかわからない。
ウサギはそのナイフでモブ審神者の顔を突っついた。(柔らかな表現を努めています)辺りはどす黒い色に染まった。
まんばは目の前のことが信じられなくて目を見開いていたが、昼間暴行されたダメージからか意識が徐々に遠のいてしまう。
そして再度目を開けた時は自本丸の手入れ部屋だった。側には本歌が付いてて、腰には根付のウサギがいる。
「本歌、助けにきて、くれたのか
……
?」
「世話の焼ける写しだ。勝手にいなくなって
……
。政府からお前が他所の本丸で発見されたと連絡があってヒヤヒヤしたぞ
……
。」
「え
……
?」
「どうやら夜中審神者が亡くなったらしい。異常に気づいた政府が駆けつけるとお前が倒れていたと。審神者はどうやら自殺したらしい。」
「自殺?」
「罪を犯してしまったためこれ以上審神者を続けられない、死をもって償うと書かれた遺書が見つかった。」
まんばはあの夜のことが頭をよぎる。
まんばの主は力のある術師で、彼女が手ずから御守りを作った。
それを受け取ったのは末端とはいえ神である刀剣。そして対である人形は深い繋がりがある。
あの夜、本歌は自本丸にいた。
ウサギは本歌と共にいる。
だからあの場にいるわけがない。いるわけがないのだが。
「本歌さんも心配してたんだよ、まんばが帰ってこなかったらどうしようとか、傷ついて怖い思いしてないかとか、もし攫われたのだとしたら相手をぐちゃぐちゃにしてやるとか」
「おい、主!!」
チラリとウサギを見る。真っ赤なウサギは返り血を浴びているかなどわからない。
想いが具現化する世界なのだから、そういうことがあっても不思議ではない、とそっと思った。
おしまい。
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